RPAは“魔法の杖”ではない――導入失敗、5つの「あるある」と防止の秘策正しい活用で働き方改革促進を

RPA導入に当たって陥りがちな失敗の「あるある」と、その防止策とは。メディアや著作でRPA解説を多く手掛けてきた企業幹部に聞いた。

» 2019年11月28日 10時00分 公開
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 定型作業のデスクワークをソフトウェアに代行させるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)。人手不足対策や働き方改革の切り札の1つとして、特に事務系職種で本格的に導入が進んでいる。

 ただ、いざ自分の職場での活用を考え始めた管理職や経営層の中には、導入に当たって不安に感じる人もいるのでは。実際、いざコストをかけて取り入れたものの成果が上がらない企業も少なくない。

 そこで数多くのRPA事業に携わり、一般向けの本やメディアでのRPA解説などを多く手掛けてきたディップ社の執行役員・進藤圭さんに、RPA導入における失敗の“あるある”、そしてその防止策について聞いた。

photo RPA導入時につい陥りがちな失敗とは?(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

最初に“完璧な計画”を立てるのはNG

 進藤さんは、「代表的なRPA導入の失敗理由」として、浸透の段階に応じて5つの問題がある、と説く。まず1つ目は、「最初に“完璧な計画”を立てること」だという。

 進藤さんによると、RPAは社内でもシステム開発や情報システム部門がまず計画し始めることが多い。ただ、彼らは実際にRPAを運用する現場の業務がどう回ってるのか、知らないことが往々にしてあるという。

 「例えば、経理の人がどんな業務を普段やっているのか、他の部署の人は知らないはず。もやっとした情報でRPAにおいて完璧な計画を立てようとすると時間がかかるし、現実離れした計画が立ってしまうことも」(進藤さん)。まず、始める際の注意が必要だという。

 さらに導入を具体的に進める際に浮上するのが、「RPAの対象に設定する業務が“大きすぎる”問題」だという。例えば、1000人が関わっている業務をRPA化しようとすれば、下手するとその全員にヒアリングする必要が発生する。

 加えて、大規模な業務をRPA化しようとすると、業務フローも長大な物になりがちだ。「いろんな担当者を行き来する長い業務であるほど、RPA化した際にロボットが止まりがちになる」と進藤さんは指摘する。

 3つ目の段階で上がるのが「RPA化が(社内で)なかなか広がらない」問題だ。いったん導入されたRPAも、そのシステムをうまく作れるリテラシーの高い部署だけに活用がとどまる現象がよく起きるという。「業務の自動化がちゃんとできていない業務は、どちらかというとRPAのリテラシーの低めな部門によく存在する。RPAの効果を出そうとしても、その部署までたどり着きにくい」(進藤さん)。

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