ニュース 2002年9月4日 01:00 AM 更新

ソニーのネットワークAV家電、「CoCoon」登場

ソニーがホームAVゲートウェイ製品群「CoCoon」を発表した。第1弾となる「CSV-E77」は、イーサネットポートを搭載したネットワーク対応のHDDレコーダーだ

 ソニーは9月4日、ネットワーク対応のHDDレコーダー「CSV-E77」を発表した。TVの「WEGA」やPCの「VAIO」と並ぶ、ホームAVゲートウェイ製品の新ブランド「CoCoon」(コクーン)の第1弾として、11月に市場投入する。ブランド化は、同社がネットワークAV機器の本格展開に向けた意思表示といえるだろう。


CSV-E77。価格はオープンプライスだが、店頭では13万円程度で販売される見込み。HDDは2台まで増設可能で、有償のアップグレードサービスも計画中(時期や料金は未定)

2つの地上波チューナーと160GバイトのHDDを搭載するCSV-E77は、MPEG-2形式で最大100時間の録画が可能だ。これにネットワーク接続を付加したことにより、EPGと連携した学習機能付きの録画予約(後述)やソフトウェアアップデートができる「成長するマシン」(ソニー社長兼COOの安藤国威氏)になった。

 インターネット接続は、背面のイーサネットポートを使う。前回の「Clip-On」(2000年6月の記事を参照)では、アナログモデムを搭載していたが、「ブロードバンド人口は既に540万を超えている。状況は変わった」(ホームネットワークカンパニーネットワークターミナルソリューションカンパニープレジデントの辻野晃一郎氏)。


ソニー社長兼COOの安藤国威氏は「CoCoonにより、ネットワークとAVエンターテイメントが初めて家庭内で融合する」と胸を張った

MIPS系チップにLinux

 CSV-E77のアーキテクチャはPCそのものだ。MIPS系の350MHz CPUにLinuxを組み合わせ、ハードウェアMPEG-2エンコーダを搭載している。

 MPEG-2エンコーダは新開発のもの。PCのキャプチャーボードでは、3次元YC分離やTBC(タイムペースコレクタ)を搭載するなど、高画質を謳う商品が次々と登場しているが、こちらはTV出力を前提にチューニングが施されている。

 ソニーによると「YC分離は3ラインではあるが3次元ではない」という。これは、TV側に搭載された3次元YC分離と競合して画質が低下する可能性があるためだ。

 また、CSV-E77には放送中のTV番組を一時停止する「TVポーズ機能」や気になる場面をもう一度見るために15秒前に遡る「フラッシュ機能」が搭載されている。「常に動画をキャッシュしながらエンコード・デコードを行うには、動きを重視したチューニングが必要」(ソニー)という。


背面には、10BASE-T、各2系統のコンポジット入出力、D1端子などが並ぶ


TV出力のデモ。正直なところ、ウチの「VAIO RX」より画質がいい

TV on Demandの具現化

 AV機器としてのCoCoonが狙うのは、「TV on Demand」の具現化。ネットワーク対応機能を利用してユーザーの好みに合う番組を次々と録りため、「自分の生活パターンに合わせて見たいときに見る新しいTVの視聴スタイル」を提案するという。その中心が「おまかせ・まる録2」機能と「おすすめアルゴリズム」だ。

 おまかせ・まる録2は、事前にキーワードを設定しておくと、電子番組表から該当する番組を自動的にリストアップ、片っ端から録画してくれる。「映画」「音楽」など44のキーワードがプリセットされているほか、マニュアル設定も可能だ。

 また、辞書と連携してキーワードに関連した番組も録画する。「例えば、“政治”というキーワードを設定しておけば、“小泉首相”や“自民党”といったキーワードに引っかかる番組も録画できる」(辻野氏)。


おまかせ・まる録2の画面

 録画した番組の情報をもとに、ユーザーの嗜好を学習していく機能もある。おすすめアルゴリズムが録画した番組を再生すると、CSV-E77が「この番組は役に立ちましたか?」と問いかけ、イエスならその番組情報を次の録画予測にフィードバックする。こうしたプロセスを経て、レコーダーはパーソナライズされていくという。

 ちなみに、「役に立たなかった」と応えると、CSV-E77は「改善します」と素直に謝る。どこかの新入社員にも搭載したい機能だ。


新ユーザーインタフェース「マルチループビュー」(仮称)で録画済の番組や放送中の番組を一覧表示。登録したキーワードに沿って表示することもできるため、ユーザーの好みに合った「バーチャルチャンネル」が出来上がるという。3Dを使った近未来的なUIは、いかにもソニー

ユビキタス録画予約

 ソニーは、CSV-E77の発売に合わせてオンラインサービス「カモン!マイキャスター」を立ち上げる。カモン!マイキャスターは、ニュースや占いといった独自のコンテンツサービスが提供されるほか、録画予約時のポータルとして機能する。

 カモン!マイキャスターには、外部から接続することも可能だ。携帯電話やPCを使い、放送時間直前の番組を予約することもできる。ただし、携帯電話からの予約や放送直前の予約(番組開始10分前まで)には、月額300円の「エコノミープラン」を別途契約する必要がある。プランの詳細は下記の通り。

プランベーシックプランエコノミープラン
料金無料月額300円
サービス内容PCによる録画予約、サーバ接続は1日2回、独自コンテンツ(制限あり)PCと携帯電話による録画予約、サーバ接続は10分ごと、独自コンテンツ(制限なし)
エコノミープランの契約にはクレジットカードが必要


携帯電話から録画予約したところ

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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