「労働生産性の向上」が叫ばれる昨今、ソフトウェアによって人間の業務を代行する「RPAソリューション」への関心が高まっている。その一方で、下準備やコスト面などの問題から「関心はあるものの導入に向けた動きがなかなか進まない」という課題を抱えている企業も多い。ミツイワのデスクトップ業務自動化ツール「My Automation!」は、そうしたジレンマを抱えた企業にとっての「突破口」となる可能性を秘めている。
日本企業にとって、今、喫緊の課題となっているのが「労働生産性の向上」に向けた取り組みだ。少子高齢化に伴う労働者人口の減少が避けられず、人材の確保も難しくなっていく中で業務の効効率化を図り、より高い価値を生みだせる組織を作っていくことは、業種や業界、規模の大小を問わず、あらゆる企業にとって重要なテーマとなっている。
公益財団法人日本生産性本部が発表した「労働生産性の国際比較(2018年度版)」によれば、日本の時間当たりの労働生産性は、OECD加盟36カ国中の20位、1人当たりの労働生産性は21位となっており、これは主要先進7カ国中、いずれも最下位の状況だという。この調査結果を見る限り、欧米諸国と比較して、日本企業の「生産性」には、まだまだ「伸びしろ」が残されていると捉えることもできる。
日本と欧米諸国との間にある生産性の「格差」については、さまざまな要因が考えられるが、その差を埋めるソリューションとして関心が集まっているのが「RPA」だ。「RPA」は「Robotic Process Automation」の頭文字を取った略語であり、「Robotic」は「自動化」を指す。RPAという言葉自体、生まれたのは比較的最近で、一般的には「人間の作業を模倣し、代わりに作業を行うソフトウェアを使って、業務を代替、代行していくツールや取り組み」のことと定義されている。
旧来のように「人間がソフトウェアを道具として使って作業をする」のではなく、「ソフトウェアで作業を代行し、人間は、人間にしかできない業務に注力することで効率と生産性を高める」というのがRPAの考え方であり、それが「労働生産性の向上」が叫ばれる現在、RPAが注目を集めている理由でもある。
こうした状況を背景に、現在、複数のITベンダーが「RPA」を実現するためのITツールを提供しており、多くの企業がRPAによる「生産性向上」を目指した取り組みに着手している。実際に、この取り組みが奏功しているケースもある一方で、導入前の検討段階で挫折してしまったり、導入までは進んだものの、なかなか目に見える成果を生み出せるところまで活用が進まなかったりという「失敗」のケースも散見されるようだ。
RPAの導入にあたっては、事前に全社レベルで業務プロセスを精査し、RPAの適用が可能な業務範囲を特定。担当や部門を越えた横展開が可能な汎用性の高い部分から、順次「ロボット(業務を代行するプログラム)」化していくという手順をとることが「王道」とされている。
合わせて、RPAツールを十分に使いこなすにあたっては、社内にRPAの手法やツールに関する十分な知識を持った担当者を置くことが必要だ。RPAツール導入のコストに加えて、人材育成にかかるコスト、ロボット開発にかかるコストを考えると、RPAプロジェクトに取り掛かる前の段階で、かなり強力なトップダウンによる推進が必要となる。
RPAプロジェクトがうまく進まない原因としては、この「事前の計画」「人材育成」「導入後の開発と管理」および「ツールそのものの導入」にかかる手間とコストが、“それに見合う成果を生むかどうか不明瞭”という状況が挙げられるのではないだろうか。
「RPA導入がうまく進まない」という企業に対し、その阻害要因となっている「事前の計画」「人材育成」「導入後の煩雑な管理」をいずれも行わないという「逆転の発想」での業務自動化を提案するのが、ミツイワの「My Automation!」だ。「My Automation!」の特長は、主に、企業内の個人が「Microsoft Excel」で行っている定型的な作業に特化して、自動化を支援するツールであるという点である。
一般的に、こうした自動化はExcelに備え付けのVBA(Visual Basic for Applications)と呼ばれる言語で「マクロ」として作成することが多いが、「My Automation!」では、実際にExcel上で、マウスとキーボードショートカットを使って行う作業手順を「記録」し、別のシチュエーションで「再生」できる。そのため、ユーザーにVBAに関する知識は必要なく、日々の業務を行っているユーザー自身が、自分で自動化を図ることができる。なお、一部についてはWebブラウザ(Internet Explorer 11)とExcelとの連携が必要な作業も記録できる。
ここから「My Automation!」による自動化の手順を簡単に見てみよう。
基本的な手順は、たったこれだけだ。「My Automation!」で記録したExcel上での操作は「ストーリー」として保存されている。一度記録したストーリーは、任意のシチュエーションで再生が可能だ。
また、各ストーリーに含まれる作業手順は「シーン」「カット」というより細かい単位で追加、削除、変更が行える。その場合も、特別な言語を使う必要はなく、グラフィカルな分かりやすいUIを使っての編集が可能だ。
ストーリーの編集に際しては「セル基準での作業の繰り返し処理」や「特定のフォルダ内にあるExcelシートに対する順次実行」といったプロセスも設定が可能となっている。Excelを扱える一般的なスキルがあれば、より高度なストーリーの作成も容易で、VBAといったアプリケーション独自の言語を新たに学ぶのと比較すれば、習得のためのハードルはより低いといえる。
「Excel」での作業に特化したツールという意味で、より高度な機能を備えたRPAツールと比較した場合の「My Automation!」の利用範囲は確かに限られている。しかし、現場で日々行われている業務を振り返ってみると、Excelでの定型作業に時間を割いているケースは思いのほか多いのではないだろうか。
幾つか例を考えてみよう。
これらは一例にすぎないが、身の回りの業務を振り返ってみると、似たような状況はいくつか思い浮かぶのではないだろうか。
こうした作業にかかっている時間を「My Automation!」によって「30分から5分」あるいは「10分から1分」に削減できたとする。現場で業務にあたっている社員が、それぞれに自分の作業時間を「My Automation!」で削減していくことにより、削減効果は10人ならば10倍、100人なら100倍にスケールする。それが、日単位、月単位、年単位で積み重なっていくことによって、作業時間の削減効果は目に見える形で成果を生む可能性が高まる。
「My Automation!」の価格は月額単位の課金制となっており、1ユーザーあたり2000円/月。本格的なRPAツールよりも大幅に安価な価格設定となっている。また、3カ月間の無料トライアルを行っており、「My Automation!」のWebサイトから試用版を申し込める。
まずは限られたユーザーでの試用からスタートし、使い勝手や実際の時短効果を確かめつつ、少しずつ導入範囲を広げていくというボトムアップ型の取り組みも可能だ。また、事前準備が不用で、月単位での契約が可能な「My Automation!」のメリットを生かし、「ソフトウェアによる業務の自動化」による時短効果の検証に活用するという方法も考えられる。そこでの効果が確認できれば、より本格的かつ大規模な予算に基づいたRPAプロジェクトを推進するための足掛かりにできる可能性もある。
「RPAに興味はあるが、かかるコストが高額で、投資対効果が分かりづらいために、本格的な導入に向けて動き出せない」というジレンマを抱えた企業にとって、安価で容易に導入をスタートできる「My Automation!」は1つの突破口となり得るソリューションといえるのではないだろうか。
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提供:ミツイワ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2019年10月11日