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» 2018年12月06日 10時00分 公開

いま、現場に求められるグループウェアとは? アナリストと国内ベンダーの対談から探る

[PR/ITmedia]
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 グループウェアは登場から20年以上の歴史があり、既に“完成されたソリューション”との見方もあるが、実際はそうではなく「グループウェア自体も変化が起きています」とIT調査会社ノークリサーチの岩上由高氏(シニアアナリスト)は指摘する。グループウェアというとスケジュール管理を第一に思い浮かべる人もいるかもしれないが、それだけでなく生産性向上につながる多機能化が進んでいる。

 いま、企業の現場に求められるグループウェアはどういうものなのか。国内ベンダーはどのように応えようとしているのか――。長年、中堅・中小市場のリサーチ・コンサルティングを手掛けるノークリサーチの岩上氏と、グループウェア「desknet's NEO」(デスクネッツ ネオ)を提供しているネオジャパンの山田志貴氏の対談から探っていく。

photo 左からネオジャパンの山田志貴氏(マーケティング統括部 プロダクトマーケティング マネージャー)、ノークリサーチの岩上由高氏(シニアアナリスト)

「開発者だけが使えるツールでは生産性が上がらない」

岩上氏: グループウェアというと、主にスケジュールを管理するアプリケーションで、最近はクラウド型が増えていると捉えている方が多いかもしれません。確かにクラウド型(ASP/SaaS)は増えているのですが、昨今の経年変化で注目すべきなのは「独自開発システム」の増加です。

photo 2018年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート(ノークリサーチ)より

岩上氏: 国産ベンダーの製品にも、独自開発機能を組み込んでグループウェアとセットで使うものは以前からありました。しかし昨今PaaSが登場し、プログラミングをせずに簡単なアプリケーションが作れるようになり、再度注目されていると思います。ネオジャパンは昨年、グループウェア「desknet's NEO」に「AppSuite」(アップスイート)という機能を搭載していますが、こうした流れをどのように見ているのでしょうか。

photo ネオジャパンの山田志貴氏(マーケティング統括部 プロダクトマーケティング マネージャー)

山田氏: そうですね、グループウェアで情報共有やコミュニケーションができるという部分はブレていませんが、お客さまからは、汎用化されたスケジュール管理や掲示板などに加え、自社の現場業務に即した機能も搭載してほしいという要望が多くなってきています。ただ、ある業務だけに特化した機能を増やしていくのは難しいです。

 昨年搭載したAppSuiteは、紙やメール、Excelを使って管理している情報を、グループウェアで管理できるようにするものです。Excelは便利なツールですが、共有・編集がしにくいといった課題もあります。AppSuiteは紙の申請書などを簡単にWeb化し、現場の細かい業務までグループウェアに取り込めるというコンセプトになっています。

 あえてグループウェア上に搭載した理由は、開発者だけが使えるツールでは全社の生産性を上げられないという思いがあったからです。全社員が簡単に利用できて初めて、営業部門をはじめ、現場の末端までが自らの手で業務改善を行えると考えています。AppSuiteは、プログラミングの知識がなくても、画面上に部品をペタペタと並べるだけでアプリを作れるようになっています。

photo AppSuiteの操作画面。売上管理や顧客情報管理などの業務アプリケーションをGUI(Graphical User Interface)で作成できる

岩上氏: ノークリサーチの調査データを見ると、多くのユーザー企業がグループウェア上で独自機能を使いたいと考えています。

 Excelだと、さまざまなファイルが乱立してしまう弊害もあります。グループウェア上であれば情報の共有がしやすく、データを中央管理できる――そう評価されていることが、調査結果にも現れているといえます。

photo 2018年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート(ノークリサーチ)より

岩上氏: ただ、AppSuiteから「エンドユーザーコンピューティング」を想起する人もいるかもしれません。アプリを作った人がいなくなると、メンテナンスができなくて使えないシステムになることがありました。AppSuiteは違うのでしょうか。

山田氏: AppSuiteなら、アプリの作成画面上でどんなものが出来上がっているかを全て把握できます。画面そのものが仕様書ともいえるでしょう。ありのままで受け取って、引き継いでもらえると思います。

 また「エンドユーザーコンピューティング」でもう1つ懸念されるのが、アプリが増え続けることで統制が効かなくなるという問題です。しかし、現状は各部署内でさまざまな情報がExcelで管理され、外から全く見えない状態です。これらを全てAppSuiteに集約することで、管理者は社内に散在していた情報の重複や無駄を把握でき、さらにはアプリ間の連携や統合を行うことで、現場の業務をさらに効率化することができると思います。

働き方改革でのグループウェアの役割は「ポータル」

photo ノークリサーチの岩上由高氏(シニアアナリスト)

