Big Pipe:ブロードバンドのアクセス回線,その市場規模は?(1/2)
ADSL事業者のニュースが毎日のように誌面を騒がせている。Yahoo!BBの衝撃の進出,ガーネットの撤退,アッカ・ネットワークスの8Mbpsのフルレートサービスの今秋開始発表……。それ以外にも,FTTHや無線LANなど,ブロードバンドのアクセス回線事業が本当に熱くなっている。今回は,そのブロードバンドアクセス回線の加入者予測を提示してみたい。まず,ADSL事業以外にどのようなアクセス回線があるのか? 図1にその全体像を示した。 フルレートに移行するxDSLメタル回線を利用したものとして,xDSL事業がある。xDSL事業にはADSL,SDSL,HDSL,VDSLの4つがある(図2)。SDSLは上り,下りとも同じスピードであり,企業向けに使われやすい。めたりっくグループが手がけている。VDSLは,下りの伝送速度が速いものの,伝送距離が短い。ホテルなどで利用されるケースが目立つ。今後,FTTC(Fiber to the curb)が普及し,光回線が開放されれば,将来的に一般家庭向けにも提供される可能性は高いだろう。一方,伝送速度やモデム調達の都合からコストパフォーマンスに優れているのがADSLである。簡易型(G.lite)とフルレート型(G.dmt)があり,Yahoo!BBがフルレート型で提供することを受け,ほかのADSL事業者もフルレート型へシフトしようとしている。 【図2 DSL一覧】
大本命といわれるFTTH次に光ファイバーである(図3)。既存のFTTH(Fiber to the Home)サービスには,NTTの「Bフレッツ」と新興通信ベンチャーのユーズコミュニケーションズ(有線ブロードネットワークスの子会社)があり,ブロードバンドネットワークの大本命といわれている。また光ファイバーをユーザー宅近くまで引き,そこからは別の線を利用するネットワーク構成のFTTCがある。電力会社が電灯線を利用し,3Mbpsの高速通信を実現するために研究中だ。今のところ,家庭内機器のインバーターなどとの干渉の問題があるため,実際は100Kbpsが精一杯である。 【図3 光ファイバー一覧】
潜在能力の高いCATV同軸ケーブルを利用しているのはCATVのインターネットサービスである(図4)。一般サービスでは500K〜数Mbpsで提供されており,現在最も普及しているブロードバンドアクセス回線である。また,CATV局から途中まで光ファイバーで配線し,光電気変換装置を経由して家庭には同軸ケーブルで引き込むHFCという形態では,仕様上は下り50Mbpsまでの提供が可能となる。だが,既存の同軸ケーブルをHFCにアップグレードするコストは高く,既存CATV事業者が負担することは今後の競争条件では厳しいものがある。NTTの光ファイバーを利用するか,NTTがCATV事業に参加してくる可能性が高い。 【図4 CATVインターネット接続サービス】
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