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ビジネスメールに潜むトラブルの種:若手社会人のためのビジネス文書作成マニュアル(2/3 ページ)
社会人にとって欠かせないのがメール。十分に注意しないと、何気ないフレーズが上司やクライアントを怒らせてしまい、良好な関係が壊れてしまった……なんてことも。これはメールの作法を十分にマスターしていないからです。今回は基本的なメールのルールを紹介します。
「ま、いいか」が落とし穴
例えば「請求書を送付してください」というメールを受け取ったとき「了解しました。本日中に発送します」という返信メールと、反対に依頼したものが届いたら「本日届きました。まずはお礼まで」などの「ほんの一言メール」はたとえ面倒でも行うべきです。
「ま、いいか」という面倒な気持ちは意外にも相手に伝わってしまうものです。場合によっては「無視された」と不快に感じる人もいます。また、先方に何か重大な事が発生しているのを知っていた場合は、用件のみの事務的な内容だけではなく「事故に遭われたそうですが、お体の具合はいかがですか?」などと一言でいいので、さりげなくお見舞いや気遣いを伝える気配りは持ちたいものです。
相手を不快な気分にさせてしまうメールとは?
ここに読み手が不快に感じるメールの例を挙げました。たとえ、送付先が仕事を依頼している「業者」であろうと、この文面はあまりに無礼です。
ダメな点を挙げてみましょう。
- 前置きがなく、いきなり詰問調
- 相手に行動を強いる「〜ください」の連発
- 相手の状況を察する姿勢が皆無
いい回しというのは、相手の感情に直接作用するので注意しましょう。ビジネスメールは情報の伝達が主目的ですから、あやふやな情報はトラブルのもとになります。正確な情報やこちらの意向を具体的に伝えるようにしましょう。
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