しわや折り目の影が減る――2本のLED光源搭載、エプソンのフラットベッドスキャナ「GT-X820」:仕事耕具
セイコーエプソンは、「カラリオ・スキャナー」の新製品「GT-X820」を発売する。2本のLED光源で2方向から光を照射、原稿のしわや折り目が生じさせる影を低減したという。
セイコーエプソンは、「カラリオ・スキャナー」シリーズのハイパフォーマンスモデル「GT-X820」を9月10日に発売する。オープンプライスだがエプソンダイレクトでは2万9980円で発売する。
GT-X820は、原稿台に白色LED光源を2本搭載したフラットベッドスキャナ。スキャン時に光量を増やすことで、解像度300dpi、カラーの場合、L判で5秒、A4原稿でも6秒と従来機種(GT-X770)に比べて約2倍高速に読み取れるようになった。スキャンボタンを押してから瞬時に必要なだけ光量が増えるため、ウォームアップなしにスキャンできるという。
LED光源を2本搭載したことでドキュメントスキャンの機能も強化。2方向からの照射によって、原稿のしわや折り目が生じさせる影を低減した。モノクロスキャン時に画像と文字部分をそれぞれ最適なモードでスキャンし、写真も文字も美しく取り込める「画像はっきり」機能なども新たに搭載した。
CCDはRGB各色4ライン(計12ライン)構成で、光学解像度は6400dpi。各ラインセンサー上の単位画素サイズを大型化した「α-Hyper CCD II」を搭載し、ノイズを低減しつつ高速化した。なお、スキャン速度を高速化することで、スキャン時の消費電力量を約16.5ワット、スリープモード時約1.6ワットに抑えた。欧州RoHS指令準拠や国際エネルギースタープログラム、グリーン購入法に適合しているという。
フィルムスキャンは、35ミリストリップ6コマ×2列、マウント4コマと、ブローニーフィルム(最大6×22cm)に対応。ブローニーフィルムは従来機(GT-X770、2007年発売)比約1.8倍の読み取り領域となり、複数コマを同時にスキャンできる。また、ブローニー用フィルムホルダーは、フィルムホルダーサポートにより、カールしているフィルムでもまっすぐにセットできるようになった。ゴミやキズの除去が可能な「DIGITAL ICE」機能によって、紙焼き写真の折れ目、裂け目も高精度に修復できるようになっている。
読み取り原稿サイズはA4/USレターサイズまで。解像度は最大1万2800dpi(光学6400dpi)。インタフェースはUSB 2.0。本体サイズは280×485×118ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さは約4.1キロ。
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