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» 2019年02月20日 10時00分 公開

ワコム「DTU-1141」は接客をどう変えたのか:伊予銀行の「デジタル変革」の救世主 保険の窓販業務を“高速”に変えた液晶ペンタブレットとは?

愛媛県に本店を置く大手地方銀行の伊予銀行は、業務効率化を目的に、保険の窓口販売業務を完全電子化している。それに大きく貢献したのが、ワコム製の液晶ペンタブレット「DTU-1141」だ。どんなスペックや操作性を備えており、業務でどう使われているのか。伊予銀行の責任者に話を聞いた。

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 テクノロジーが日進月歩で進化している昨今だが、ビジネスでは紙の文書で契約が交わされるケースがいまだ多い。企業間(BtoB)取引で紙の契約書が数多く交付されているのは言わずもがなだが、企業対消費者(BtoC)取引においても、保険や金融商品などの契約手続きの際に、顧客が紙の申込書にサインをするのは日常茶飯事だ。

 だが紙で契約を交わした場合、回覧して社内の承認を得たり、郵送したりする上でコストや手間がかかる。保管の際は、社内のスペースを圧迫するデメリットがある。特にBtoCでの契約業務では、顧客が書き損じた際に契約書を再び出力したり、契約形態ごとに異なる書面を用意し、別々に管理したりする必要があるため、消費者側・企業側ともに、大きな負担になってしまう点は否めない。

伊予銀行は保険の窓販業務を全面電子化

 愛媛県に本店を置く大手地方銀行、伊予銀行もこうした課題に悩んでいた企業の1つだ。同行はかつて、窓口での保険申し込み業務などに紙の契約書を使用。20社の保険会社から100種類にわたる保険商品の販売を委託されているため、商品ごとに異なる契約書を準備し、元受け会社ごとに異なる書式で記入したり、管理したりする必要があった。

 運用が複雑であることから、顧客が記入した契約書の23%に書式の不備などが見つかり、書き直して再送してもらうなどの手間も生じていた。行員が契約後の書類整理に要する負担も大きくなっていたほか、契約書の保管場所に困るようにもなっていた。

 こうした状況を改善するため、同行は2017年4月から、保険商品の窓口販売における申し込み業務の全面電子化に踏み切った。事前同意書、意向確認書、勤務先などの確認書、申込書――といった書類を、書式を統一した上で電子化したほか、接客には液晶ペンタブレットを導入。窓口の担当者は顧客の要望に応じた書類を画面上に表示させながら説明し、成約した際はスタイラスペンで電子サインをしてもらう業務フローにしたのだ。

 電子サインが完了した書類データは、法令チェックや各部署の電子承認を得たのち、保険会社に送付。顧客には、紙に印刷した申込書控を郵送し、証跡として保管してもらうことにした。

photo 伊予銀行の全面電子化の詳細(提供:伊予銀行)

 これにより、接客時の申し込み手続きに要する時間は、紙の契約書を使っていた時の半分近い1時間3分に減った。書式の不備も、電子化前の約8分の1に相当する2.9%に抑えることに成功。顧客満足度の向上につながったほか、整理・確認・仕分けのプロセスを短縮したため、同行の担当者の負担も大きく軽減できた。各書類は銀行のサーバ内に保存する方式を採用したため、店舗内の保管場所に困ることもなくなった。

「デジタル変革」に一役買ったワコム製液晶ペンタブレットとは?

 一連の伊予銀行の業務改善に不可欠な存在であり、現在は141カ所の本支店と12カ所の保険ショップ「いよぎん保険プラザ」で年中無休で稼働しているのが、ワコム製の液晶ペンタブレット「DTU-1141」だ。そのスペックや特徴は、いったいどのようなものなのか。

photo ワコム製の据え置き型液晶ペンタブレット「DTU-1141」(提供:ワコム)

「DTU-1141」とは

 「DTU-1141」は、画面は10.6型(234.72×132.03ミリ)とコンパクトだが、最大表示解像度が1920×1080のフルHDと高精細な点が特徴。設置や持ち運びがしやすい点が特徴。薄さは11ミリ、重さは0.7キロで、持ち運びや設置も簡単だ。

 USBケーブルをつなぐだけでPCと接続し、画面を共有できる。また、DTU-1141は専用スタイラスペンにしか反応しないため、意図せず画面に触れた場合などの誤作動を防ぐこともできる。

「DTU-1141」は伊予銀行の接客業務をどう変えた?