岩上氏: 昨今グループウェア市場で忘れてはならないのが、働き方改革との関連です。調査データでは、「働き方改革に沿った取り組みを支援または実践できる」と答えた人の割合は、2017〜18年にかけて高くなっています。

 働き方改革では「従業員の活動を可視化すること」がまず必要です。実態を把握しなければ、働く環境の改善策を講じることはできません。グループウェアはほぼ全ての社員が毎日利用するアプリケーションです。社員の働き方の現状を把握するツールとして、グループウェアが既に存在していると思っています。

 働き方改革に沿ったグループウェアの役割は、一言で表すと「ポータル」です。出退勤の管理などを、グループウェアとは別にアプリを立ち上げて行うとなると、ユーザーの負担が大きくなります。いつも使うグループウェアで、ログインした直後のポータル画面でできるのが重要なポイントかと思います。

山田氏: desknet's NEOも「ポータル」を重要視しています。(導入企業の社員は)出社するとグループウェアを開き、ポータルをチェックしてから1日の業務を始めるでしょうし、ポータルにさまざまな情報や機能を表示できることが非常に重要です。また、AppSuiteに蓄積された情報をグラフ化し、それをポータルに貼ることもできます。こうした使い方でより一層、業務の可視化に役立てると思っています。

photo AppSuiteのグラフや写真、動画を簡単に貼り付けられる。重要なお知らせや経営者からのメッセージなど、画像付きコンテンツを簡単に作成できる点が好評という

岩上氏: EIP(企業情報ポータル)と呼んだ時期もありましたね。ログイン直後の画面に必要な情報を表示するというのは、国産グループウェアの画期的な発明の1つだと思っています。

山田氏: そうですね、海外のEIP製品とは異なる進化だと思います。活用例ですが、転勤するときのマニュアルや申請書を見つける場合、通常は「文書管理を開いてマニュアルを探す」「ワークフローを開いて申請を出す」といった操作が必要です。このマニュアルと申請を「これから転勤する方へ」といった見出しでポータルに載せれば、利用者はそれぞれの機能を理解しなくても目的にたどり着くことができます。

災害時に有効な安否確認も

山田氏: 災害が発生したとき、社員の安否状況を収集するツール「安否確認」も紹介したい機能です。十数年前、鳥インフルエンザが流行したときに搭載し、2011年の東日本大震災でも活用されました。

 大きなポイントは、安否情報を全社員で共有できる点です。無事なのか、軽症・重症なのかを、スマートフォンや携帯電話から入力してもらい、一覧で把握できるようにしています。例えばどこかの地域で災害が起きた際も、全国の社員と安否状況を共有することで、現地の状況把握や助け合いができます。

岩上氏: 東日本大震災は、ユーザー企業の危機管理意識が大きく変わったタイミングでもありました。それまではデータ保護に集中していたのですが、社員の状況にも注目するようになりました。普段使っているアプリケーションで安否確認ができないと、いざというときに使えません。全社員がよく使っているツールはグループウェアだと思いますので、理にかなっています。

山田氏: ありがとうございます。防災訓練機能も付いていますので、定期的な訓練の中に組み込んで使っていただければと思います。

「顔が見えないから」を改善するウェブ会議

岩上氏: 働き方改革では、生産性向上もポイントです。中堅・中小企業は人数が限られていますが、全体の業務量は減らせないので、1人当たりの生産性向上が重要になります。

 しかし「顔が見えないから、きちんと働いているか分からない」といった理由から、日報を書くために戻らないといけない会社もあります。(そうした課題を解消しようと)企業内SNSなどを導入しても根付かないケースもありますが、グループウェアは社員が毎日使っているので生かせるのではないでしょうか。

 社外でも働けるモバイルワーク、テレワークは、どちらかというと営業部門が中心になりそうですが、(グループウェアに)そうした情報共有の仕組みがあるとより広がると考えられます。その点はいかがですか。

山田氏: 仰る通り、社内に戻らないと業務ができない、報告ができないということがなくなれば、営業部門に限らず、在宅勤務など働き方は大きく変わると思います。ここでも社外から活用できるdesknet's NEO、そしてAppSuiteを生かしていただきたいと思います。また、時には対面コミュニケーションも必要になるでしょう。desknet's NEOには「ウェブ会議」機能も搭載しています。

photo

岩上氏: これも普段使っているグループウェアから利用できるので、導入のハードルが下がるわけですね。

山田氏: そうです。一般的なウェブ会議やテレビ会議を導入する場合、「アカウントの管理が大変だしコストもかかるので、各拠点の会議室をつなぐだけにしよう」となりがちです。desknet's NEOならグループウェア上にいる全員がウェブ会議を使えるようになりますので、出先や自宅から気軽に会議に参加できる環境を作ることができます。

