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武蔵野大、「AI先輩」を導入 通信制学部の一部授業で 学習支援に
武蔵野大学は、独自の学習支援サービス「AI先輩」を通信制学部の一部授業で導入したと発表した。米OpenAIが提供するChatGPTのカスタマイズ機能「GPTs」をベースに開発。授業に関する学生からの質問に回答し、学習をサポートする。
武蔵野大学(東京都江東区)は10月14日、独自の学習支援サービス「AI先輩」を通信制学部の一部授業で導入したと発表した。米OpenAIが提供するChatGPTのカスタマイズ機能「GPTs」をベースに開発した。授業に関する学生からの質問に回答し、学習をサポートする。
AI先輩は、授業で使用する教科書や講義内容を学習。学習した内容をもとに、学生からの質問に回答するほか、質問を深堀りし、知識の定着を支援する機能なども備える。
AI先輩の導入対象は、同大学の通信教育部心理学専攻の学生。1年生向けの授業「心理学概論」と、2〜4年生向けの授業「心と体の健康」「行動療法」で10月から試験的に取り入れた。3科目の合計受講者数は2216人という。
武蔵野大は、今回の導入の背景として「通信教育には、学生一人ひとりの生活スタイルに応じて時間や場所を問わず学ぶことができるメリットがある一方、孤独感を抱えやすく、分からないことを質問しにくいという課題がある」と説明する。「『AI先輩』を導入することで、学生に寄り添った学習環境を提供し、より主体的で効果的な学びを支援する」(同大学)
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