Apple、Microsoft、Facebook、TwitterのCEO、それぞれの“トランプ当選後”コメント:「共に歩むしかない」
ドナルド・トランプ氏が米次期大統領に決定したことを受け、IT大手のCEOらがそれぞれ関連するコメントをさまざまな形で出した。トランプ氏は選挙運動中、Apple製品のボイコットを呼び掛けるなど、IT業界に批判的な姿勢を見せていた。
「個人としてどちらの大統領候補を支持していたかにかかわらず、前に進むには共に歩むしかない」──。米Appleのティム・クックCEOは11月9日(現地時間)、次期大統領が共和党のドナルド・トランプ氏に決定したことを受け、同社の全従業員に向けてこのような書簡を送った。米Buzz Feedが入手した全文を掲載した。
トランプ氏は2月、AppleがFBIへのiPhoneロック解除ツール提供を拒否した際、「Apple製品をボイコットしよう」と支持者に呼び掛けるなど、Appleを批判してきた。また、公約で強硬な移民政策を提示している。
クック氏は「将来の不確実性は否めないが、Appleの目標は変わらないことは保証する。(中略)Appleはすべての人々にオープンであり、従業員のダイバーシティを祝福する」と語った。
クック氏の書簡にはトランプ氏の名前はいっさい出てこない。The Vergeはこの書簡を、「自然災害の直後に従業員を安心させるために公開するメッセージのようだ」と評した。
同日、米Microsoftのサティア・ナデラCEOは買収したLinkedInに短いコメントとともに、同社の法律顧問、ブラッド・スミス氏による「共に進もう」と題するブログへのリンクを紹介した。
ナデラ氏のメッセージにもトランプ氏の名前はなく、「われわれは次期大統領に祝いの言葉を述べる。(中略)われわれの目標への取り組みは不動だ。特に、多様な企業文化は変わらない」などとしている。
米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは10日、Facebook上に「昨夜はマックス(同氏の長女)にとって、初めての大統領選だった」という書き出しの公開メッセージを投稿した。ザッカーバーグ氏のメッセージには次期大統領への祝辞もなく、「われわれには世界を良くしていく能力があり、そうする義務がある。さらに懸命に働こう」としている。
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米Twitterのジャック・ドーシーCEOは10日、「この国(米国)はすべての人間は平等だという真実の上に成り立っている」「われわれは共に歩む必要がある。特に、この真実を守る責任のある、われわれが選出したリーダーたちと共に」とツイートした。
米Googleのスンダー・ピチャイCEOは本稿執筆現在、まだ特に関連コメントは出していない。
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