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» 2020年01月27日 10時00分 公開

クラウドシフトを成功に導くエキスパート集団「アピリオ」に聞く:「2025年の崖」を回避するために企業が今すぐ踏み出すべきステップとは?

社会のあらゆる領域でデジタル化が進む中、企業には、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の実現が求められている。企業が、より柔軟性とコスト合理性が高いクラウドへの移行を進めつつ、DX実現のロードマップを進んでいくために解決すべき課題は何か。エンタープライズ向けクラウドコンサルティング事業をグローバルで展開する、アピリオ社長の渡邉崇氏に聞いた。

[PR,ITmedia]
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 社会のあらゆる領域でデジタル化が進む中、企業には、ビジネスプロセスのデジタル化と、そこで生みだされるデータから新たな価値を創出する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の実現が求められている。

 その一方で、運用管理コストが増大し続けるレガシーシステムの存在が「足かせ」となり、その実現を阻んでいるという現実もある。企業がレガシーシステムから脱却し、より柔軟性とコスト合理性が高いクラウドへの移行を進めつつ、DX実現のロードマップを進んでいくために解決すべき課題は何か。

 エンタープライズ向けクラウドコンサルティング事業をグローバルで展開する、アピリオ社長の渡邉崇氏に聞いた。

アピリオ社長の渡邉崇氏

クラウドシフトによるDXの実現に立ちはだかるハードルとは?

 経営者、あるいは企業でITシステムの構築や運用に携わっている人であれば、最近「2025年の崖」というフレーズを耳にしたことがあるのではないだろうか。

 「2025年の崖」は、18年9月に経済産業省が発表した「DXレポート」に登場した言葉だ。このレポートでは、多くの日本企業がDXの必要性を認識しているにも関わらず、その取り組みを進められていない現状に警鐘を鳴らしている。現在の状況が変わらない場合「2025年には、最大で年間12兆円の経済損失が、企業および日本に生じる可能性がある」という、最悪のシナリオを指したものだ。

 この「最悪のシナリオ」を導く背景には、さまざまな点があるが、中でも、これまで企業内で引き継がれ、老朽化した「レガシーシステム」の維持運用にかかるコストの増大が、DXを目指す企業にとっての重い「足かせ」になるとされている。この足かせから解放されるためには、オンプレミスで運用しているレガシーシステムを、より柔軟性や経済的合理性に優れ、先進の技術に対応したクラウドへと移行していくことが、有効な方策となる。

 クラウドの有用性に対する認知は、既に国内でも十分に高まりつつある。その一方で、企業を悩ませているのは、クラウドならではの開発技術や運用におけるノウハウの不足、レガシーシステムのマイグレーションに向けた具体的なアクションプラン策定の難しさといった課題だ。

Salesforceソリューションに強みを持つ「アピリオ」

 企業がクラウドシフトにおいて直面する課題に対し、包括的なソリューションを提供している企業のひとつが、2006年に米国で創業したエンタープライズ向けクラウドコンサルティング企業であるアピリオ(Appirio)だ。

 同社日本法人の社長 兼 米Appirio Inc. バイス・プレジデントの渡邉崇氏は「創業当時のアピリオは100%クラウドの環境でグローバルに事業を拡大してきました。自分たちが、効率的で働きやすいと感じている環境を、お客さまにも提供したいという理念が、現在もビジネスの根底に流れています」と話す。

 創業から初期の事業拡大期において、アピリオはクラウドベンダーであるSalesforce.comからの支援を受けていた。同社の強みの1つは、クラウドの中でも、特にこの、Salesforceが提供するクラウドサービス、テクノロジーに関する膨大なナレッジとノウハウをグローバルで蓄積している点だ。

 現在、Salesforceにはグローバルで1300超のコンサルティングパートナーがいるが、最上位の「グローバル・ストラテジック・パートナー」に認定されている企業は、同社を含めて8社のみである。このことからも、同社がSalesforceのソリューションに関して、グローバルでトップクラスの技術と実績を持つことは明白だ。

