Facebook、仮想現実内の表情も変わる似顔アバターや体験共有機能のプロトタイプを披露:“ソーシャルプラットフォームとしてのVR”
VRを次世代ソーシャルプラットフォームと位置付けるFacebookが、VR内でのコミュニケーションを円滑にするための表情豊かなアバターのプロトタイプを披露した。ユーザーの頭と両手の位置を反映させたジェスチャーや「笑顔」や「驚き」の表情の表現が可能だ。
米Facebookは10月6日(現地時間)、カリフォルニア州サンノゼで開催の開発者会議「Oculus Connect」の基調講演で、VR HMD「Oculus Rift」向けの開発中のアバター機能を発表した。
顔の表情や腕を含む上半身のジェスチャーを表現できるアバター同士がVR環境を共有し、カードゲームをしたり3Dの海底を一緒に体験したりできる。
リアルな上半身の動き全体を反映させるのではなく、頭とコントローラーの「Oculus Touch」を持つ両手の位置に基づいてアルゴリズムで解析したジェスチャーを表現する。また、アバターの目(瞳)が動かないとリアルにコミュニケートしている感じが出せないので、視線や瞬きを追加するという。会話しているときは、ユーザーの声と連動して口が動くようになっている。また、「微笑み」「戸惑い」「疑い」「傾聴」などの表情も表現する。
FacebookはVRを単なるゲーム環境ではなく、次世代のコミュニケーションプラットフォームと位置付けている。基調講演では、同社のマーク・ザッカーバーグCEOがOculus Riftを装着して「Facebook Messenger」で自宅にいる妻のプリシラ・チャン氏とビデオチャットを開始し、自身のアバター(「若い頃のジャスティン・ティンバーレイクみたいだね」とザッカーバーグ氏)とチャン氏、愛犬ビーストのセルフィーを撮影してみせた。
これらの機能が実際にユーザーに届く時期については発表されていない。Facebookで“Social VR”担当プロダクトマネジャーを務めるマイケル・ブース氏は発表文で、「完成までの道のりはまだ長いが、これまでの実験で、VRの“ピープルファーストなプラットフォーム”としての可能性にはかなり楽天的になっている」と語った。
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