「Mac Pro」3年ぶりの構成アップデート、「iMac」も年内新モデル発表へ:「AppleはMacを真剣に考えている」
Appleが通称“ゴミ箱”の円筒形「Mac Pro」のCPUとGPUの構成を約3年半ぶりにアップデートした。同社は一部の米メディアを本社に呼び、Macの今後の取り組みについて説明し、年内に「iMac」を、来年以降に「Mac Pro」をアップデートすると語った。
米Appleは4月4日(現地時間)、プロ向けデスクトップ「Mac Pro」の構成をアップデートした。約3.5年ぶりのことだ。
CPUとGPUの構成が変わった。従来の4コアモデル(GPUはAMD FirePro D300×2)が、GPUがD500に、CPUが6コアになり、価格は29万8800円(税別)。従来の6コアモデル(GPUはAMD FirePro D500×2)は、GPUがD700に、CPUが8コアになり、価格は39万8800円(税別)。ポートがThunderbolt×3のままであることも含め、他に変更はない。
本稿執筆現在、AppleのNewsroomにはまだ発表文はないが、同社は米国で記者向け座談会を開き、このアップデートを含むAppleのMacに関する今後の取り組みについて説明した。
座談会には上級副社長のフィル・シラー氏とクレイグ・フェデリギ氏、ハードウェアエンジニアリング担当副社長のジョン・ターナス氏の3人が参加した。
シラー氏は「MacはAppleにとってこれからもずっと重要な製品であり続ける。Appleは真剣にMacのことを考えている。Appleには、Mac Proを含めたMac製品に投資し続けようという強い意志がある」と語った。
Mac Proについては、来年以降にAppleブランドのプロ向けディスプレイと共に「完全に考え直した」モデルを発表すべく準備中であると語った。新しいMac ProはCPUやGPUをアップデートしやすいよう、モジュラー設計になるという。
ディスプレイの詳細は明かさなかったが、昨年6月の「Thunderbolt Display」の販売終了でディスプレイ市場から撤退したわけではなかったことが明らかになった。
iMacについては、年内に新モデルを発表する計画という(直近のアップデートは1.5年前)。ターゲットユーザーをプロフェッショナルに据えた仕様になるが、ディスプレイがタッチ対応になることはないという。
Mac mini(直近のアップデートは2.5年前)について質問されたシラー氏は、「Mac miniはラインアップ上重要な製品なので終了させることはないが、現時点でそれ以上語ることはない」と答えた。
(この記事では、座談会に招待された米TechCrunch、米Mashable、米Axios、米BuzzFeed、米Daring Fireballの記事を参照しました。)
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