「うーん、どうすればいいんだろう……」
ここは10月某日のアイティメディア社内。異なる部署の社員たちが、それぞれ自分の座席で頭を抱えていた。彼らの話を聞いてみると……。
編集部ユイ「マサさん、なんで返事してくれないんだろう。もうすぐ保育園のお迎えの時間なのに……」
営業部マサ「やばい、あのメールまだ確認できてないぞ……」
企画部ミホナ「このプロジェクト、連絡が滞っているみたいだけど大丈夫かなぁ」
――彼らが頭を悩ませていたのは、9月に立ち上がった社内横断プロジェクト。大きめのプロジェクトなだけに皆やる気を出していたものの、全4部署・7人に及ぶメンバーの座席はばらばら。部署が違うため全員で集まる機会もなかなか作れず、メールでのやり取りばかりが増え、次第にコミュニケーションが取りにくくなってしまっていたのだった。
そんな状況に業を煮やして立ち上がったのが、アイティメディアの敏腕企画女子・カオル。「知り合いのシスコ社員、大野さんに紹介してもらった」というコラボレーションツール「Cisco Spark」を使い、混乱ぎみの社内横断プロジェクトの改善に取り掛かることに。その結果はいかに……?
Cisco Sparkは、シスコシステムズが2015年から提供しているクラウド型のコラボレーションツール。無料のチャット機能やビデオ通話機能などを用意し、メンバーが自らグループを作って利用できる。今回はこの無料版を使い、社内横断プロジェクトの改善に取り組んでみよう。
まずは管理者となったカオルが、社内メンバーをSparkの「チーム」に招待していく。Sparkの画面上でメールアドレスを入力するだけで招待メールを送れるため、初めて使う人たちも簡単に登録が完了した。
次に行うのが、チームの人々が参加する「会議室」を設置することだ。
一般的なチャットツールでは、メンバー全員が参加する「グループチャット」機能を備えていることが多いが、このSparkは一味違う。チーム内で「○○プロジェクトについて」「△△ページ制作」といった複数の会議室を設置し、メンバーの中から必要な人だけを参加させることができるのだ。
今回のプロジェクトでは、ページ制作に関わる部分は営業部のマサさんと企画部のミホナさん、コンテンツ制作に関わる部分はマサさんと編集部のユイさん、そして別のコンテンツ制作に関わる部分は他メンバーも加えて――と、プロジェクトごとに必要なメンバーを加えていった。
「メールでやり取りしていたときは、Ccに入っている人が基本的に固定なので、『自分に関係ない情報』でも無差別的に届いてしまっていました。だからだんだんそのメール自体を見なくなってしまい……たまに自分宛てに『この件どうですか?』と言われても、なかなか気づかないし、それまでの流れを振り返るのも大変でしたね」とミホナさんは話す。
Sparkをチームで使い始めてからは、各メンバーが「自分にとって必要な情報だけ」を受け取れるようになったという。さらにWindows/Mac/iOS/Android向けの無料アプリでは、新着メッセージがプッシュ通知で届くので「自分宛てのメールを見落としているかも……と、心配することもなくなりました」(ミホナさん)という。
メールと違い、Sparkでは情報を探しやすいのも特徴だ。「メールのやり取りが長くなってくると、テキスト検索してもたくさんの返信メールが引っ掛かってしまい、探すのがとても大変でした。Sparkは時系列で情報が並んでいるので、『あの件、どうだったっけ』というのをすぐに探せるようにんなりました」とマサさんは話す。
社外の人ともやり取りすることが多い営業部のマサさん。特に重宝しているのが、大事なメッセージに「フラグ」を立てて一元管理できるようにする機能だという。
「複数のお客さんと別々にやり取りすることがあるので、多いときには1日30往復くらいメールをすることがあります。この社内横断プロジェクトでも、『返事しなきゃ』と思いながらついついメールをため込んでしまったり……。Sparkなら、これから返事するメッセージにフラグを立てて管理できるので、返事を忘れることがなくなりましたね」(マサさん)
一方、育児休暇から復帰したばかりで、現在は午後4時半までの時短勤務をしているユイさんは別のメリットもあると話す。
「日中は営業部の人などは社外に出ていることが多いので、私が勤務時間中に会って話をしようとしてもなかなか難しい状況でした。Sparkのアプリをスマートフォンに入れておけば、すき間時間にもメッセージをチェックしてもらえますし、私も移動中の時間などを使って新着情報をさっと確認できるようになりました」(ユイさん)
Sparkでできることはテキストメッセージのやり取りだけではない。無料で使える高品質なビデオ会議機能を備えているのも特徴だ。
利用するには、会議室や個人チャット画面の右上にあるビデオボタンを押せばOK。これだけで、1対1またはチームでのビデオ会議を行える。資料のファイルを添付したり、「ホワイトボード」画面に手書きでメモしたりすることも可能だ。
実際にメンバーが使ってみて、まず驚いたのが映像と音声のクリアさだ。会議の妨げになるような遅延を感じることもあまりなく、その場にいるのと変わらずコミュニケーションを行えた。
プロジェクトメンバーが特に便利に感じたのが、モバイルアプリからも簡単にビデオ会議に参加できる点だ。モバイルアプリからビデオ会議に参加する場合、サービス側からスマホに発信する仕組みのため通話料金もかからない。「スマホでもしっかり全員の顔を見て会議に参加できるんだと驚きました」とミホナさんは話す。
Sparkでは、シスコの別のビデオ会議ツールである「Cisco WebEx」のミーティングに参加することもできる。今回のプロジェクトでは、チャットから派生したリアルタイムな会議ではSpark、事前に日時とメンバーを決めて行う会議ではWebEx――と、用途に応じてツールを切り替え、スムーズにリモート会議を行うことができた。
Sparkを用いたチャットやビデオ会議は、社外の人とのコミュニケーション手段として使うこともできる。今回は、ビデオ会議専用端末「Cisco DX70」を借り、シスコの大野さんから社内メンバーに各種ツールのツールの使い方をレクチャーしてもらった。
専用端末はPCよりも高品質なカメラやマイク、スピーカーを備えており「これを社内に1台置いておけば、社外にいるメンバーはPCやスマホから違和感なく社内会議に参加できます」と大野さん。実際に体験したカオルさんも「本当に会わなくてもここまでちゃんとした会議ができるのにはびっくりしました」と驚いていた。
Sparkを使い始めてから2週間ほどたち、それまでコミュニケーションが滞りがちだった社内横断プロジェクトも徐々に改善の兆しが見られてきた。
「メールでやり取りしていたときは、常に大量のメッセージを追うのがやっとという状況でしたが、プロジェクトごとにメッセージを管理することで、メンバーごとや企画ごとの進ちょく具合が分かるようになりました」とマサさんは話す。
今回は無料版を試したが、有料版では企業のActive Directoryとひも付けてID/パスワード管理を行ったり、電話サポートを受けられたり――といったメリットもある。企業が公式ツールとして導入する場合、この有料版を検討するのがよさそうだ。
マサさんたちのように社内横断プロジェクトの情報共有をスムーズにしたい場合はもちろん、チーム内のコミュニケーション効率化にも役立つSpark。あなたの会社でも、まずは無料版でその便利さを確かめてみてはいかが?
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2016年12月27日