まるでトリック? 頭の引き出しから必要な物を取り出せる3つの方法:3分LifeHacking
「どうせ自分の脳の持っている10%の力しか使えないんだから、必要な情報は外部に記憶させよう」――そのような考えのもと、さまざまなツールが登場しています。しかし自分の「頭」という最強のツールを使いこなすテクニックを身に付ければ、それらに頼らなくても済むのです。
自分がこれからしようとしていること、これまで聞いたり見たりして得たことなど、自分の持つ全ての情報は自分の頭の中にあります。新しい投資会社の名前、自分のスタートアップ企業で最も競争力を示すのはどの製品か、あるいは、今度一緒に仕事をしようとている人との打ち合わせ場所への行き方。それらを覚えておく能力は、脳の持つ力の一部です。
「わたしたちは脳の10%の能力しか使っていない」という学説は認知科学者たちの間では、すでに迷信と化しています。
では、本当のところはどうなのでしょうか。実は、わたしたちは日々の細かな部分を記憶し、必要なときにそれを思い出すテクニックを身につけられるのです。その証拠にわたしは以下に紹介する、まるで“トリック”のようなテクニックのおかげで、後で思い出して仕事の会議で使いたいと思うヒントを書き留められなかったり、電話のメモを残せないときでも、必要なときに必要なものを頭の引き出しから取り出せました。
1. 情報を5〜6回口に出してみる
このトリックに科学的根拠はありません。しかし、わたしは毎年ラスベガスで開催されるCES国際家電ショーで、新しい会社の名前を覚えておきたいときにこれを何度も試してみました。結果として、このように覚えたい情報を声に出して何度か言うのは効果的で、実によく思い出せたのです。
もし、あなたが手元にメモなどない状態で、新しい投資会社の名前や所在地、展示会場で目に留まった小型装置の名前など覚えておきたいものがあったとしたら、それらを繰り返し口に出して言ってみましょう。わたしの体験では、変わった名前であればあるほど、効果がありました。たぶん、情報を耳で聞いて口に出すから、あるいはその情報が、脳内で読んだり、ただ聞いただけの物事とは区別しているからかもしれません。いずれにしても、効果はあります。
2. 情報を別のものと関連付ける
最近、ミーティングのためにサンフランシスコのダウンタウン付近に行きました。街中を運転して目的地に向かっている最中、わたしの電話のGPSが同じ地域の間違った場所にわたしを誘導していることに気がつきましたが、それほど大きな問題にはなりませんでした。通りの名前を覚えていたからです。
実は、こういうことは頻繁に起きます。このような記憶の仕方に何度助けられたことでしょう。今回、行かなければならなかった会社はギルバート通りというところにありました。そこに向かう前、場所確認のため住所を見たとき、オペラ台本作家のW・S・ギルバートと作曲家のアーサー・サリヴァンのこと、そして彼らが1800年代にサヴォイ・オペラを作ったことを連想しました。彼らの作品のファンでもないのに、なぜそんな連想をしたのかは分かりませんが、これが役に立ち、すぐ間違いに気づけたのです。思い出せた時には運転中だったので、スマホに搭載されている音声コントロールでそこをサンフランシスコでの新しい目的地に設定し、事なきを得ました。
3. 頭の中でリスト化して記憶する
最後にお伝えするトリックは、わたしが仕事のミーティングやセミナーで定期的に使うものです。新しい携帯アプリの名前や連絡先など、覚えておきたい情報の一部を取り、心の中で関連するものをいくつかリストアップする方法です。例えば、モバイルショッピングスペースで評判のLystというファッションWebサイトの名前を覚えたいとしましょう。その際には、何でも良いので、評判の良いほかの小売店の名前をいくつか加えたリストを作ってそれを復唱します。
これは、わたしたちが買い物リストやToDoリストなどを作るのに慣れていることや、わたしたちの脳が物事を単独で覚えるよりリストで覚えるほうが得意であることに関係があるのかもしれません(この記事を含めて、「3つの技術」とか「7つの方法」などリスト記事が多いのもそのためかも)。この方法を使ってきましたが、覚えたい事柄が独特なものほど効果があります。
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