頑張らなくてもかかってしまう燃えつき症候群にご注意を:3分LifeHacking
「燃えつき症候群」といえば、頑張り過ぎる人がかかってしまうとお思われがちなもの。しかし調べてみると、頑張り過ぎはその原因の1つにすぎず、ほかの要因もあるという。それはいったい何なのか――。
仕事で燃え尽きてしまう人、と聞くと、長時間頑張り過ぎた人のイメージを思い浮かべるかと思います。イメージの中のそれは高潔な疲労であり、激務を終えた者だけが達することのできる境地を連想させます。
ですが、それは燃え尽き症候群の原因のほんの一例でしかない、ということが最近の調査で分かってきました。あなたの従業員、もしくはあなた自身に、疲労、不信感、いら立ち、さらに最も重要な部分として、生産性の欠落などの症状が見られる場合、それは働き過ぎではなく、もっとほかの理由からきているのかもしれません。
PLOS ONEジャーナル、および最近ではAssociation for Psychological Scienceでも発表されたこのレポートでは教育機関で働く429人の従業員を対象に研究を行い、燃え尽き症候群と認められる従業員のパターンを分析し、彼らがいかにして仕事と向き合っているのかを調査しました。その結果、燃え尽き症候群には少なくとも3種類あることが明らかになったのです。
- 熱狂型燃え尽きタイプ:熱狂型タイプは上記で取り上げた、お皿にたくさん乗せすぎてしまういわゆる燃え尽き症候群の典型的なタイプです。彼らは通常ネガティブなトーンを保ち、自分たちの仕事量について不平不満を述べます。
- チャレンジ不足型燃え尽きタイプ:仕事による充足感を満足に得られていない従業員のことを指します。この燃え尽きタイプを経験する従業員は、認知的に仕事を避ける傾向があり、あまり見返りがない、と判断した業務からは距離を置く傾向があります。
- 疲労型燃え尽きタイプ:日々のストレスとうまく向き合えていないため、プレッシャーを理由に仕事を放棄することを選択するタイプです。
研究結果によると従業員の15%は熱狂型、9%はチャレンジ不足型、21%が疲労型に分類されたそうです。
この調査によって明らかになったのは、燃え尽き症候群の原因となるのは仕事と生活のバランス崩れだけではない、ということです。
彼ら1人1人が真剣に取り組むことができる仕事を行っている、または彼らのコンフォートゾーンから離れ過ぎていない状態を保っている、ということが、仕事に対してネガティブな感情を持つことを抑制してくれます。また雇用する側の視点から考えると、空いているポジションを埋めるために必要以上のスキルを持った人を雇用してしまうと、チャレンジ不足型燃え尽き症候群となる可能性も十分にあるので注意したいところです。
関連記事
- あなたの「最初の仕事」が教えてくれる5つのレッスン
最初に就いた仕事から、いろいろと学べることがあるのをご存じですか。それが生活のために始めた仕事でも、つまらない仕事でも、学べることがあるのです。 - そのUSBドライブ、本当に接続して大丈夫?
入社してみて、企業がUSBフラッシュメモリを取り扱う際、思いのほか厳しいことに驚いた新入社員も多いことでしょう。なぜそれほどまで持ち込みを制限しているのでしょうか? - ニュースより「面白ビデオ」が仕事に効くワケ
朝起きてから、新聞やテレビなどでニュースを確認してから出勤するビジネスパーソンは多いはず。でも、仕事に積極的に取り組みたいなら、面白いビデオを見てから1日を始めたほうが良さそうです。 - パーティーで壁の花になってしまう人がその場を楽しむ方法
新入社員の歓迎会、送別会、新人同士での飲み会――社交的な場の増えるこの季節は、人見知りな人にとっては苦痛なものです。そのような場を乗り切り楽しむ方法をご紹介しましょう。 - 初対面の人と打ち解けるために3種類のストーリーを用意しておこう
新しい出会いが待っている季節。初対面の人と打ち解けて、良好な人間関係のスタートを切れるよう準備をしておきましょう。 - 尊敬される人が心掛けている10の要素
あなたが心から尊敬する人、憧れる人、共に時間を過ごしたいと思う人を思い浮かべてみてください。あなたはその人から何かを与えてもらったことはありませんか? - ファーストラインマネジャーは部下の成長で評価される
ファーストラインマネジャーというのは、現場の社員を統括するマネジャーのことを言います。会社によりますが、日本企業の役職でいうと係長、課長あたりが相当します。今回は、ファーストラインマネジャーとセカンドラインマネジャーの違いについてお話します。 - 尊敬できるボスの条件は?
職場の人間関係で自分にとって最も影響が大きいものといえば、やはり上司との関係。あなたが「尊敬できる上司」と思うのはどんな上司ですか? - あるべきものはすべてそろっているか?──『できる人の直感力』
あなたは直感力を持っていますか? 直感力とは大事なシグナルを事前に受け止める知覚力です。直感力を意識させるだけでなく、それを研ぎ澄ますための手法も提案する一冊。 - 効果を最大化する“褒め方”の極意
せっかく部下の仕事を褒めたのに、ポイントをはずして気まずい思いをしたことはないだろうか。今回は、こうした気まずさを避け、効果が最大化する“褒め方”のコツをご紹介しよう。 - 「褒めて育てる」ことの欠陥
同僚や部下など、周りの人を前向きに導くために「褒めて育てる」はとても大切です。しかし、1つ大きな欠陥があるのです。それは……?
関連リンク
copyright (c) mediagene Inc. All rights reserved.