OpenAI、次世代音声API群を発表──推論・翻訳・文字起こしをリアルタイムで処理
OpenAIは、Realtime API向けの次世代音声機能群を発表した。GPT-5クラスの推論力を備えた「GPT-Realtime-2」、多言語同時通訳の「GPT-Realtime-Translate」、即時文字起こしの「GPT-Realtime-Whisper」が含まれる。音声を自然なインタフェースとして普及させ、高度な音声アシスタント構築を支援する。
米OpenAIは5月7日(現地時間)、Realtime API向けの次世代音声機能群を発表した。開発者はAPIを通じて、高度な推論が可能な「GPT-Realtime-2」、多言語の同時通訳を行う「GPT-Realtime-Translate」、即時の文字起こしを実現する「GPT-Realtime-Whisper」を利用できるようになる。
これらの音声モデルは、従来の単純な一問一答を超え、会話の展開に合わせてリアルタイムに音声を聞き取り、推論、翻訳、文字起こしを行い、外部ツールと連携して具体的なアクションを実行する実用的な音声インタフェースの構築を目的としているという。音声をソフトウェア操作の自然なインタフェースとして普及させる狙いがある。
GPT-Realtime-2は、GPT-5クラスの推論能力と12万8000トークンに拡大されたコンテキストウィンドウを備え、複雑な要求を処理しながら自然に会話を進行できるのが特徴だ。例えば、不動産検索から内覧予約までを音声のみで完結させるような、ツール操作を伴う音声アシスタントの構築などに向いている。
このモデルは、音声入力に対応した言語モデルの推論能力を評価するベンチマーク「Big Bench Audio」で96.6%の精度を記録し、GPT-Realtime-1.5から15.2ポイント向上した。
GPT-Realtime-Translateは、話者のペースを維持したまま、70以上の言語の音声を13言語にリアルタイムに翻訳する機能を持つ。海外展開する企業のカスタマーサポートや、教育動画のライブ翻訳などを想定している。
GPT-Realtime-Whisperは、低遅延のストリーミング文字起こしに特化し、会議やイベントのライブキャプション、進行中の会話の即時要約などに利用できる。
これらのモデルは、音声アプリを構築する開発者を対象としており、「Realtime API」を介してシステムに組み込めるほか、Playground環境でテストすることも可能だ。
利用料金は、GPT-Realtime-2は音声入力100万トークン当たり32ドル(キャッシュ済み入力は100万トークン当たり0.40ドル)、音声出力100万トークン当たり64ドル。GPT-Realtime-Translateは1分当たり0.034ドル、GPT-Realtime-Whisperは1分当たり0.017ドルで提供される。
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