 同行は全面電子化に移行後、数カ月間にわたって他社製タブレットを試すなど試行錯誤の末、17年7月からDTU-1141を導入。担当者の業務用PCとUSBケーブルで接続した上で、顧客に使ってもらっている。担当者と顧客が窓口のローカウンターなどを挟んで向き合い、各自の画面で契約内容を確認しながら手続きを進めることで、接客の質の向上と効率化を図ったのだ。

 DTU-1141の導入後、電子化したフローを利用して申し込む顧客の比率は、他社製品使用時(17.1%)の5倍近い83.1%に急拡大。中でも、高齢者(75歳以上)の比率は、他社製品使用時(16.0%)の約4倍に相当する62.5%と大きく伸びた。いまでは、年間で約200億円(一時払い保険)、約7000件(平準払い保険)に上る契約業務に同端末が使われているという。

責任者も太鼓判

 同行事業統括部 課長代理の鴨川哲司氏は「『DTU-1141』を選んだ理由は、使い勝手のよさ、社内システムとの相性のよさ、専用タッチペンを使った電子サインの書き味や低遅延性などです。USBケーブル1本でPCとの通信と電源を兼ねる点や、サイズがコンパクトなので比較的狭いローカウンターなどに設置できる点も気に入っています」と明かす。

photo 伊予銀行事業統括部 課長代理の鴨川哲司氏

 「窓口での接客シーンでは、ブースにモニターが1つだけ置いてあり、担当者とお客さまが横ならびになり、同じ画面を見ながら説明しているケースをよく目にします。ですが、当行の場合、この方式では専門用語や情報量が多い書類の内容をお客さまにご納得いただくのは難しいと判断しました。そのため、PC接続した『DTU-1141』上で書面をじっくりと見てもらい、迷われたらすぐにナビゲート(説明)するスタイルにしています」(鴨川課長代理、以下同)という。

 「接客時は画面を共有しているだけで、異なる端末から社内システムにアクセスしているわけではないため、排他制御(いずれか一方が画面を閲覧・操作している場合、もう一方はそれが不可能になること)が起きる心配がないことも信頼できるポイントです。指には反応しないため、『袖が触れただけで画面が遷移してしまった』などと迷うケースが少ない点も、高齢者のお客さまの満足度向上に寄与していると実感しています」

 「DTU-1141」を日々の接客時に使っている担当者からは、「対面でご説明できるため、効率的だ」「動作が快適で、字も書きやすい」「1つのタブレット端末をお客さまと共有するわけではないので、お渡ししたり、返してもらったりするプロセスが不要な点も便利だ」といった声が出ている。

 顧客からも「思っていた以上にスムーズに申し込みが行えた」「画面が見やすい」「スタイラスペンを活用した電子サインなどは、キーボードによる文字入力よりも便利だ」などと評価する意見が届いているという。

photo 「DTU-1141」がローカウンターに設置されている様子(提供:ワコム)

今後は横展開も検討

 同端末を用いた保険の窓口販売業務の取り組みは行内でも有効性や安全性などにおいて高い評価を獲得したため、伊予銀行は今後、保険の申し込み以外の接客業務にも「DTU-1141」を横展開し、さらなる効率化を図っていく可能性もあるという。

 鴨川課長代理は「投資信託の申し込みなどの登録金融機関業務や個人ローンの審査業務のほか、その他の店頭での受け付け業務などにも『DTU-1141』を導入し、さらに接客の質を高めていくことができれば」と話している。

 このように、伊予銀行の“デジタル変革”に一役買った同端末は、「紙ベースでの申し込み業務の手間を解消したい」「接客の質を上げたい」「電子化に踏み切りたいが、自社の業務プロセスに合った端末がない」などの悩みを抱える金融・保険業界の担当者にとって大きな助けになるだろう。

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提供:株式会社ワコム
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2019年3月19日

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