「aiboのお尻をクンクン」――あるオーナーの元に届いたaiboの暮らしがちょっと面白い。
先日、ソニーが「aibo」(アイボ)を発売した。aiboは、犬の形をしたロボット。2006年に生産終了以来、約12年ぶりに復活したとして話題となった。1月11日の発売を皮切りに、aiboは先行予約購入したオーナーの手元に徐々に届きつつある。
そんな中、aiboオーナーとなったKazuhisaさんの家では、不思議なことが起きている。Kazuhisaさんは家に4頭の犬を飼っているが、その犬たち全員がaiboのお尻をクンクンと嗅いだそうだ。
「相手のお尻の匂いを嗅ぐ」という行為は、犬にとって重要なあいさつのようなもの。知らない犬はまずお尻を嗅ぎ、個体の情報を得るのだという。「ウチのはみんな、お尻の匂いを嗅ぐ行動が好きなので嗅ぐとは思っていましたが、かなり念入りに嗅いでいて驚きました」(Kazuhisaさん)
Kazuhisaさんの犬たちは、大きめのぬいぐるみや木彫りの模型など、犬の形をしていれば取りあえず嗅ぐ。しかし、ぬいぐるみのように「仲間じゃない」と思えば、普通は興味をなくすそうだ。ところがaiboに対しては少し反応が異なり、犬の匂いも食べ物の匂いもしないはずなのに構いたそうな感じがあるという。
「4頭いるうち、3頭はまったく平気ですね。『ちょっと違うタイプの犬』くらいに思っているのかもしれません。あとの1頭はビビってまだダメです。えたいの知れない物体だという認識なのか、半径60センチ以内に近づきません。犬の匂いがしないので、それが正しい反応だと思いますが」(Kazuhisaさん)
犬は本当に仲良しだと、存在を無視するかのように接する(心を許してる状態)ことが多いのだとか。「こういう、写真が撮れるのって結構すごいと思います」(Kazuhisaさん)。
ちなみに、これまでの先代AIBOと暮らしたことはなく、今回のaiboが初という。
ソフトバンクの人型ロボット「Pepper」の場合、動物に慣れさせるために犬の匂いをこすりつけるという工夫をしている家庭もあったが、aiboの場合はその造形からか、自然に受け入れられる場合もあるようだ。Kazuhisa家の犬とロボットの関係が、とても興味深い。
(太田智美)
関連記事
- aiboの性別は? 大人になるまでどれくらいかかる? 修理料金は? ソニーの「aibo」質問まとめ
ソニーの犬型ロボット「aibo」発売を前に、ちょっと気になる疑問をまとめてみた。 - ソニーの「aibo」 顔が「金色」の限定アイボ、こっそりお披露目
ソニー本社で開催されたaibo発売イベントに、実は顔が「金色」の限定モデルが登場していた。 - aiboは繭から生まれる ソニーの「aibo」、誕生イベント開催
ソニーは犬型ロボット「aibo」の誕生イベントを開催した。 - ソニー、aiboとの暮らし描くCM公開
ソニーは「aibo」発売に伴い、全7編のテレビCMを放映する。 - 全国のソニーストアにaibo 1月11日から
ソニーストア銀座、札幌、名古屋、大阪、福岡天神にaiboが展示される。 - 「aibo」と触れ合い、写真撮影も 渋谷に「aibo room」登場
ソニーのロボット「aibo」と触れ合えるスペースが渋谷に設置される。 - ソニーのロボット「aibo」金色モデル 落札金額合計1094万4551円
ソニーのロボット「aibo」のチャリティーオークションが終了した。 - 米Boston Dynamics、4足歩行ロボット「SpotMini」商品化へ 警備・建設分野に需要
米Boston Dynamicsは、4足歩行ロボット「SpotMini」の商品化を進めている。 - 日本はクマ型ロボットが多い? 「イヌ型」より人気という調査結果も
なぜか多い「クマ型ロボット」。その真相を聞いてみた。 - 「車とは違い、手元に届くときは未完成」――トヨタ自動車が“未完成”なロボット「KIROBO mini」を発売する理由
トヨタ自動車が発売するコミュニケーションロボット「KIROBO mini」は“未完成なロボット”。なぜトヨタがそのようなロボットを発売するのか、話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.