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AIアニメスタートアップが1.1億円調達、アニメスタジオを子会社化
AIを活用したアニメーション制作を手掛けるスタートアップCreator's Xが1億1000万円を調達したと発表した。これに伴い、アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」のCGデザインを手掛けたアニメ・デザイン会社K&Kデザイン(名古屋市)の完全子会社化も発表した。
AIを活用したアニメーション制作を手掛けるスタートアップCreator's X(東京都品川区)は12月19日、ベンチャーキャピタルのXTech Venturesなどから1億1000万円を調達したと発表した。資金はM&Aやサービス開発、人材採用に充てるという。これに伴い、アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」のCGデザインを手掛けたアニメ・デザイン会社K&Kデザイン(名古屋市)の完全子会社化も発表した。
Creator's XはK&Kデザインに対し、クリエイターの過去作品を基に開発した本人専用のAIを提供。さらにAI活用専門の背景美術スタジオ「スタジオSAIGA」を立ち上げ、K&Kデザインのアニメ制作を支援するという。同スタジオの美術監督はアニメ「ガールズ&パンツァー」のOVA(オリジナルビデオアニメ)などに参加したスタッフが務める。
AIツールやスタジオSAIGAの活動は今後、外販や他のアニメ制作スタジオ、ゲーム業界への展開も目指す。背景以外の制作工程を効率化するAIの開発も進めるという。
K&Kデザインは宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たちに加え、セブン&アイ・ホールディングスのPR映像などを手掛ける。Creator's Xと同様、アニメ映像制作におけるAI活用にも取り組んでいる。
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