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2002年5月31日 08:41 PM 更新
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不定期連載「ヴァナ・ディール戦記」
〜ZDNet的 FFXI体験 その1
巷を騒がせているオンラインゲーム「FF XI」に、ZDNet編集部が挑む! 仕事の合間をぬって冒険を続ける記者に、睡眠時間はあるのか? 副編集長、もう僕は戦えません……
ついに、待ち望んだ瞬間がやってきた。オンラインゲーム「ファイナルファンタジー(FF)XI」をプレイすることが、できるようになったのである!
本連載は、ZDNet Broadband編集部の記者が“仕事として”真剣にFF XIに取り組み、その経験を報告、読者とリアルに共有しようという企画だ。
行く手に待つのは強大な敵か? 友情か? はたまた、女の子との出会いなんかあっちゃったりして。妄想は尽きない。前置きはこのぐらいにして、早速FF XIの舞台である「ヴァナ・ディール」の世界に招待しよう。
オープニングから“オンラインならでは”の現象
FF XIのコンテンツIDを購入して、ゲームスタート。種族は「ヒューム」(人間)、ジョブは「シーフ」(盗賊)を選択する。常に最新のスクープ情報を盗みたいという、類稀なる記者意識の表れである。
顔はこのタイプで、黒髪に。現在はサンドリア王国で主に活動してます、「Zdnet」です。活動期間は平日深夜と土日。見かけたら声かけてください
早速オープニングムービーが始まる。サンドリア王国をスタート地点に選んだ冒険者は、いきなり兵士に呼び止められるところから始まるようだ。そこから、なにやら王国の王子があらわれ、会話が繰り広げられる。
ぼけーっと見ていると、なんだかNPC(ノン・プレーヤー・キャラクター)同士で口論がはじまってしまった。ううむ、この国の国情もなかなか大変だな……と見ていると、突然会話にわりこむように全く異質な声(セリフ)が。
「ラビットマン売りまーす。どこそこにいるので声かけてください」
なんじゃこら。しかし意に介さないといった様子で、NPC同士の会話は続く。どうやらこれは、ネット上に同時アクセスしたユーザーが、全員に向けてよびかけたセリフが聞こえたものらしい。
こっちでは真面目な話が繰り広げられているというのに、一瞬、気が抜ける。もしこれが、キャラクターの生死に関わるシーンだったらどうするんだ……と、いらぬ心配をしつつも、早速、発生したネットゲームならではの体験に、感心することしきりの記者であった。
走っているのが人間、止まっているのがNPC
オープニングイベントも終わったので、街中を散策することにする。見ると、結構わらわらと人間がいるでないか。早速、何か声をかけようか……。しかし、多くのキャラは今いる場所から全く動こうとしない。何で?
すぐに、その理由が分かった。街には、同時アクセスしているユーザーとNPCが共存している。NPCは一箇所に留まり、こちらのよびかけに対して、固定のセリフしか返さない。一方、ユーザーは積極的に動き回るし、話しかければチャットがはじまるわけだ。
街には、多くのキャラがいる
そこで、動きの激しいキャラが接続ユーザーだろうと狙いを定め、何でもいいから話しかけようと試みる。ところが、これがなかなか困難だ。なにしろユーザーは、自分の意志を持ってしじゅう走り回っている。その移動速度が速いので、話すきっかけがつかみづらいのだ。まさか一心不乱に追いかけて、追い詰めた末に、鬼の形相で「こんにちは!! 」とやるわけにもいかないものなあ……。
とりあえず、フレンドリーな会話は一旦おあずけとして、城下に出て一人、孤独に敵と戦うことにしたのだった。
はじめての戦闘と、仲間との出会い
城の外に出て、あれこれと歩いてみる。すると地面から、ヒモのようなものが生えて、ゆらゆらしている。ナンダコレハ?
その“モノ”を指定して、クリックすると、たちまち戦闘がはじまった。おお、これは敵だったのか! 戦闘は自動で行われ、何もボタンを押さなくてもキャラが繰り返し攻撃してくれる。逃げたくなったら、カーソルでキャラを移動して、敵と距離をおけばいい。
戦闘は自動。ユーザーは魔法をとなえるなど、特殊な行動をとる時に操作を行う
こうしてしばらく敵を倒し続けていると、すぐ近くからドカバキと音が聞こえてきた。見ると、ほかの接続ユーザーが敵と戦っている。思わず近寄って、その戦いぶりを眺めることにした。
首尾よく敵をしとめ、一服しているユーザーに向かって、意を決してオズオズと話しかける。
「こんちは」。
すると相手は「なんかよう」と答えた。そこで、「しよしんしやです」(初心者です)と答え、会話をスタートしたのだった。
会話してみて思ったのは、文字入力になんとも手間取ること。実は、スクウェア側はFF XIプレイにあたり、USB接続キーボードの使用を推奨している。だが、記者はまだ入手していなかった。そのため、コントローラーでいちいち「あいうえお」順に並んだパネルからカーソルで文字を選択、入力することになる。
相手も同じ条件なのか、それともこちらに合わせてくれたのか、2人の会話ペースは非常にスロー。「あの」と言いかけて10秒後に「あなたは」とくる感じで、さながら異文化コミュニケーションの様相を呈していた。
会話の中で気付いたのは、そのユーザーが自分のことを「じっと見つめた」り、「うなずいた」りすること(セリフ画面に、そう表示される)。どうやら単なる会話以外に、こうした「感情表現コマンド」(『/smile』などと入力する)を織り込むことで、意志の円滑な疎通が図れるようだ。またこれは、話しかける際のきっかけづくりにもできる。
ともあれ、ひととおり会話を終えて、その場は別れることに。そのまま戦い続け、首尾よくレベルを2に上げた記者に、どこかから話しかける声がする。
振り向くと、30分ほど前に会話を交わした、さっきのユーザーが。彼は「なにしてるの」と聞いたあと、しばらくしてこう切り出したのだった。
「ぱーてぃをくまないか」
(続く)
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[新崎幸夫, ITmedia]
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