アッカ，フルレートAnnexCで「Yahoo! BB」に対抗

アッカ・ネットワークスが，下り最大8MbpsのADSLサービスを9月に開始すると発表。同じく最大8Mbpsをひっさげて登場したYahoo! BBに対抗する。

【国内記事】

2001年7月3日更新

　アッカ・ネットワークスは7月3日，データ通信速度が下り最大8MbpsのADSLサービスを9月に開始すると発表した。これは，フルレートと呼ばれるG.dmt Annex Cを採用するもの。7月末から評価試験を実施し，運用性や安定性の検証を行った後でメニューに加える方針だ。サービス提供エリア，提供ISP，料金などは未定だが，「可能な限り広い地域で提供したい」（同社）という。

　アッカの発表は，低価格・最大8Mbps・全国展開をひっさげて6月に登場した「Yahoo! BB」に対抗するためのものだ。アッカの採用するAnnex Cは，ISDNとの干渉を抑えるBDM（Dual Bitmap）技術が盛り込まれている。このサービスを拡大すれば，スペック上のスピードは同じでも，伝送距離や品質の面で優位に立てるという目算がある。

　もっとも，ADSLの高速化は，急遽検討されたものではない。「今までG.dmt AnnexCを採用していなかったのは単に機材調達の問題。ようやくその目途がたったため，発表した」（アッカ広報）という。

　また，イー・アクセスでもADSLサービスの高速化を検討中だ。同社は，「G.dmtのAnnex Cにくわえ，秋頃には最大2MbpsのAnnex Hも機器が出てくる」（2001年1月の記事を参照）としており，アッカと同じく機材待ちの状態。これを前倒しする可能性は否定できないだろう。各事業者を巻き込んだADSLのスピード競争は，今秋から本番を迎える。

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