Apple対Samsungの特許訴訟で100人超の著名デザイナーや専門家がApple支持文書に署名
Apple対Samsungの2011年から続く特許訴訟は米最高裁に舞台を移した。Appleは、カルバン・クライン氏、ジャスパー・モリスン氏などの著名デザイナーや、Appleの新本社キャンパスを設計したノーマン・フォスター氏など、111人が署名したApple支持の最高裁宛法廷助言書を公開した。
米Appleは8月4日(現地時間)、米最高裁に同日提出された対Samsungのデザイン特許訴訟に関するAppleを支持する法廷助言書(amicus brief)(リンク先はPDF)を公開した。
法廷助言書とは、事件の法律問題について当事者ではない個人や組織が裁判所に意見書を提出するもの。今回提出された助言書は、Appleの製品(の売り上げ)にとって、デザインがいかに重要であるか、Samsung Electronicsがこれを真似たことでAppleがどれだけ損害を被ったかを説明するものになっている。
助言書には、カルバン・クライン氏やポール・スミス氏などの著名ファッションデザイナーや、家具などのデザイナー、ジャスパー・モリソン氏、Appleの本社キャンパスを設計したノーマン・フォスター氏、日産の元デザイン戦略コンサルタント、米Microsoftの上級クリエイティブディレクターなど111人が署名している。
Apple対Samsungの特許訴訟合戦は、2011年4月にAppleがSamsungのGALAXYシリーズのスマートフォンとタブレットがiPhoneとiPadの特許および(iPhoneの丸い角とベゼルデザインの)デザイン特許を侵害しているとしてSamsungをカリフォルニア北部地区連邦地裁に提訴したことを皮切りに、世界各国で繰り広げられてきた。両社は2014年8月、この最初の裁判以外の各国で争っているすべての特許訴訟を取り下げた。
カリフォルニア北部地区連邦地裁での裁判では、2015年5月に米連邦巡回控訴裁がSamsungに対し、Appleに賠償金5億4800万ドルを支払うよう命じたが、Samsungは判断見直しを求めて米最高裁に上訴した。
Appleを支持する法廷助言書は、コカ・コーラの瓶の印象的なデザインがコカ・コーラを「地球上で最も広範な地域に流通する製品」にしたことなど、具体的な例を挙げて製品デザインの重要性を訴えている。
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