ニュース 2002年10月21日 10:25 PM 更新

フュージョン、新サービス「FUSION IP-Phone」でBB Phoneを追撃

「050」で始まるIP電話専用の着信電話番号にむけて各社が動き出した。フュージョン・コミュニケーションズは、ISPやCATV事業者と手を組んでブロードバンドユーザーを対象とした新しいIP電話サービス「FUSION IP-Phone」を来年2月より提供する

 フュージョン・コミュニケーションズは10月21日、新しいIP電話サービス「FUSION IP-Phone」を来年2月より提供すると発表した。ISPやCATVの既存ブロードバンドユーザーをターゲットとしたもので、「050」の着信電話番号も申請中。加入者同士の通話は無料に設定するなど、先行する「BB Phone」を意識したサービスとなっている。


フュージョン・コミュニケーションズの角田忠久社長

 フュージョンは、昨年4月より専用IP網を使ったIP電話サービスを提供しているが、これは電話の中継回線のみをIP化した、いわば“IP中継電話サービス”。新サービスでは、ADSLやCATVといったブロードバンド回線を足回りとして、同社のIPネットワークに接続する形になる。加入者電話(一般的な固定電話)にかける場合でも、PSTNに乗り入れるのが出口だけとなるため、さらなるコストダウンが可能になった。


赤いラインがFUSION IP-Phoneのネットワーク図。入口の部分からIP伝送。青いラインは従来のIP中継電話サービスを示す(クリックで拡大)

 「加入者電話との通話は、全国一律3分8円。携帯電話との通話も可能にする計画だが、携帯電話キャリアとの接続料金設定権に関する交渉が長引く可能性もある」(同社の角田忠久社長)。110番などの緊急電話番号には対応できないが、国際電話に関しては「検討中」としている。

 基本料金は月額380円。加入時には1電話番号あたり500円の番号発行手数料が必要になる。商用サービスの開始は2003年2月を予定しているが、「050」番号を使った着信は同年の夏以降になる見込みだ。

オープン戦略で対抗

 一方、先行する「BB Phone」は、3分7.5円とフュージョンよりも低料金だ。しかし、角田氏は「IP中継電話の信頼性と実績をベースにキャリアクラスのサービスで差別化する」と自信をみせる。音声コーデックには非圧縮のG.711を採用して音質を向上。また、他社サービスとの接続性を確保(4月の記事を参照)するため、呼制御にはSIP(TTC標準仕様)を採用し、インタフェースを公開している。

 「BB Phoneがユーザー数を伸ばしているため、各ISPにも焦りの色が見える。IP電話を付加サービスとして提供すれば、ISPの競争力強化につながるだろう」(角田氏)。各ISPやCATV事業者と提携し、利用者を増やす“オープン”戦略を展開する構えだ。IP電話によって自社のADSLユーザーを増やすことを目指したBB Phoneとは対照的に、各社の連衡によって勢力を拡大するのが目的。同社によると、既に数社のISPと交渉を進めており、近日中に発表できる見込みだという。

 角田社長は、「2005年度末までにIP電話ユーザーの2割。200万回線の獲得を目指す」とした。

機器ベンダーもオープン


 FUSION IP-Phoneでは、PCのほか、IP電話専用端末やVoIPアダプタなどを使ってサービスを利する。フュージョンは、今年4月から機器ベンダーや他の通信キャリアとともに相互接続実験を行っており、発表会場には、その成果としてアイコス・コーポレーション、ヤマハ、アイ・ピー・トーク、田村電機製作所の機器が展示されていた(下の写真を参照)。

 このほか、岩崎通信機、住友電工ネットワークス、日立製作所など、アプリケーション開発を含む計12社が商用化を検討しているという。


インタフェースを公開しているため、PC用のアプリケーションを開発することも可能だ。写真は、アドレス帳をクリックするだけで通話できるアプリケーションの例


アイコス・コーポレーションのIP電話機。単体で通話可能


ヤマハのIP電話機能付きルータ。通常のアナログ電話機を接続して利用できる


フュージョンとの接続性を検証したアイ・ピー・トークのVoIPアダプタ。携帯電話型端末も展示されていた


田村電機製作所のVoIPアダプタ。アナログ電話機を接続して利用する

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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