ソニーコミュニケーションネットワークは、第3四半期の連結業績を発表した。2億円の当期純利益を計上し、通期での業績見込みを上方修正したが、気になる点もあるようす
ソニーコミュニケーションネットワークは1月28日、第3四半期の連結業績を発表した。前年同期比15.2%増の、99億3300万円を売り上げており、営業利益ベースで7600万円の黒字。ソネット・ビィメディア合併に伴う税効果会計の影響から、当期純利益として2億100万円の黒字を計上した。 この結果を反映して、2002年度通期の業績見込みを修正。売上高こそ当初の見込みより下がるとしたものの、営業利益、経常利益、当期純利益をいずれも上方修正した。
こうした数字だけ見ると、同社の業績は好調そのもの。各会員とも1.5Mbpsサービスから12Mbpsサービスへと移行しており、ARPU(Average Revenue Per User)も上昇しているという。しかし、不安要素がないわけではない。その一つが、上の表にも表れているようにSo-net会員数が思ったより伸びていないことだ。 同社CFOの瀧川貞夫氏は、So-net会員獲得活動の中で、マーケティング・パートナーに支払うキックバックが、予想より少なかったと話す。いわば、会員数がそれほど増えなかった分、マーケティング・パートナーに支払う販促費が少なくてすんだということ。意地悪な言い方をすれば、「会員数が伸び悩んだから業績が好転した」といえる。長期的に見れば、ありがたい現象ではない。 同社の山本泉二社長は、前回の四半期決算説明会で「下期は、“会員の獲得”を最重要課題として努力していく」と明言している(記事参照)。第4四半期もこの方針は変わらず、広告・販促費を「厚めに打つ」(同氏)ことで会員増に努める。2002年度はこれまでの9カ月間で黒字を達成しているが、これが最終的に赤字になるのも辞さない考えだ。 So-netのブロードバンド会員は、12月末時点で37万人。山本社長は、年度末までに45万人に増やすとした。 関連記事![]() ![]() ![]() 関連リンク ![]() [杉浦正武,ITmedia] ![]() モバイルショップ
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