成長したい、でも今の会社で働き続けたくない――若手社員と上司に意識の差
ジェイティービーモチベーションズは、若手社員の成長に関する調査を実施した。上司が若手社員に対して「今後成長してほしいと思う」こと、若手社員が「今後成長したい」ことなどに違いが見えた。
ジェイティービーモチベーションズは、全国の入社1〜3年目の男女309人(以下、若手社員)と、入社1〜3年目の部下を持つ男女(入社4年目以上)309人(以下、上司)に対し、若手社員の成長に関する調査を実施した。
成長したいこと、してほしいこと
上司が若手社員に対して「今後成長してほしいと思う」こととして、最も多かった回答は「困難を克服する力」(40.5%)。一方、若手社員が「今後成長したい」ことは、「新しいアイデアや工夫を生み出す力」(42.7%)が最多だった。
また若手社員の30.1%が「仕事のおもしろさを感じる力」を伸ばしたいと答え、これを期待する上司は15.9%のみにとどまっている。
成長を妨げていること
何によって成長したかを聞くと、「むずかしい仕事に挑戦することで成長した」と評価した上司は67.4%。一方若手社員の自己評価は56.3%にとどまっている。
成長を妨げていることについては、若手社員の33.7%が「上司に相談しにくいこと」と「自身に『成長しよう』という意識が薄いこと」(「あてはまる」「ややあてはまる」)と回答。
「今後、さらに成長していきたい」と回答した(「あてはまる」「ややあてはまる」)のは、1年目社員で94.2%、2年目81.6%、3年目84.5%、「今の会社で働き続けたい」では同68.9%、47.6%、40.8%。「今の仕事に喜びを感じている」では同57.2%、36.9%、28.2%という結果となった。
ジェイティービーモチベーションズは、上司の意識が「現実的、短期的」である一方で、若手社員は「やや長期的な視点に立った意識」を持っていると分析し、「現実対処型の上司の願望と、自らのモチベーションを重視する若手社員の価値観のギャップが垣間見える」とコメントしている。
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