電通を“本気”にさせたソニー,広告ビジネスで協力

ソニーと電通がブロードバンド時代に適した広告ビジネスを検討するために協力する。ソニー子会社のインタービジョンに電通が出資,4月1日付けで新会社として営業を開始する予定だ。

【国内記事】 2002年1月30日更新

 ソニーと電通は,ブロードバンド時代に適した広告ビジネスを検討するために協力すると発表した。ソニーの全額出資子会社であるインタービジョンに電通が出資。4月1日付けで社名を変更し,新会社として営業を開始する。

 新会社の社名や具体的な事業内容は未定だが,ブロードバンド時代に適した新しいコミュニケーション事業領域を開拓するのが目的という。インタービジョンが進めているストリーミング広告「PaSaTa」などを活かし,技術開発と検証も行う。社長には,電通でコンテンツ事業本部スポーツマーケティング局長を務めている田中郁也氏が就任する予定だ。

 ソニーが電通の参画を求めたのは,「広告事業におけるメディア・プランニングとメディア・バイイング(出稿スペースや時間を購入する業務)には専門性が必要」(ソニーの出井伸之会長兼CEO)との判断による。インターネットの持つ双方向性やコミュニティ性を活かし,フォーカスを定めるため,ソニー技術力とコンテンツに電通の持つマーケティング・コミュニケーション能力を合わせるのが目的だ。電通の出資額は約17億3000万円で全体の40%。ソニーの主導権は維持したまま,「電通を本気にさせる」(出井氏)意図がある。


電通を本気にさせたソニーの出井伸之会長兼CEO

 また,新会社は,ソニーが全世界規模で進めている広告媒体管理業務統合の一環として,日本およびアジア地域におけるソニーグループの広告活動を一元的に管理する計画だ。初年度の売上げ見通しが約550億円とあっては,電通が“本気”になるのも頷ける。

 電通の成田豊社長は,「コミュニケーションビジネスのフィールドとして新しい可能性を感じたブロードバンド市場に臨むため,トップランナーであるソニーと協調する」と話している。

メディアの研究ラボとして


新会社の社長に就任する電通の田中郁也氏

 記者会見で挨拶に立った田中氏は,「なるべく早く事業の方向性を定めたい」としながらも,ブロードバンドを活かした新しいビジネスモデル,ブランディング,会社経営の3点に注目していると語った。

「ブロードバンド時代には,人々とメディアの接触方法が変わり,従来にないコミュニティが出現する。変化に対応するためには,新しい器(組織)やブランディングが必要だ」(田中氏)。

 このほか,新会社には「メディアの研究ラボ」としての役割も期待されている。進歩と拡大の著しいインターネット市場において,ソフトとハードの双方を提供しているソニーは,市場の動向が製品開発やコンテンツ制作に及ぼす影響を熟知している。

 「例えば,STB(セットトップボックス)にHDDを載せるか。その判断を下すうえで,グループ内にメディア企業を持つことは意義深い。ソニーは(市場に)敏感な会社になるだろう」(出井氏)。

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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