今回のアンケート結果をまとめてみると、それに合致した1台の液晶ディスプレイが真っ先に浮かび上がってくる。それが、三菱電機のマルチメディアワイド液晶ディスプレイ「VISEO MDT242WG」だ。
WUXGA(1920×1200ドット)対応の24.1インチワイド液晶パネルを搭載し、2系統のHDMI入力とD5入力を装備。さらに独自の動画ブレ軽減機能、内蔵ステレオスピーカー、リモコンなどを備えており、初代モデル「VISEO MDT241WG」からの完成度を高めている。まさに、現状で「マルチメディアワイド液晶ディスプレイの決定版」と言えるほどの仕上がりだ。
MDT242WGの詳細は既報の通りだが、ここでは先に紹介したアンケート結果と照らし合わせて、MDT242WGが「ハイビジョン時代の液晶ディスプレイに求められる要素」をどれだけ満たしているのか改めてチェックしていこう。
アンケート結果1位〜5位とMDT242WGの対応状況 | ||
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順位 | 内容 | MDT242WGの対応 |
1位(90.2%) | フルHD対応の解像度 | 1920×1200ドット(WUXGA) |
2位(79.3%) | 動画ブレの軽減機能 | MPエンジン(オーバードライブ回路、黒挿入、バックライトスキャニング) |
3位(72.4%) | HDMI端子が複数あること | HDMI×2、D5、S-Video/RCAコンポジットビデオ |
4位(66.5%) | ゲーム利用時における表示の遅延軽減機能 | スルーモード |
5位(64.5%) | 十分な画面サイズ | 24.1インチワイド(VA) |
まずはアンケートの1位から5位に選ばれた項目だが、MDT242WGはすべて対応している。液晶パネルの解像度は、フルHD映像の等倍表示が可能なWUXGA(1920×1200ドット)に対応しており、サイズは24.1インチワイド(有効表示領域518.4×324ミリ)と十分な大きさだ。
AV入力は、2系統のHDMIを装備しているほか、1系統のD5、1系統のS-Video/RCAコンポジットビデオ(S-VideoとRCAコンポジットビデオは共用)も設けており、インタフェースの構成には余裕がある。おまけにPC用のDVI-Dには、AV機器からHDMI変換アダプタ経由でつなげられるなど、外部機器との接続性はすこぶる高い。
そして、MDT242WGならではの長所として忘れてはならないのが、独自の動画ブレ抑制技術「MPエンジン」だ。MPエンジンとは、中間階調の応答速度を高速化する「オーバードライブ回路」、画像1フレームの一部に黒画像を挿入して動画のぼやけ感を抑制する「黒挿入」、黒画像の挿入とバックライトの点滅を同期させて動画のぼやけ感をさらに減らす「バックライトスキャニング」の3つの技術を組み合わせて最適化したもの(MPエンジンの詳細はこちら)。これにより、MDT242WGは同種のAV入力対応ワイド液晶ディスプレイと比較して、動画性能で優位に立っている。
ゲーム利用時における表示の遅延軽減機能としては、スルーモードを搭載している。これは、映像の入力から表示されるまでのタイムラグを極限までカットし、映像の遅延を通常の2フレーム(2/60秒)程度から、1フレーム(1/60秒)以下まで、つまりユーザーが感じないレベルまで解消してくれる優れモノだ。スルーモードを使わなくても標準的なゲームならば十分プレイできるが、高速かつ高精度の操作が求められる一部の格闘ゲームや音楽ゲームなどではスルーモードが効果的に働くだろう。
なお、スルーモードでは、スケーリングに必要なフレームメモリの映像処理など時間がかかる機能が省かれることから、基本的には入力した映像がフルスクリーン拡大表示に固定される。しかし、16:9MODEを選択すれば、フレームメモリを使わずに液晶パネル側が画像表示で許容できるギリギリまで縦方向を縮めて表示させることにより、16:9に近いアスペクト比でスルーモードが使える。
アンケート結果6位〜10位とMDT242WGの対応状況 | ||
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順位 | 内容 | MDT242WGの対応 |
6位(48.3%) | 映像ソースが切り替えられるリモコン | 赤外線リモコン付属 |
7位(41.5%) | 用途別の画質モード(ムービー、ゲームなど) | DV MODE(スタンダード1/2、テキスト、sRGB、フォト、ゲーム1/2、ムービー)、IV MODE |
8位(36.3%) | PCが複数台接続できること | HDCP対応DVI-D、D-Sub |
9位(32.8%) | PinP(ピクチャーインピクチャー)機能 | 対応 |
