ニュース 2002年7月24日 01:53 AM 更新

ECHONETで白物ネット家電のデファクトを狙う〜日立&松下連合

日立ホーム&ライフソリューションと松下電器産業は、ワイヤレスのECHONETシステムを公開し、2003年度中には主要な家電製品に組み込む方針を明らかにした。Bluetoothで先行する東芝とEHCONETを推す日立&松下連合。ネット家電をめぐるデファクトスタンダード争いが始まる

 日立ホーム&ライフソリューションと松下電器産業は7月24日、冷蔵庫や洗濯機といった家電製品〜いわゆる白物家電のネットワーク対応システムについて、共同研究の成果を発表した。公開されたのは、電気検針などに使われる特定小電力無線を媒体としたワイヤレスのECHONETシステム。既に基礎技術開発を終えており、2003年度中の商品化を目指すという。


発表会場に並んだネット家電群。

 日立と松下は昨年5月に提携を発表し、ECHONETにフォーカスした白物ネット家電の技術開発を進めてきた。今回、両社が公開したのは、家電ネットワークのキーデバイスとなる「ECHONET準拠特定小電力無線アダプタ」および情報端末の「情報コントローラー」だ。電灯線通信のイメージが強いECHONETだが、特定小電力無線を介して家電を操作する仕様は、既に標準規格に盛り込まれている。


情報コントローラの画面。タッチパネル付きの4.9型液晶に表示されるアイコンで家電を操作する。OSは組み込みタイプのWindowsのようで、待ち時間にはお馴染みの“砂時計マーク”が表示されていた


ECHONET準拠特定小電力無線アダプタ。429MHz帯で46チャンネルを使用できるが、通信速度は2400bpsと遅い

 これらの無線インフラで宅内の白物家電を一括制御し、かつ外部(インターネット)と接続してさまざまなサービスを提供するというのが両社の計画だ。今のところ、想定されているのは「くらし情報」の提供やソフトウェアアップデートなど。発表会場では、エアコンの温度設定変更、電子レンジに料理のレシピをダウンロード、洗濯機に洗濯メニューを追加するといったデモンストレーションが披露された。



留守中にドアが開くとセンサーが検知、同時に携帯電話にメールを発信する


ネットワークイメージ図。コントローラにはグローバルIPアドレスが必要だが、個々の家電にIPアドレスは付与されない

 両社は、通信規格をECHONETに統一するとともに、提供するネットワークサービスも共通化してデファクトスタンダード化を図る方針だ。日立ホーム&ライフソリューション技術開発部門長の石井吉太郎氏は、2003年の早い時期にはトータルなネットワークシステムを開発すると語っている。

「業界の統一規格であるECHONETを採用したネット家電はオープンなもの。メーカーだけではなく、サービス事業者の参画も望みたい」。

 なお、商品の第1弾として、両社は2003年度中に主要4製品(エアコン、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ)のネット対応家電を商品化する計画だ。

冷蔵庫を買ってSIを呼ぶ?

 ネット家電の分野では、先行する東芝がBluetoothベースの製品を発売している。価格の高さなどがネックとなり売れ行きは芳しくないが、これで少なくとも2つの規格が併存することになった。また、ECHONETだけをみても、秋に予定されている最新バージョンの「3.00」では、新たにBluetoothを媒体とする仕様が含まれる予定だ(18日の記事を参照)。

 しかし、買い換えサイクルが7〜10年と長く、またユーザーも複雑な機器設定に慣れていない家電では、規格の乱立はユーザーメリットに著しく反する。ある家庭で複数メーカーの製品や複数のネットワーク媒体が混在した場合、「繋がらない」といったトラブルの原因になりかねない。

 こうした指摘に対して日立の石井氏は、「ECHONETに統一することが重要」と強調する。下位レイヤーにあたるネットワークのインフラは、住宅の環境によって必然的に変わってしまうため、住宅の形によって最適なものを選ぶ。

「今回、特定省電力無線を採用したのは、100メートルの伝送距離があり、住宅の2階や3階までをカバーできるため。だが、例えばコンクリート作りのマンションであれば、無線やBluetoothは(部屋間を)通らず、電灯線が有力な選択肢になるだろう」(石井氏)。

 ネットワークを制御し、外部との接続を確保するのはホームコントローラの役割だ。オープンな規格であるECHONETとIP技術の組み合わせは、家電向けの情報サービスや将来の拡張にも有利だという。

 なお、ホームコントローラの価格は未定だが、「“東芝のような値段”にはしない」という日立&松下連合。ネット家電のデファクトスタンダード争いは、これから本番を迎える。

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▼ 松下電器産業
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[芹澤隆徳, ITmedia]

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