「Google Home Mini」の壁掛けホルダーを試して分かったこと:山口真弘のスマートスピーカー暮らし
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はGoogle Home Miniを壁面に設置するためのアクセサリーを紹介する。
前回は海外で市販されている「Amazon Echo Dot」の壁掛けホルダーを紹介したが、海外でもほとんど見掛けないのが「Google Home Mini」の壁掛けキットだ。
これは、Google Home Mini自体が2017年秋に発売されたばかりの製品であることに加えて、Amazonではどうしても流通しづらい(そもそもGoogle Home Mini本体の取り扱いがない)ことが理由として挙げられる。今後サードパーティー製のアクセサリーが増えてきても、販路はかなり制限されるはずだ。
もっとも、個人レベルでこうしたキットを制作、販売している人もいる。今回は「DMM.make クリエイターズマーケット」で販売されている、「Google Home Miniの壁付けホルダー rev 2.0」を購入してみたので紹介しよう。
ステープラーを使って賃貸住宅の壁面にも取り付け可能
DMM.make クリエイターズマーケットは、出品されている3Dデータを注文すると、3Dプリンタで出力して届けてくれるオンラインショップだ。ユーザーが作成したスマートスピーカー関連のアクセサリーも複数出品されており、今回筆者が購入したGoogle Home Miniの壁付けホルダー rev 2.0もその1つだ。
本体は、Google Home Miniを挟み込んで壁面に固定する構造になっており、部品は1つだけというシンプルさ。底面が非常に薄く作られているため、ネジやクギを使わず、ステープラーの針を使って壁面に取り付けられる。それ故、賃貸住宅の壁面に取り付けても、跡が目立たないのが大きなメリットだ。
ちなみに3Dプリンタで出力された造形物は、紙ヤスリなどによる研磨が必要な場合もあるが、今回筆者の手元に届いたものは、特に処理しなくともそのまま使えるレベルだった。出力ごとに差はあるかもしれないが、バリを取るためにカッターを持ち出したりする必要はまずないと見てよいだろう。
音声コマンドを拾いやすくなり、LEDの視認性も向上
実際に試した限りでは、壁面に設置したことで音声コマンドを以前より正確に拾ってくれるようになったように感じる。もともとGoogle Home Miniのマイクに指向性はなく、広い範囲の音を拾える設計とはいえ、周りに障害物がないことが、プラスに働いているのかもしれない。また本体天板のLEDを遠くから確認しやすくなるのも利点だ。
ネックとなるのは2点。1つは、ケーブルがぶら下がる形で壁面に取り付けることで、本来想定されている向きとは天地が逆になることだ。具体的には、本体の左側をタップすると音量が大きくなり、右側をタップすると音量が小さくなる。これは一般的な向きとは左右が逆なので、感覚が慣れるまでやや戸惑う。
また、ネジやクギではなくステープラーでの取り付けということで強度はあまりなく、音量調整の操作をあまり激しく行うと、本体がホルダーから外れかねない。ケーブルの差込口で支えられる形になるため本体が落下することはないものの、ややデリケートに扱ったほうがよさそうだ。
もっとも、実際気になったのはこのくらいで、満足度は非常に高い。3Dプリントのデータゆえ価格は1879円(税込)とやや値が張るが、Google Home Miniの設置場所を迷っている人にとって、それだけの価値は十分にあるだろう。
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