Apple、「iPhone X」や「AirPods」好調で予想を上回る増収増益
Appleの4〜6月期決算は、第3四半期としては過去最高を更新した。iPhoneの販売台数はアナリスト予測に届かなかったが、高額なiPhone Xが好調だった。Apple MusicやApple Payなどの「サービス」部門の売上高が過去最高だった。
米Appleが7月31日(現地時間)に発表した第3四半期(4〜6月)決算は、売上高は前年同期比17%増の532億6500万ドル、純利益は32%増の115億1900万ドル(1株当たり2.34ドル)の、第3四半期として過去最高の増収増益だった。売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は523億7000万ドル、1株当たり純利益は2.18ドル)を上回った。
iPhoneの販売台数は前年同期より1%増の4130万台で、アナリスト予測の4160万台にわずかに届かなかったが、昨年11月発売の高価格な「iPhone X」が貢献し、売上高は20%増の299億600万ドルだった。前期に続き、iPhone Xが「最も人気のiPhoneだった」。
iTunes StoreやApple Music、Apple Pay、Apple Careなどのサービスの売り上げは31%増の95億4800万ドルで、過去最高を記録した。Apple Musicは前年同期より50%増だった。
Apple Payによる決済回数は前年同期の約3倍の10億回以上だった。Apple Payは現在24地域で提供しており、年内にはドイツでも提供を開始する。
ティム・クックCEOは発表文で「過去最高の第3四半期決算を発表できて興奮している。売上高は過去4四半期連続で2桁成長した。(中略)現在準備中の製品やサービスも非常に楽しみにしている」と語った。
iPadの販売台数は1%増の1155万3000台、売上高は5%減の47億4100万ドルだった。Macの販売台数は13%減の372万台で売上高は5%減の53億3000万ドル。
AirPods、Apple Watch、iPod、Apple TV、Beats Electronicsなどのその他のハードウェア製品の売り上げは5%減の37億4000万ドルだった。Apple Watch、AirPods、Beatsなどのウェアラブルは前期比60%増だったという。クック氏は電話会見で「多くのユーザーがAirPodsを愛用している。iPod発売当時、どこに行っても白いイヤフォンをしている人々を見たころを思い出す」と語った。
第4四半期の予測は、売上高は600億〜620億ドルとした。
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