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GoogleからもVS Code派生AIエディタ「Antigravity」 Gemini 3 ProやClaude Sonnet 4.5が無料

米Googleが、次世代AIモデル「Gemini 3 Pro」の公開に合わせ、AIエディタ「Google Antigravity」を公開した。他社製のAIエディタ同様に、AIに指示をすることでソースコードの作成やデバッグなどをエージェント的に実行できる。現在は無料のパブリックプレビューという位置付けで、個人アカウントでのみ利用可能。

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 米Googleは11月18日(米国時間)、次世代AIモデル「Gemini 3 Pro」の公開に合わせ、AIエディタ「Google Antigravity」(アンチグラビティ)を公開した。他社製のAIエディタ同様に、AIに指示をすることでソースコードの作成やデバッグなどをエージェント的に実行できる。現在は無料のパブリックプレビューという位置付けで、個人アカウントでのみ利用可能。Windows(Windows 10以上のx86, arm64)、macOS(バージョン12以上のApple Silicon)、Linux(Ubuntu 20、Devian 10、Fedora 26、RHEL 8など)に対応する。


GoogleのAIエディタ「Google Antigravity」

 見た目にも明らかだが、米Microsoftのコードエディタ「Visual Studio Code」のオープンソースバージョンから派生したモデルであることがバージョン情報から確認できる。AIモデルには「Gemini 3 Pro(high)」「Gemini 3 Pro(low)」「Claude Sonnet 4.5」「Claude Sonnet 4.5(Thinking)」「GPT-OSS 120B(Medium)」を選べる。


Antigravityのバージョン情報

Antigravityで利用可能なAIモデル一覧

 具体的なレート制限は明示されていないが、公式ドキュメントは「Gemini 3 Proの寛大なレート制限」としている。筆者が試した限りでは、テキストファイルの内容について比較して評価させるタスクを2回実行したところ、2回目の途中で1度レート制限に達した。制限は5時間ごとに更新されるという。無料のパブリックプレビューという性質から、有料でのレート制限緩和や独自のAPIキー追加はサポートしないとしている。

 主な特徴は、ユーザーの指示に従って「アーティファクト」(成果物)を生成していく際に、タスクリストや実装計画、ウォークスルー(実際の作業手順の要約)、スクリーンショット、ブラウザの記録といった、ユーザーが検証しやすい形式で作業の進捗を可視化する機能。さらに、生成したアーティファクトに対してユーザーがマウスカーソルで一部の範囲を指定し「ここをこうしてほしい」とフィードバックする機能や、複数のエージェントを並行して生成、監視する機能なども備える。

ユーザーが検証しやすい形で作業の進捗を可視化する機能
エディタやターミナル、ブラウザを横断したエージェント実行
複数のエージェントを並行して生成、監視する「Agent Manager」
ユーザーがマウスカーソルで一部の範囲を指定し「ここをこうしてほしい」とフィードバックする機能
過去の作業などから自己改善する機能

 GoogleはAntigravityを作った理由について「最終的には、アイデアを持つ誰もがリフトオフを体験し、そのアイデアを現実のものにできるようにしたい」とした上で、「信頼、自律性、フィードバック、自己改善という共同開発の4つの主要原則を組み合わせた当社の最初の製品」とAntigravityを位置付けた。

 利用に当たっては、入力データをGoogle側が閲覧する可能性があると利用規約に定められているため、機密情報やプライバシーに関わる情報は入力しないなどの注意が必要。

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