リビング+:ニュース 2003/07/15 23:58:00 更新


“超多君”のためのホームサーバって?

日本電算機は7月15日、ホームサーバの新モデル「iBOX ブロードメディアサーバ K」モデルを発表した。Kは、「King of Home Server」のKというだけあり、デュアルMPEG-2エンコーダやDVD±RWドライブを搭載する豪華モデルだ。そのうえ、超多忙なアナタのために、“常時接続ならでは”の新しいTV視聴スタイルを提案してくれる

 日本電算機(JCC)は7月15日、ホームサーバの新製品「iBOX ブロードメディアサーバ K」モデルを発表した。Kは、「King of Home Server」のK。x86ベースのハードウェアにデュアルTVチューナーとデュアルMPEG-2エンコーダ、DVD±R/RWドライブを搭載する豪華モデルだ。そのうえ、超多忙な人のために「超多君のマトリックステレビ」と呼ばれる新しいTVの視聴方法を提案する。

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「iBOX ブロードメディアサーバ K」モデル

 マトリックステレビは、その日一日にあった話題を、ニュースやワイドショウの“延べ放映時間”の長かった順番(ランキング)で一覧表示し、見たい項目をクリックすると、ニュース映像の中からその部分だけが再生されるというもの。TVに時間が割けない人でも効率よく情報を得ることができるという。

 ワイドショウ好きの人であれば、土曜夜にTBS系「ブロードキャスター」の中で放送されている「お父さんのためのワイドショウ講座」を思い出すかも知れない。一週間の話題を、ワイドショウが取り上げた時間によってランキング化し、まとめて紹介してくれる人気コーナーだ。マトリックステレビを使えば、これと同じことが自宅のテレビで毎日楽しめるわけだが、実はその仕組みも同じ。

 「超多君のマトリックステレビは、お父さんのためのワイドショウ講座でレーティングを担当している株式会社プロジェクトの協力によって運営する」(JCCの石井孝利社長)。

 まず、ユーザーが興味のあるジャンルによってパッケージと呼ばれる録画スケジュールを導入する。パッケージは、一日にある複数のニュース番組を丸ごと録画予約するもの。録画が終了すると、iBOXサーバはJCCサイトを参照し、プロジェクトが提供したトピックスのリストとタイムコードを取得。つまり、丸ごと録画したニュース番組の中から、タイムコードをもとに、必要な部分だけを“頭出し”するわけだ。

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「超多君のマトリックステレビ」の画面。トピックごとに録画ファイルが並ぶ

 パッケージには、ニュースをトピックス別に上位5位までランキング表示する「The Big News Today」をはじめ、「今日のワイドショウ」、夜のニュースから大リーグ情報や天気予報だけを切り出す「ニューストピックス」などが用意されている。録画ファイルは設定した時間(2日単位、1週間単位など)が経過すると自動的に削除されるため、HDDの残り容量が少ない場合は短期間に設定しておけばいい。

 また、1つのテーマで録画データから必要な部分だけを切り出し、週間や月間という単位で1つのファイルにまとめてくれる「エディティング・アーカイブ」機能もある。まとめたファイルDVDに書き出すことも可能だ。「1つの事件に対して、時間の経過とともに報道の内容がどのように変化したか、一度にレビューできる。忙しい方の情報収集を助ける機能だ」(同社)。

 もう1つの便利な機能が「中継延長ピッタリ録画機能」。その名の通り、野球中継などで放送時間が延長されたとき、JCCサイトで随時アップデートされる放送時間情報をiBOXサーバが自動的に参照し、録画時間をピッタリに合わせてくれる。野球中継の延長によって録画に失敗したことのある人には朗報だろう。

 JCCでは、8月1日より首都圏のTV放送向けにマトリックステレビのサービスを開始する。その後のスケジュールは決定していないが、関西圏に向けたサービスも予定しているという。なお、従来のiBOXサーバ製品でも、ソフトウェアアップデートによって同機能を追加することができる。

ハードウェア

 Kモデルは、従来モデルと同様、x86(C3/800MHz)とLinuxを組み合わせたホームサーバだ。TV録画機能のほか、ブロードバンドルータやWebサーバ、メールサーバ、VPNサーバといった機能を持つ。また、TV画面でWebページを閲覧することもできる。今回はHTML4.01、Java Script1.5相当にくわえ、CSSにも対応。「PC以外の情報家電では、最も表現力の高いブラウザになった」という。

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前面のPCカードスロットに無線LANカードを挿入すれば、IEEE 802.11a/b/gへも対応可能(対応機種は今後Webサイトなどで公開する予定)

 TV録画機能では、2つのTVチューナーと2つのMPEG-2エンコーダを搭載したことにより、裏番組も録画可能になった。これに伴い、ゴーストリデューサーやノイズリダクションもデュアルで搭載している。録画時のビットレートは2M/4M/8Mbpsの3種。「EPGの便利さに慣れると、録画したい番組も増えてくる。とくにゴールデンタイムは見たい番組が重なることも多く、デュアルエンコーダーが活きるはず」。

 そのEPGは、JCCが提供する「Bepg」をサポート。さらに、電子番組表の画面をカスタマイズできる「MyEPG」機能を備えた。通常、TV画面でEPGを閲覧する場合は解像度の不足からスクロールを多用することになるが、MyEPGを使えばユーザーがよく視聴するTV局だけを並べることができる。このとき、TV局を3つまでに絞れば、横スクロールは必要ない。また、現在放送中の番組は赤地、録画予約中の番組は黄色地で表示するなど一覧性の高い番組表が提供される。

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「MyEPG」機能では、よく視聴するTV局だけを並べることができる

 新たに搭載されたDVD±R/RWドライブは、DVD+R/RWサポートにくわえ、DVD-R書き込み4倍速対応という点があたらしい。さらにJCC独自の「DVDハードディスク仕様」を使うと、1時間番組を最短7分(4Mbps録画時)でDVDに書き込めるという。「DVDハードディスク仕様は、DVDにHDDと同じファイルフォーマットで書き込むことで記録時間を短縮する技術。従来は4倍速モードで約21分かかっていたが、およそ3倍の早さで書き込むことができる」(同社)。

 このほか、インタフェースとしてIEEE 1394やUSBポート×4(USB1.1×2、USB2.0×2)、D2端子、VGA、10/100BASE-TXなどを備える。また、オプションのワイヤレスキーボードも従来通り利用できる。

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背面のUSBポートがUSB2.0に対応。外付けHDDを追加することもできる。IEEE 1394ポートでDVカメラの映像を取り込むことも可能だ

 Kモデルの価格はオープンプライス。店頭では20万円前後で販売される見込みだ。発売は9月上旬の予定だが、JCCでは7月15日より予約の受け付けを開始する。

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[芹澤隆徳,ITmedia]



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