さらばExcel! デジタルトランスフォーメーションを推進する「BOARD」とは何か中間管理職タグチの変革道場

「計画の詰めが甘い!」「この数字はどうなってるんだ!」と経営陣から怒られた経験のある経営管理部門の担当者は多いだろう。また、Excelを使った予算管理業務を見直したいと考えている担当者もかなりいるはずだ。経営管理課のタグチもそんな悩みを抱えていたが、「BOARD」というCPMに出会ったことで経営陣から褒められるようになった。なぜなのだろうか。

» 2019年03月08日 10時00分 公開
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 「期末の着地予想はまだか!」

 社長の雷が落ちた。

 ここは自動車部品の製造・販売を手掛ける田中製作所の会議室。月に1度開催される経営会議は、経営企画部のタグチにとって憂鬱な場でしかなかった。なぜなら、社長から次々と投げかけられる問いに対して、満足に答えることができないからだ。例えば、次のようなやりとりが繰り広げられる。

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社長: 先月の(予算対比)数字を報告しろ。

タグチ: 単月は86%、累計は92%です。国内事業部は予定通りでしたが、海外事業部が思ったほど伸びなかったのが原因です。

社長: 今月及び今期の着地予想はどうなるんだ?

タグチ: 今月は(予算対比で)102%、累計で94%を予定しています。

社長: 海外事業部はどの程度改善を見込んでいるんだ? エリア毎はどうなんだ? 商品セグメント毎はどうなんだ? 今期の目標をとらえるのは何月を予定しているんだ?

タグチ: 申し訳ありません。国内・海外の情報集計に時間を取られて細かな数字を把握できておりません。後日ご報告します。

社長: おい、(財務部の)鈴木君。君のほうでは計算できてないのか?

鈴木: 申し訳ありません。タグチさんと至急打ち合わせをして資料をまとめます。

社長: わが社は他の会社に先駆けて情報システムに投資しているのに、なぜ的確に経営の数字を把握する事が出来ないんだ。いいか、タグチ君。国内はもとよりグローバルでのビジネスは以前にも増して競争が激化しているのだよ。過去の結果分析や短期の予実管理はもちろん、将来の事業ストーリーを計画・シミュレーションする事が重要なんだ。

社長とタグチのすれ違いはなぜ起きるのか

 このようなやりとりは、予実管理業務に携わるビジネスパーソンだったら、誰でも経験したことがあるだろう。なぜ、こういったことが繰り返されるのだろうか。

 まず、社長とタグチの間にある認識の差に注目してみよう。社長が最終的に気にするのは将来の数字だ。特に、営業計画や製造計画、財務計画などを考慮した未来の財務諸表なのだ。一方、タグチは売上関連のデータを国内・海外と纏めるのに精いっぱいで、国内や海外の傾向分析や地域分析まで手が回らない。ましてや売上計画に伴った生産計画等を製造部門とも合意できていない。タグチには社長の意思決定をサポートする戦略を立案するための時間が圧倒的に足りないのだ。

 タグチのもとには毎月、ERP(基幹系情報システム)から吐き出される売上などの実績数字と各部署がExcelで作成された予算計画がメールで送られてくる。担当者や国によってまとめ方がまちまちの場合が多く、集計する作業に忙殺されてしまう。また、期日までにデータを送ってこない部署への督促や、データの中身に対して問い合わせをしたりする手間も発生する。まさに、“Excel地獄”に陥っている。

 こういったタグチの“泥縄”の状況は経営陣からもお見通しだ。社長は「数字をなるべく早く伝えろ」と再三要求しているのだが、改善の兆しが見られない。だから経営会議のたびに雷を落とすのである。

BOARDとの出会い

 「は〜。今日も社長に怒られちゃったなあ。まともに予算戦略を立案する時間なんてないよ。実績状況を迅速に把握して、各部門がそれを見ながら臨機応変に対応して計画を見直せるような良い方法はないかなあ」

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 苦しい状況を脱するため、タグチは新しい管理ソフトの導入を検討することにした。調べてみると、BI(ビジネスインテリジェンス、情報の可視化・分析)やCPM(コーポレートパフォーマンスマネジメント・経営管理、計画・シミュレーション)に役立つソフトがいくつか見つかった。ただ、パッケージソフトが多く、田中製作所にとって必要な機能を追加するためには、カスタマイズ費用が発生することが分かった。さらに、A社のパッケージにはCPM機能はあるがBI機能はなく、B社のBIパッケージを別途購入しなければならず、PCで作業する際には2つのパッケージ画面をいちいち切り替えることになりそうだ。また、サーバは別々に設けないといけないケースもある。つまり、使い勝手や費用の面で、デメリットが大きそうなのだ。

