面白い研究に「いいね!」 慶応SFCの研究発表会でいいねもシンカ:SFC ORF 2011 Report
SFCの研究成果を発表する年次イベント「SFC ORF 2011」が開催された。会場では展示ブースごとにFacebookへ「いいね!」を投稿できる仕掛けが用意されていた。
慶応義塾大学SFC(SFC)の研究発表イベント「Open Research Forum 2011」(11月22〜23日)が東京ミッドタウンで開催された。今年のテーマは「学問ノシンカ」。研究室の展示ブースごとにFacebookの「いいね!」ができる「リアルライク」や、女の子の“かわいい”を検索できる「かわいい検索」など、100以上の研究成果が紹介された。
リアルライクは同大総合政策学部の上原英則さんが武田圭史研究室で進めているプロジェクト。FacebookやTwitterのアカウントを登録したSuicaやPASMOなどのFeliCaカードを店舗やイベント会場に設置した端末にかざすだけで、「いいね!」やツイートが簡単にできるような仕組みを目指している。
今回は簡易版として、ブースごとに対応するQRコードを作り、紙に印刷して各ブースに配布した。来場者は気になったブースがあるとQRコードを携帯電話やスマートフォンで読み取り、最初の投稿時にFacebookかTwitterのアカウント情報を入力。「シンカ!」と書かれたボタンを押すと、Facebookの場合はブース名とそのブースに「シンカを感じました」と書かれた情報が自分のウォールに投稿されるようになっていた。
今年のテーマである「学問ノシンカ」には進化、深化、親化、新化などさまざまな意味が込められている。1つだけ選ぶなら「親化」と話すのはORF2011の実行委員長を務める同大学 環境情報学部の小川克彦教授だ。東京ミッドタウンでの開催は初となるORFだが想定を上回る来場者で、セッション会場も立ち見が出る盛り上がりを見せていた。小川教授は「場所の力だけではない。震災の影響なのかいろんな人の話を聞きたいとか、いろんな人に知り合いたいとか、つながりを求める人が多かったように思う」と語った。
環境情報学部の小川克彦教授(右)と政策・メディア研究科の池田靖史教授。後方のオブジェは池田研究室の「ガラス玉ウォール」で、東日本大震災の被災地である気仙沼(宮城県)で浮きとして使われていた漁業用のガラス玉を1つ1つKinectで測定し、それぞれの形に合わせて木板を切り出した
関連記事
- SFC ORF 2011 Report:アルミダクトがぶるんぶるん 新感覚の楽器「Ryo-On」
アルミダクトが震えて雷のような音を出す不思議な楽器が慶応SFCの「ORF2011」で展示された。 - SFC ORF 2011 Report:速く歩けば間に合ったのに! ナビアプリ「STEP NAVI」なら歩くペースまで教えます
慶応義塾大学SFCが開発したナビアプリ「STEP NAVI」は歩く速度を教えてくれるので、目的地に早く着いてしまったり、うっかり到着が遅れてしまったりすることを防ぐことができる。 - Googleに負けないものを作りたい――女子大生が挑む日本独自の「かわいい検索」
女の子の“かわいい”を検索できる「かわいい検索」は、アルゴリズムの設計からプログラミング、デザインまで、学生が中心になって作り上げたWebアプリ。Googleが無視している「Webページの見た目の雰囲気」という要素にこだわり、日本人独自の検索エンジンを目指す。 - SFC ORF2011 Report:「革新を生み出す空間に」――ソーシャルメディアの今と未来、勝間和代さんなど議論
ソーシャルメディアの普及は、企業のビジネスや個人の活動にどのような変化をもたらすか――経済評論家の勝間和代氏、ネットイヤーグループ代表の石黒不二代氏などが議論を交わした。 - SFC ORF 2011 Report:復興格差は本質的な問題ではない
慶應義塾大学の日ごろの研究成果などを発表する「SFC Open Research Forum 2011」が開幕した。初日の基調講演では、震災を経て日本がとるべき対応などが議論された。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.