10位(30.8%) | 10ビットガンマ補正機能 | 対応 |
アンケート結果の6位から10位までを見ても、MDT242WGはすべての項目に対応している。MDT242WG付属の赤外線リモコンは専用設計で使いやすく、映像入力の切り替え、画面サイズ、用途別の画質モード、ブライトネス、音量、子画面表示など、利用頻度が高そうな機能に独立したボタンが設けられている。HDMI1、HDMI2、DVI、VIDEO1(D5)、VIDEO2(S-Video/RCAコンポジットビデオ)といった映像入力をワンタッチでダイレクトに切り替えられたり、直感的に目的の機能へアクセスできるのは実に便利だ。
用途別に適したプリセットの画調を選択できるDV MODEは、スタンダード1/2、テキスト、sRGB、フォト、ゲーム1/2、ムービーと多数用意している。スタンダードとゲームは2通りのモードがあるが、入力された映像信号を本来の滑らかな階調で表示するにはモード1、内部の色補正回路を通すことで、SATURATION(彩度)とHUE(色合い)を追い込みたい場合はモード2を選択すればよい。通常はモード1での利用が無難だが、細かなカスタマイズ手段が提供されているのはありがたい。
DV MODEに加えて、IV MODEの搭載も覚えておきたい。これは、人間工学的な知見にもとづき、使用者の年齢、部屋の明るさ、映像コンテンツの平均輝度に合わせて、バックライト輝度を自動制御する機能で、目にやさしく、省エネ効果も期待できる。
そのほか、PC入力はデジタル接続用のHDCP対応DVI-Dが1系統、アナログ接続用のD-Sub 15ピンが1系統で合計2系統を用意。子画面表示が可能なPinP機能(入力系統の組み合わせは制限あり)や、階調表現力を高める10ビットガンマ補正機能にもしっかり対応している。階調性に関しては、16〜240階調しかないAV機器の入力信号を0〜255階調表示の液晶パネルで最適なガンマカーブになるように補正する「インプットレンジ機能」も搭載し、映像視聴時の黒の締まりに配慮している。
アンケート結果11位〜15位とMDT242WGの対応状況 | ||
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順位 | 内容 | MDT242WGの対応 |
11位(26.9%) | TVチューナーの内蔵 | 非対応 |
12位(25%) | 光デジタル音声出力端子があること | 対応(HDMI入力時) |
13位(22.1%) | 内蔵スピーカー | 5ワット+5ワット(DIATONEリニアフェイズ対応) |
14位(22%) | USBハブ機能の内蔵 | 非対応 |
15位(17.4%) | その他 | スケーリング機能、オーバースキャン機能など |
11位以下では非対応の項目も散見されるが、TVチューナーは外付けで増設可能であり、USBハブ機能はPC側に増設できるため、実用面で大きな問題にはならないだろう。ここでは、内蔵ステレオスピーカーに注目したい。小ぶりのスピーカーながら、DIATONEリニアフェイズ回路を内蔵し、狭い開口部でもクリアな音が楽しめる。液晶ディスプレイ内蔵のスピーカーとしてはワンランク上の仕様だ。
15位のその他に該当するものとしては、パネル解像度と異なる解像度を表示した際のスケーリング機能に注目したい。AV入力時のアスペクト比は、オフ、オート、4:3、16:9と、前述の16:9MODEが用意されており、16:9映像の両端をカットして見えなくすることにより、正しいアスペクト比でMDT242WGの16:10画面に拡大表示する「サイドカット」機能も持つ。また、デジタルTVチューナーなどと接続する場合、画面の周辺部に発生することがあるノイズを隠すため、入力信号の画面周辺部を削って表示する「オーバースキャン」の設定を3段階で切り替え可能だ。
以上、駆け足でアンケート結果とMDT242WGの対応状況を見てきたが、他機種をリードする動画ブレ抑制技術のMPエンジンを筆頭に、柔軟なインタフェース構成への対応、多種多彩な画質設定機能、使いやすいリモコンの添付、DIATONEリニアフェイズ対応スピーカーなど、その特徴は枚挙にいとまがないほどだ。ハイビジョン時代の液晶ディスプレイに求められる要素を非常に高い水準で満たした1台と言える。
MDT242WGが気になったなら、まずは店頭でゲーム映像などの動画表示を自分の目で確認してほしい。今回のアンケート結果で上位にランクインした動画性能が優れていることを体感できるだろう。
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提供:三菱電機株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年3月31日