 「タグチさん、BOARDを使ってみませんか。海外では、三菱電機やNECといった日本企業や、コカ・コーラ・ヨーロピアン・パートナーズやPUMAも採用していて、全世界で3000社以上の導入実績があるそうです」

 困り果てていたタグチに財務部の鈴木が声をかけてきた。BOARDとは予算管理やサプライチェーンをサポートする戦略ツールだ。スイスに本社を置くCPM/BIソフトウェアベンダーのBOARD International社が開発したもので、日本ではBOARD Japan株式会社(東京都千代田区)が提供している。

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 タグチが資料を取り寄せてみると、「ビジネスインテリジェンス」「計画・シミュレーション」「予測分析」という3つの主要機能を1つの共通プラットフォームで利用できることが分かった。しかも他社のCPMの場合は、マーケットの変化に応じて追加要望をIT部門や外部業者に依頼してプログラム開発してもらうケースが多い。しかし、BOARDはExcelと同様の使い勝手で、自分でノンプログラミングで構築できる。自社用にカスタマイズしやすい点は魅力的だ。

 「鈴木さん、これはとっても素晴らしいけど、わが社に導入できるかなあ。『使い勝手が悪い』と文句を言う人が出そうだし、Excelにこだわり続ける人も出そうなんだけど」

 「タグチさん、大丈夫ですよ。BOARDの操作性はExcelとほぼ一緒ですよ」

 実際にタグチが操作してみると、違和感なく数字の入力や集計ができた。これならほかの社員も使ってくれそうだ。タグチは上司を説得して、BOARDを導入することにした。

便利な機能が充実

 タグチがBOARDを使い込んでいく中で、使い勝手の良さに感心するようになった。例えば、「ダッシュボード」の画面を開くと、「目標粗利率」「昨対比の実績」「実績対予算」といった項目が一目で分かるメーターが表示されている。さらに、リアルタイムの売上が「チャネル別」「国別」「商品別」といったようにさまざまな切り口で瞬時に表示される。

 計画立案にも役立つ機能がそろっている。田中製作所は1月の売上が予算に対して92%という結果に終わっており、2月と3月で挽回しないといけない。各エリアマネジャーは新たな販売計画をBOARDに直接入力していくため、タグチはメールでExcelのやりとりをする必要はない。煩わしいExcelの集計業務から解放されたのだ。入力された数字について疑問があっても、チャット機能を利用してやりとりができるので、意思疎通もスムーズになった。

 情報も迅速に把握できる。国内事業部及び海外事業部の実績数字はERPから連携されており、各担当者の日々の売上実績を把握する事ができる。どの商品が売れて、どの商品が苦戦しているのかが一目瞭然だ。タグチは苦戦している商品や担当者をいち早く把握できるので、「さらに販促を強化した場合の粗利シミュレーションはこうなるだろう」「値引きを加味したリベートのシミュレーションはこうだ」といったやりとりを担当者とできるようになった。当然、経営会議の場でも、売上の予実管理、原因分析、挽回策などについて社長から聞かれてもすぐに返答できるようになった。もちろん、営業計画・製造計画・財務計画を考慮した将来の財務諸表もシミュレーションできるようになった。

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 「俺が本当にやりたかった戦略立案サポート業務はこれだよ」とタグチは仕事にやりがいを感じられるようになった、

 「社長が描く将来の事業ストーリーをもとに企業価値を高めるために今何ができるのか?」といった状況の変化にも的確に対応できるようになった。政治状況や為替状況などさまざまなケースを想定したシナリオを入力しておく事で、直近3カ月だけでなく、半年先、数年先までデジタルで経営シミュレーションが可能となった。

ついに社長に褒められた

 BOARDを活用することによって、タグチは迅速に実績を把握し、精度の高い予算編成業務ができるようになった。経営会議でも社長から褒められるようになった。

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 「タグチ君、やっと私の言いたかったことが理解できたようだね。野球でいえば、9回裏になってからでは挽回しようにも手遅れだ。だけど、1回ごとに状況を報告してもらえれば、ピッチャーを変えたり、バッターにアドバイスをしたりといろいろなことができる。私も自信をもって意思決定ができるようになったよ」

 BOARDを導入することで、意外な副次的効果があった。それは、社員全体の働き方改革につながったことだ。Excelを使うことで発生していた問題が解消され、労働時間が劇的に減少した。また、余裕ができた時間で各自の効果的な戦略立案が可能になった。社員の残業時間が減ったことで、人件費の圧縮にもつながった。

 「タグチ君、本当に君の報告は見違えるように変わったな」

 「タグチさん、ありがとう」

 タグチはBOARDと出会い、それを社内に広めることで、社長だけでなく同僚や上司からも感謝されたのである。

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提供:BOARD Japan株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2019年3月14日