Evernote、文字認識技術の日本語サポートを開始――ぐるなびなどとの連携も発表
Evernoteが従来は英語のみの対応だった文字認識技術の日本語サポートを開始。同時にぐるなびやソースネクストなどとの提携も発表した。
テキストや音声、画像などのデータを一元的に保存・管理し、複数のデバイスで同期して使えるソフト「Evernote」を提供する米Evernoteは6月23日、文字認識技術の日本語サポートを開始したと発表した。
日本語は印刷文字でも手書き文字でも認識可能で、英語と日本語が混ざっている画像でも認識できる。記者会見で同社のフィル・リービンCEOは、「手書き文字の認識についてはまだ初歩的な段階だが、今後改善していく」とコメント。同社では日本法人を設立、本社と協力して開発を行っていくという。
Evernoteのユーザー数は1日8000人のペースで伸びており、日本のユーザー数は35万人と米国に次いで多い。「TwitterやFacebookのようなソーシャルネットワークとは違い、Evernoteは自分自身で使うもの。クチコミでユーザーが広がっていった結果、スタートから2年でここまで成長できたのはすばらしいことだ」(フィル・リービンCEO)
パートナーとの提携
また、会見では複数のパートナーとの提携も発表。フィル・リービンCEOによると、「EvernoteのAPIを利用したパートナーの半分は日本で、米Eye-Fiのように日本法人での提携がきっかけで米国でもつながった例もある」という。
飲食店の電話番号や住所をクリップ――ぐるなび
ぐるなびは同日から、ユーザーが店舗ページのクリップボタンを押すと、Evernoteにその店の電話番号や住所などの情報を自動的に保存する機能を提供。食事をする相手や時間などの情報を追加で書き込むことも可能で、Webを編集した情報をスマートフォンなどで確認できる。
airpenMINIと連携――ぺんてる
ぺんてるは、紙に書いた内容をデジタルデータに変換する「airpenMINI」を、Evernoteと連携させるための専用アプリケーションを6月30日から同社Webサイトで提供する(当初はWindowsのみの対応、Macには後日対応予定)。
これまで、airpenMINIで紙に書いたメモをEvernoteに保存するには、PCに独自形式で保存された手書きデータを画像化した後に、ドラッグ&ドロップするなどして取り込む必要があった。今回提供するアプリケーションをダウンロードすると、ユーザーはPC上で専用アイコンをクリックするだけで、紙に書いた情報をEvernoteに保存できるようになる。
名刺管理ソフトも――ソースネクスト
ソースネクストは、7月に発売するiPhoneアプリの名刺管理ツール「超名刺 Business Card Manager」でEvernoteと連携。このアプリは画像形式で名刺を管理するツールで、iPhoneのカメラ機能などを使って撮影された画像データがEvernoteと自動的に同期。Evernoteの文字認識機能を使って、画像で登録された名刺をテキスト検索して、確認することができる。
提携先一覧 | 提携内容 |
---|---|
アイティメディア | ITmediaアプリiPad版でEvernoteと連携。 |
NECビッグローブ | BIGLOBEのWebサイトからEvernoteを提供。ブックマーク管理用のWebアプリ「BIGLOBE ゲートβ」と連携する。 |
ぐるなび | 店舗ページのクリップボタンを押してEvernoteに情報を保存する。 |
ソースネクスト | iPhoneアプリの名刺管理ツール「超名刺TM Business Card Manager」でEvernoteと連携。Evernoteスターターパックを7月2日に発売。 |
バリューイノベーション | 手書きメモをデジタル保存するための「保存するメモ帳 abrAsus」と、「IDケース abrAsus」のEvernote版を7月19日に発売。 |
ぺんてる | airpenMINIを、Evernoteと連携させるための専用アプリケーションを6月30日から同社Webサイトで提供。 |
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