News | 2002年10月21日 05:00 PM 更新 |
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1位 | IBMが社運をかけた(?)新ノート〜その名は“モスキート” | ||
2位 | 記録型DVDの「マルチ化」は本当に必要なのか? | ||
3位 | IBMの新PowerPC、1.8GHzで2003年登場 | ||
4位 | 特集:WPC EXPO 2002 | ||
5位 | 「みかちゃん」フォントが完成 | ||
6位 | 士郎正宗とカトキハジメがマウスをデザインすると…… | ||
7位 | プリンタの「写真画質」を使いこなす 第1回 | ||
8位 | 「家族が共用できるPC」で、再び“国民機”を目指すNEC | ||
9位 | “MODファン”を泣かせるXboxの改造対策 | ||
10位 | IBM、トイレの順番を決めるシステムの特許を放棄 |
トップを飾ったプラモデルPC“モスキート”は、魅力的なPCが減っている中で、ぜひ本物を作ってもらいたいと思う一品だ。WPCの日本IBMブースでは、展示されたモスキートを指差して担当者に商品化を懇願するマニアの姿も見られた。
ThinkPad誕生10周年記念に作られたこの“バタフライ”「ThinkPad 701C」のスケーリングモデルは、701C(247×201×44ミリ)の65%スケールというから、モバイルPCの草分け「ThinkPad 220」(226×166×32ミリ)というよりも“ウルトラマンPC”「Palm Top PC 110」(158×113×33ミリ)に近いサイズ。現行モデルでいうと、ソニーの「VAIO U」(184.5×139×30.6ミリ)といったところか。
その小さなボディからTrackWrite(バタフライの正式名称)機構によって、ボディサイズよりも大きなキーボードが羽を広げるがごとく左右にせり出してくる。「本体の小型化」と「キーボードの打ちやすさ」という、本来は相反する特徴を兼ね備えることができるこのシステムは、現在のPCにもぜひ採用して欲しいギミックだ。
バタフライの思想は、のちのThinkPad s30に受け継がれたが、あの優雅なTrackWrite機構自体は701C以降お蔵入りとなったまま。以前だったら、IBMが商品にできないこの手の“キワもの”を、具現化してくれたライオス・システムというメーカーがあった。日本IBMとリコーの出資で設立され、ThinkPad220のコンセプトを継承した「チャンドラ」などモバイラーのツボを押さえたノートPCをリリースしていたが、残念ながらこの会社は1999年に解散している。
今回のWPC EXPOの主役は、手書きによるペンオペレーションが特徴のTablet PC。しかし、会場に展示された7社のTablet PCのうち、キーボードを用意していない“純粋”なピュアタブレット型を紹介していたのは1社(業務向け)しかなかった。
キーボードに徹底的にこだわったバタフライPC。それに関する記事が、キーボードが要らないTablet PCを押さえてトップを飾るとは、なんとも皮肉な結果だ。
[西坂真人, ITmedia]
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