アダルトから“コンテンツ制覇”狙うDMMアダルト業界の大手コンテンツプロバイダ、DMMがブロードバンド事業を本格展開する。目指すは、一般映像作品を含むデジタルコンテンツ流通プラットフォームだ
ブロードバンドアダルトサイト「DMM」を運営するDMMは10月25日、記者発表を行い、同社の今後の戦略を明らかにした。DMMをリニューアルオープンするほか、雑誌、STBなどを活用して、一般の映像作品を含む幅広いデジタルコンテンツの販売を行う。 DMMは、セルビデオを中心とするアダルト映像を最大1Mbpsで配信するサイト(記事参照)。現在、月間2300万ページビュー、76万人のユニークオーディエンスを誇り、5万人の有料会員を抱えている。
同社の戦略には、3つの軸がある。その1つ目が、DMMのリニューアルだ。 サイトのトップページにアクセスすると「Dream Channel」「宇宙企画ch.」「プレイガールチャンネル」など、複数のチャンネルに入り口が分かれる仕様へとデザインが変更された。ユーザーは、各チャンネルごとに利用料金を支払う方式で、チャンネルの1つ「デジショップ」ではPPVによる視聴も可能だ。
2つめの軸となるのが、雑誌連動型のエンタメ系コンテンツサイト「dmm.com」を来年1月にオープンすること。 サイトに用意される映像コンテンツは、映画、スポーツ、アニメなどで、「一般8割、アダルト2割」の割合。電子書籍なども用意され、DVD販売などe-コマースも展開される。 サイト開設と同時期に“インターネット版TVガイド”と位置付けられる雑誌「dmm.com」(定価290円)を創刊し、これに毎号300円ぶんのプリペイドカードを付録として付ける。プリペイドカードのIDとパスをサイトで入力すれば、購入代金から300円分が割り引かれる仕組みだ。
3つ目の軸が、専用STBを利用する映像ダウンロードサービス「レンタルビデオ・オンライン」だ。これはNTT局舎内に設置されたコンテンツ配信サーバから、ユーザー宅内のSTBまでブロードバンド回線経由で映像を伝送するサービス。映像はアナログ変換され、テレビ画面に出力される。
レンタルビデオ・オンラインのシステム構成(クリックで拡大) 900Kbpsのビットレートの映像が配信される予定で、内容は、dmm.com同様「一般8割、アダルト2割」になる予定。月額料金、サービスメニューなどは未定だ。
会場に設置されていた、デモ用STB(実際の製品とは異なる)。現在、次世代機を開発中で、将来的にはTVチューナーを内蔵することも検討しているという STBにはLinuxベースのOSと、MPEG-4に似た独自コーデックを搭載している。映像はダウンロードしながら随時再生する仕組みで、ユーザーを待たせることがない。STBに蓄積されたコンテンツは、サーバ側で消去するなどの管理が可能だ。 DMMの広報担当者は、こうした戦略の狙いを「アダルトメーカーだけでなく、一般のコンテンツプロバイダにもコンテンツを提供してもらえるようなプラットフォームを構築する」と説明する。 「コンテンツで一番大事なのは、いかにユーザーに課金システムに登録してもらえるか。世帯主がアダルトを楽しむ一方で、子供もアニメを楽しめるようにしたい」(同)。 関連記事 AV女優が熱湯CM! プレスパーティは大騒ぎ 禁断の果実「アダルト」に手を出しかねるISP キラーコンテンツ? やっぱアダルトでしょ 大規模ブロードバンド・アダルトサイト「X CITY」登場 関連リンク DMM [杉浦正武, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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