リビング+:特集 2003/04/25 21:31:00 更新

特集:ブロードバンドで5.1chサラウンド
PCのオーディオ環境を大幅にグレードアップする「SEW-U7」

老舗オーディオメーカー、オンキヨーの「SEW-U7」は、実売50,000円台とこれまで取り上げた製品の中では少し値が張る。しかし、その音質は標準的なPCオーディオとは完全に一線を画すものだ

 オンキヨーといえば老舗のオーディオメーカー。しかし近年はPC向けのサウンドカード/ユニットにも積極的で、音にこだわるPCユーザーなら気にとめるメーカーの1つだろう。

 同社は、特にUSB接続の外付けサウンドユニットに力を入れているが、今回取り上げるのは6chスピーカーがセットになったホームシアターシステムである「SEW-U7」。同社の「DHT-L1」(現在は「DHT-L1A」にマイナーチェンジ済み)をベースにした製品で、ホームシアターシステムとしてはミッドレンジの価格帯にある製品だ。

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オンキヨーの「SEW-U7」

 簡単にいってしまえば、ベース製品にUSBインタフェースを付加し、PCとの接続をより簡単にした製品といえる。今時のPCならばノートPCも含めて光デジタル出力を持つ製品も多いから、これだけでは当然PCペリフェラルとして魅力的な製品にはなりえない。

 もちろん、本製品は単にPCと繋がるだけではない。デジオンと共同開発された本製品専用ソフト「Carry on Master」は、PCに保存した音楽ファイルのデータベース化やリッピングをこれ1本で可能にしている。このソフトは付属リモコンから操作可能。つまり、PCのジュークボックス化を可能にしたわけだ。

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付属ソフト「Carry on Master」。音楽CDの再生やMP3/WMA形式への変換、HDD内の音楽ファイルの再生、メインユニットのライン/マイク入力からの録音、DVD再生などを一手に引き受ける

DVD視聴環境も充実

 DVD視聴環境も統合されている。「WinDVD」をベースとしたオリジナルソフトウェアDVDプレーヤーが付属し、USB接続での5.1ch再生(メインユニットのハードウェアデコーダーを使用)やリモコン操作を可能にしている。ほかのソフトウェアDVDプレーヤーではこれらの機能は利用できないが、元々定番のソフトウェアDVDプレーヤーをベースにしているだけに、付属のものでも特に不満を感じることはないだろう。

 本製品は、さらにもう一工夫している。メインユニットのディスプレイには「Carry on Master」で再生している音楽のトラック番号や、付属ソフトで再生中のDVDビデオのチャプター番号も表示される。ちょっとしたことだが、DVDビデオをフルスクリーン再生しつつリモコン操作を行う場合などには非常に嬉しい機能だ。元々PCとの連携を考慮していない製品をベースにしていながら、PCでの快適な利用にかなりこだわった製品ということがわかる。

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再生中のアルバムのトラック番号を表示。曲名などは表示できないが、リモコン利用時にはこれだけでも結構便利だ

 メインユニットはハーフサイズコンポに合わせて205mm幅で、AV機器との混在はもちろん、PCの傍らに設置することも考慮して縦置きも可能になっている。ここまでに取り上げた製品とは価格帯が異なるので単純に比較してはいけないが、アンプを内蔵していないにも関わらず“ずっしり”と重く、AV機器としての重厚さを感じる。これは、最終的な音質に影響を与えるシャシーや電源にしっかりコストを割いているということだ。

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メインユニットの背面と接続ケーブル。これでアンプ内蔵のウーファーと接続する
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ウーファーユニットの背面。サービスコンセントもある

 サブウーファー部は、アンプも兼ねる。メインユニットにサブウーファー専用のサービスコンセントが準備されているので、これを利用すれば占有するコンセントは1つで済み、電源のON/OFFもメインユニットだけで行えるようになっている。メインユニットとの接続は6ch分のピンコネクタになるが、色分けされ一体化したケーブルが付属するので結線は容易だ。

 残る5ch分のサテライトスピーカーは、一般的なスピーカーケーブルでサブウーファーに接続する。ちょっと手間だが、設置作業はそう頻繁に行うことでもない。むしろスピーカーケーブルをより高品質なものに交換できる、設置場所の都合に合わせてより長いケーブルも利用できるといったメリットもある。音質面でも有利な点こそあれ、デメリットはないだろう。

 スピーカーユニットもやはり価格相応にしっかりしたものだ。サブウーファー部はアンプを内蔵しているとはいえ、14.1kgとずっしり重く大きい。サテライトスピーカーはスタンドこそ付属しないが、振動の影響を受けないようにコルクのベースが用意されている。全てのスピーカーユニットは木製であり、価格に見合ったオーディオ指向の正攻法な作りと言えるだろう。

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サテライトスピーカー

PCオーディオが一変する高品位な音質

 本製品はUSBオーディオとして認識されるほか、メインユニットとの接続用に専用ドライバが必要だ。もっともCD-ROMドライブに付属CDを入れておけば自動でインストールされるので(Windows XPの場合)、導入に特に手間が掛かるということはない。ここでも引き続き、マイクロソフトが公開しているWindows Media 9のマルチチャンネルオーディオサンプルを利用した。

 音質は、標準的なPCオーディオとは完全に一線を画すものだ。音楽CDを2ch再生していても不満がなく、音に非常にツヤがある。人の声やパーカッションなどは小気味良く、弦楽器の音も艶やかだ。決して特定帯域を誇張しているという感じではなく、情報量も非常に多い。音が熱く、それでいて繊細だ。サテライトスピーカーとサブウーハーの音のつながりも非常に良いのだろう。

 DSPを用いた人工的なエフェクトによる2ch音源のマルチチャンネル再生も高品位だが、2ch再生の質が良いだけにソース次第ではエフェクトは無効にしたくなる。もちろんDSPの出来が悪いということではない。

 Windows Media 9のマルチチャンネル再生も、高品位さをそのまま継承している。余計な音がまとわりつく感じがほとんどなく、音楽に含まれる音源がそのまま立体化するのだ。DSPでのエフェクトと異なり、こちらは2ch再生の方が良いという印象もあまり受けない。価格相応と言ってしまえばそれまでだが、基本的な音質の重要さを思い知られた感じだ。

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専用のミキサー。ボリュームに加えて入力の切り替えもここから可能。スピーカーセッティングではスピーカーの位置関係やレベルがマウス操作だけで楽に行える

 気になったのは、無音時にボリュームを上げていくと、電源ライン、もしくはPCから影響を受けたと思われるノイズが思いのほか目立った点だ。今回はPCのすぐ脇に設置しているうえ、一般的な音量でこれが耳に付くことはないのだが、おそらくアナログに手が掛かっている分、ノイズが乗りやすいのだろう。不便にならない範疇で多少でもPCから離す、ノイズフィルター付きのタップを利用するといった対策を行うのが好ましいだろう。

 本製品の実売価格は50,000円台。CDプレイヤーやMDデッキを搭載した低価格なジェネラルオーディオ機器が買える値段だ。しかし、AVライフもPC中心という人には、十分価格なりの価値がある。DVDやWindows Mediaのマルチチャンネルオーディオが高品位なのはもちろんだが、CDやMP3といった2chソースの楽しむことが多い人にも“根っこの音の良さ”は大きな魅力だ。

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関連リンク
▼SEW-U7サイト(オンキヨー)
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[坪山博貴,ITmedia]



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