KDDIのFTTH商用化,問題はタイミング?KDDIは6カ月間のトライアル終了後,約半年の準備期間をおいて商用サービスを開始するという。タイムラグが生じる原因は?
FTTH開始に向けた準備を着々と進めているKDDI。トライアル終了から約半年後の2003年第1四半期には商用サービスを開始するという。ネット家電や携帯電話のプラットフォームを共用化してライフスタイル提案型のサービスを作り上げようとしている同社だが,今もっとも気になるのは,“タイミング”のようだ。 KDDI技術開発本部ブロードバンド事業推進部長の嶋谷吉治理事は,「今はちょど伝送技術が変わる時期にあたり,一方でセットトップボックスなどのネット家電も常に進化している」と話している。
PON型サービスも検討中例えば,KDDIは有線ブロードネットワークスやNTT「Bフレッツ」のベーシックタイプと同じLAN型のネットワークを構築する計画だが,ヘビーユーザーの需要やコンテンツ容量の増大に対応するため,PON型のサービスも検討している。 PONは,もともとNTTの開発した技術だが,KDDIはこの上でイーサネット技術を使う。「リレーステーションのレイヤー3スイッチより内側はLANだが,アクセス系はダブルスター型のPON」という形だ。PON型のメリットは,QoSが可能になること。そして,Bフレッツより高速なサービスを提供できること。
「KDDIがPDSを使うと,最大640Mbpsの帯域を最大32分岐することになる」(嶋谷氏)。 これに対して,現在のBフレッツ「ファミリータイプ」は最大10Mbpsを同じく32分岐している。B-PONが実用化された場合は最大100Mbpsの32分岐となるが,やはりKDDIに軍配が上がる。 ただし,コストと需要を天秤にかけると,なかなか「検討」の域を出ないのが現実だ。「トライアルを通じてPON型も実験する。また,集合住宅でも光直収とVDSLを使ったFTTCなど,複数の方法を試すつもりだ」(嶋谷氏)。
IPv6のアプリ不足もう1つの課題がIPアドレス。FTTHトライアルでは,5つの固定グローバルIPアドレスを各モニターに付与するが,ネットワーク家電の普及とともに,IPアドレスに対する要求は高まる。 実際,現状では十分過ぎるように見える5つのIPアドレスも,ホームゲートウェイ(ルータ),VoIP TA,STB,Bluetoothアダプタで4つまでは予約済みだ。トライアルで利用するネット家電にBluetooth対応製品を採用した理由の1つは,IPアドレスを求めない点だと推測できる。 嶋谷氏は,「KDDIはIPv6移行の準備は整っている」とする一方で,「問題はアプリケーションの不足」と指摘した。一方で,年内にIPv6対応製品が急速に増えるという予測もあり,判断は難しいだろう。 家電はPCのように簡単にアップグレードするわけにはいかず,一度作り上げたプラットフォームを再構築するのも困難だ。KDDIが半年間の準備期間を設けた理由は,この辺りにあるのかもしれない。 なお,気になるサービス料金について同氏は,「有線ブロードが先行してサービスを提供している限り,これがベースになる。同レベルか,下回るようにしたい」と話していた。
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