「同じ仕事」のままでは評価されない:外資系エリートが実践する「すぐ成長する」仕事術
環境の変化をキャッチアップして、仕事のやり方や中身をアップデートしていくことは必須なのだ。
集中連載「外資系エリートが実践する「すぐ成長する」仕事術」について
本連載は、川井隆史著、書籍『「外資系エリートが実践する 「すぐ成長する」仕事術』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。
一般的に、外資系企業に勤めるビジネスパーソンは「成長のスピードが速い」と言われます。それは、最短3日で将来の幹部候補生を見分けるというGEのように、社員に対する激しいプレッシャーと期待感があるからです。そのような環境の中、外資系エリートたちはつねに努力をし、日系企業に入社した同期とは比べ物にならないほどの速さで成長するのです。
外資系エリートが実践する仕事術といっても、基本的には誰もがすぐにマネできるものばかりです。中でも、特に大切な3つの心構えがあります。
1. GEで学んだ 「すぐに動け」
2. アーサー・アンダーセンで学んだ 「期限は死んでも守れ」
3. 日本コカ・コーラで学んだ 「言われたことだけやるな」
この3つの心構えを守るだけでも、あなたは「すぐ成長する」人に変われます。
どんな小さなことでもいいから、自分の仕事をアップデートしよう
あなたの会社を見回してみて、何年も、場合によっては何十年も同じ仕事をしている人はいないだろうか。あるいは、あなた自身はどうだろうか?
GEでは、昨年と同じ内容かつ同レベルの仕事しかしていない人は、原則として評価が一段下がる。
「毎年、まわりのさまざまな環境が新しくなるのだから、今までの自分のやり方も自然と古くなるので、新しくしなくてはいけない」という考え方なのだ。ここで言う「まわり」というのはライバル会社や顧客、自社の中のことを言う。顧客にしても、ライバル会社にしても、自社にしても、環境はどんどん変わっていくはずだ。
例えば、隣の部署が顧客に対して新しいサービスを提供しているのに、自分が今年もそのまま同じ仕事を行っているのは何かおかしいはずだ。現状を見つめ直す必要がある。自分が変化しないと置いていかれるので、実質的には後退である。環境の変化をキャッチアップして、仕事のやり方や中身をアップデート(更新)していくことは必須なのだ。
世の中、前年と同じことをくり返していても許されるのは、公益事業などあまり競争業者が入ってこない規制産業くらいだろう。
ほんの小さなことでもいいから更新していこう。例えば、あなたが購買担当だったとする。去年は担当1年目だったので、前任者が行ってきた方法を学んだ。しかし、今年も同じやり方、同じ取引先では評価されない。
調達サイドに求められている品質、納期、価格を改めて検討して、現状の取引先と交渉したり、新規の取引先を探したりすることで、仕事は自然と更新できるはずだ。
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