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さよならNexus 14モデルの歴史を振り返るITはみ出しコラム(1/3 ページ)

2010年に登場した「Nexus One」から6年。Nexusブランドはその幕を閉じようとしています。

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 10月4日(米国時間)にサンフランシスコで行われたGoogleのプレスイベント「Made by Google」では、新型スマートフォンの「Pixel」をはじめ、いろいろなハードウェアが発表されました。

 でも私にとって1番大きな、そして残念なニュースは、Googleが「新しいNexusハードウェアについてはノープランだ」と語ったことです。Nexusチームの公式ツイートも、終焉(しゅうえん)をほのめかしています。

 私は日本でNexus端末が販売されるようになってから、4台のNexusを使ってきたので、感慨深いものがあります。というわけで、今回はNexusの歴史を振り返ります。

Nexus One(2010年1月、HTC製、Android 2.1)

 最初のNexus端末は、その名も「Nexus One」。2010年1月5日に「Our new approach to buying a mobile phone(われわれが提案する携帯電話を購入する新しい方法)」というタイトルの公式ブログで発表されました。自社ブランドの端末を開発したのは「Androidの可能性を提示するため」と語っています。

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Nexus One

 ちなみに、他社も含めた最初のAndroid端末は、2008年に発売された台湾HTC製の「G1」でした。Nexus OneもHTC製です。米T-Mobileの独占販売で、SIMロックフリー版の価格は529ドルでした。

 Nexus Oneが発表された直後、「Nexus」という名称は、フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」(映画「ブレードランナー」の原作)に出てくるアンドロイド「Nexus Six」から勝手に取った、とディックの娘さんが主張しました。しかし、後述する「Nexus 6」が出る前に和解したようで、今日までこのブランドが使われてきたのでした。

Nexus S(2010年12月、Samsung製、Android 2.3)

 Nexus Oneの次は「Nexus Two」かと思いきや、「Nexus S」という名称で、今度は韓国Samsung Electronicsが製造する端末として登場しました。公式ブログによると、このころには100種類以上のAndroid端末が世に出ていたようです。

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Nexus S

 Nexus SはNFCを搭載したくらいで特に大きな特徴はありませんでした。当時のAndroid最新バージョンである「Android 2.3(開発コード名:Gingerbread)」を紹介するために出しました、という感じの端末です。

Galaxy Nexus(2011年10月、Samsung製、Android 4.0)

 Nexus Sの約1年後に登場したのが「Galaxy Nexus」。前回に続いて、Samsung製の端末です。「Android 4.0(開発コード名:Ice Cream Sandwich)」を搭載していました。

 Nexusブランドの中で唯一、Nexusの名前の前にSamsung製Android端末のブランド名である「Galaxy」が付いています。この端末まで、ブランド名の統一感がまだありませんでした。Samsungとの交渉の中でこういう名称になったのだろうなあ、と想像できます。

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Galaxy Nexus

 この端末は、Nexusブランドでは初めて日本でも発売(12月にNTTドコモから)されました。有楽町のビックカメラにわくわくしながら触りに行った覚えがあります(自分は当時シャープの「GARAPAGOS 005SH」を使っていました)。

Nexus 7(2012年6月、ASUS製、Android 4.1)

 これまでの3機種はスマートフォンでしたが、2012年6月にはNexusブランドで初のタブレット「Nexus 7」が発表されました。私が初めて買ったNexus端末はコレです。7型ディスプレイと大きさも手ごろなタブレットで、とても気に入っていました(今でも動きます)。

 日本で発売されたのは同じ年の9月。16GBモデルが1万9800円と割安で、日本でも人気を博しました。その後、32GBモデルや3G通信搭載の32GBモデルも加わりました。

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Nexus 7

 ハードウェアはASUSが製造し、OSはAndroid 4.1を搭載。「Google Now」などの最新機能が試せるのも魅力でした。仕事柄、Androidの最新バージョンを早く試せるこの端末には随分お世話になりました。

Nexus Q(2012年6月、Googleオリジナル、Android 4.0)

 「Nexus Q」が開発者会議のGoogle I/Oで発表されたとき、「Googleはどこへ行くの?」と思いました。球形の、299ドルの、ストリーミングメディアプレーヤーです。後から思えば、「Chromecast」のご先祖様なのかもしれません。

Nexus Q

 この年のGoogle I/Oでは、「Google Glass」も発表されました。今振り返ると、迷走の時期でしたね。

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