海外と日本、企業文化の違いを見極めて

岩上氏: グループウェア製品だと「Office 365」が非常に伸びています。それまでプロバイダーが提供しているメールサービスからの移行が要因の1つで、必ずしもグループウェアの製品・サービス間で、ゼロサム的にシェアを奪い合っているわけではありません。グループウェアにはスケジューラ、独自開発基盤、勤怠管理などさまざまな側面があり、どの側面を重視するかによってシェアや市場の見方を変えていく必要があるのかもしれません。

 その証拠に、競合であるはずのネオジャパンとMicrosoftが協業しています。こうした状況は(生物多様化が急速に進んだ)カンブリア紀のように“いい意味での混沌”と思っていて、新しいグループウェアの役割、位置付けを、ベンダーもユーザーも見つけていくチャンスだと思っています。ベンダーとしてどう見ているのでしょうか。

山田氏: まさに混沌した状況だと思っていて、ネオジャパンもOffice 365は非常に意識しています。お客さまに注目していただきたいのは、どのように組み合わせて使うと効果が出るのかということです。グループウェアは「1つに決めたから、それしか使わない」というものではなくて、どれを中心に据えて他とつなげるかという時代だと思っています。

 desknet's NEOとOffice 365のスケジュール機能を連携させると発表したところ、たくさんの方から驚かれました。競合だから一切つながらないのではなくて、両方とも使っているお客さまであれば、より便利に使っていただけるように進化させていきます。

 また、グループウェアというとスケジュール管理を最初に思い浮かべるお客さまも多いと思いますが、製品には各国の文化の違いがあります。例えば海外製品には、自分の部下の予定を一括して確認する機能がありません。海外では業務は個人が責任をもって遂行するという、個人主義の文化があるからです。日本企業では、上司は部下の行動を把握し、何かあれば責任を取る、といった文化があります。そういった働き方の違いが製品にも現れています。企業文化の違いをよく見極めて、製品を選定されるといいと思います。

岩上氏: 海外のグループウェアは、まず“個”があって、個が共有するものを決めるという考え方です。日本のグループウェアは組織があって、誰に共有するのかというもので、共有の方向性が全然違いますよね。

「コストパフォーマンスがいい」グループウェアに

岩上氏: ノークリサーチが毎年発刊している調査レポート「中堅・中小企業のITアプリケーション 利用実態と調査レポート」の最新版(2018年の調査結果)で、機能や価格がニーズに合致しているかなど、主要なグループウェアの導入背景をみますと、ネオジャパンの製品は特にコストパフォーマンスの評価が非常に高く、不満がないのが特徴です。

photo 2018年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート(ノークリサーチ)より

山田氏: ありがとうございます。業界で最もコストパフォーマンスのいいグループウェアベンダーであり続けたいという思いが根本にあります。われわれもそうですが、特に中小企業は新しいサービスにいきなり高いコストを掛けることができません。低コストかつ良い製品であり続けるため、機能についても、お客さまの要望を聞きながら約20年間、改善してきました。

 バージョンアップは年に2回行っています。マイナーバージョンアップでは、お客さまの要望をできるだけたくさん加え、メジャーバージョンアップでは「AppSuite」「ウェブ会議」のように新しい機能を加えています。お客さまからは日々さまざまなご要望をいただきますが、それをどん欲に製品に取り込んできました。

岩上氏: 一般に、要望に応えてもらえるか分からないという場合に、保守料金が高いと感じて価格の不満につながるケースが多いです。半年に1回、何らかの機能がアップデートされていくことが、高評価の要因なのかもしれませんね。

山田氏: ネオジャパンは今年、グループウェアの元祖「IBM Notes/Domino」のシェアを上回りました(ノークリサーチ調べ)。これはスタートだと思っています。お客さまのニーズは時流で変わっていきますが、社内の中心にあるものがグループウェアだと思っていますので、今後も製品をより良くして、お客さまに役立つものを提供していきたいです。

岩上氏: グループウェアは国内ベンダーが活躍しています。最近、日本人が自信をなくしているように見えますし、ITツールも外資系が望ましいとなると、アイデンティティーを失ってしまうように思えます。ITを使うとき、日本人の良さを意識すれば、もっと日本のIT活用が良くなるのではないかと期待しています。


 今やグループウェアは、スケジュール管理に限らず、あらゆる情報を集約するポータルとして成長を続けている。ユーザー企業は、グループウェアを通じて社員がどのように働いているかを「可視化」し、現場業務に即したアプリケーションを独自開発・組み込む――というように「自ら探り、作る」ことで、より効率の良い働き方に近づけるだろう。対談からはそんなグループウェアの可能性が見えた。

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提供:株式会社ネオジャパン
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2018年12月21日

関連リンク:グループウェア desknet's NEO