みずほFG、ソフトバンクとAIで提携 「Cristal intelligence」導入、24時間経営アドバイス可能に
みずほフィナンシャルグループとソフトバンクは、AGI(汎用人工知能)時代を見据えた戦略的包括提携契約を16日付で締結した。
みずほフィナンシャルグループとソフトバンクは7月18日、AGI(汎用人工知能)時代を見据えた戦略的包括提携契約を16日付で締結したと発表した。
みずほFGは金融業界で初めて、ソフトバンクが米OpenAIと共同開発を進める企業向けAI「Cristal intelligence」(クリスタル・インテリジェンス)導入。業務の効率化や「最高の顧客体験」を提供し、2030年度までに、2024年比で3000億円程度の効果を目指す。
また、ソフトバンク子会社が開発を進める日本語特化型LLM「Sarashina」を基盤に、金融に特化したLLMの研究開発も始める。
Cristal intelligenceは、個々の企業のシステムやデータを統合し、企業ごとにカスタマイズしたAI。過去データや社内動向、最新情報を学習し、長期記憶を備えたAIエージェント同士を連携させ、経営を最適化するとうたう。
AIに膨大な取引データや市場動向などを解析させ、みずほFGの法人顧客に対して24時間365日、即時に最適な融資や経営アドバイスを提供。営業活動の生産性を2倍以上に向上させ、コンタクトセンター関連の生産性最大50%向上を目指す。
心情面の寄り添いや重要な判断が必要な時は、顧客の希望に応じて人間の担当者に相談できる体制も設ける。
採用、育成、評価、異動プロセスにもAIを活用。また、AIを最適に活用し、「最高の顧客体験」「オペレーショナルエクセレンス」の実現を支える人材には、AIを使いこなす力など“人ならでは”の付加価値提供力を高めてもらうことも目指す。
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