挨拶しながら“誰だっけ……”、こんな時の対処法:田中淳子の人間関係に効く“サプリ”(1/2 ページ)
ニコニコしながら歩み寄ってきた相手から「久しぶりですね!」と話しかけられたものの、どこで会った誰なのか思い出せない……。こんな時の対処法をご紹介しよう。
田中淳子の人間関係に効く“サプリ”:
職場のコミュニケーションに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。「上司にこんなことを言ったら怒られるかもしれない」「部下には気をつかってしまうし」――。
本コラムでは、職場で役立つコミュニケーション術をご紹介します。具体例を挙げながら「なるほど! こういうやり方があるのか」「これなら自分でもできるかもしれない」と感じてもらえるよう、筆者が見聞きした出来事をちりばめています。
明日から……ではなく、いますぐに試すことができる「コミュニケーションのヒント」をご紹介しましょう。
人材育成の講師業には20代から携わっている。20代の頃には、一つの教室に集まる20人以上の受講者の顔と名前を1日で覚えることができた。年々、その能力は低下し、今や、話している相手の苗字がどうしても思い出せないということすら日常茶飯事である。
そういう苦労をしているという声は、30代の人からも聞くが、当然、年齢が上がるほど多数派になる。だから、どうやって名前を思い出すかについては、それぞれが、いろいろな工夫をしているようだ。
昔からよく聞く方法に「お名前、何でしたっけ?」と尋ねる、というのがある。相手は怪訝そうな顔をして、「山本です」と答える。すると、「苗字はもちろん知ってますよ。下の名前です」と言うのだ。実際知りたいのは「山本」という苗字の方なのだが、「下の名前」を聞くという口実で苗字を言ってもらうわけだ。
私の場合は、名刺交換を試みる。以前交換したことがあっても、「部署名が変わりましたので」「以前お渡ししてからずいぶん年月が経っているので、改めて」などと言って名刺を差し出す。たいていの場合、相手も「そうですか? ボクは変わってないかもしれないけれど、じゃあ、改めて」とか「あ、そうか、うちもロゴが変わったので、名刺も前のと違うんですよ」などと交換に応じてくれる。
しかし、この方法がいつも成功するとは限らない。「ほぉ、田中さん、名刺変わったんですか。では、いただきます。私の方は特に変わりないのでいいですね?」と言われて渡すだけとなり、結局、相手の苗字が分からないまま会話が進むというケースもある。
こうなると、次は、首に下げているIDカードのチェックだ。お辞儀をしながら、会話しながら、ちら見する。そして、「ああ、そうだった、須賀さんだった」などと思い出す。ただし、時々IDカードのストラップがねじれていたりして、名前の部分が私の方に向いていないことがある。こうなるとお手上げだ。
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