 日本においても、すでに11年にわたり、Salesforceによる複数の大規模なクラウド移行プロジェクトを成功に導いた実績を持つ。

 「企業のクラウドシフトに際しては、その企業にとっての戦略上に優先される事業領域に基づいて、それを支援するシステムの移行順位とタイミングの中長期的なロードマップを定義してから実行することが重要になります。それによりお客様は投資規模と期間、事業へのインパクトを事前に把握した上で意思決定を行うことができます。アピリオは、それをビジネスとテクノロジーの両面から支援できるパートナーとしてコンサルティングサービスを提供しています」(渡邉氏)

アピリオは北米、欧州、アジアに事業を展開するグローバル企業だ

35万人が使う業務アプリをHerokuへーー実質7カ月での移行が成功した理由

 アピリオの高いスキルを象徴する事例の一つとして、SOMPOシステムズによる保険代理店向け業務アプリケーションの「Heroku」への移行プロジェクトがある。

 SOMPOシステムズは、国内損害保険事業を中核に、海外保険事業、国内生命保険事業、介護・ヘルスケア事業を融合したソリューションを展開するSOMPOホールディングスのIT戦略会社だ。同社ではグループ向けに、ユーザー数約35万に上る保険代理店向け業務アプリケーションの開発、提供を行っている。これは、保険ビジネスを展開する上で必要不可欠な業務処理、本部と代理店との情報共有のためのツールであり、十数個のWebアプリケーションを統合的に提供している。

 保険代理店は、保険会社にとって重要なパートナーであり、その業務アプリケーションの使い勝手は、保険会社のビジネスに直接、大きな影響を与える。代理店では、さまざまな端末、OS、ブラウザから、アプリケーションへアクセスしており、その環境を保険会社側でコントロールするのは極めて難しいという。

 このシステムを、Salesforceの提供するPaaS(Platform as a Service)である「Heroku」へと移行するきっかけとなった原因は、これまで、このシステムを動かしていたクラウドプラットフォームのサポートポリシーの問題だった。以前のプラットフォームでは、代理店にまだ多くのユーザーがいるクライアントブラウザのサポートを完全に終了する方針を示していた。

 約35万のユーザーが利用しているこのアプリケーションで、レガシーなブラウザのサポートを切り捨てることは、ビジネス上のインパクトが甚大で、難しいと判断された。アプリケーションの使い勝手と、レガシーブラウザのサポートを維持するためには、現状の機能をそのまま、他のプラットフォームへ移行することが必要だ。

 SOMPOシステムズでは、コストや技術的な要件などから「Heroku」への移行が妥当だと判断。その上で、技術面での課題や、約1年という短い開発期間、予算などを考慮し、同プロジェクトのパートナーとして白羽の矢を立てたのが「アピリオ」だった。

 「SOMPOシステムズのCTOである小澤淳氏は、かねてよりSalesforceに理解を持っておられ、以前、公共系の大規模システムをSalesforce上に構築する難易度の高いプロジェクトに、まだ日本での知名度がなかったアピリオが関わり、成功に導いたことをご存じでした。今回のアプリケーション移行にあたって、アピリオの技術力に大きな期待をしてくださいました」(渡邉氏)

 以前のプラットフォームでは、アプリケーションの構築にあたり、プラットフォーム独自の開発フレームワークおよび言語を使用していた。プラットフォームの移行にあたっては、基盤となるフレームワークを標準的な「Java」とし、加えて、ユーザーの利便性や教育コストを鑑みて、UIは移行前と変わらないことが求められた。この要件に対し、アピリオでは、コストと開発期間の双方を同時に圧縮できる方法として「ストレートコンバージョンツール」によるマイグレーションを提案した。

 アピリオでは、このツールを使って現在の環境をHerokuへ移行した場合に、システムがどうなるのかについて、詳細に説明を行った。同時に、Javaについての技術力があることも認められ、プロジェクトは具体的にスタートした。

 コンバージョンツールは、アピリオの日本法人に所属する社員が独自に開発。PoC(Proof of Concept)のような形で技術検証を行いながら、最終的に最高95%のコンバージョン率を実現した。なお、この95%というコンバージョン率は、機能の再利用性、作業にかかる期間、コストなどの合理性などを考慮した結果であり、技術的にはコンバージョン率をさらに高めることも可能だったという。

 「開発したツールは、単にテキストレベルでコードをJavaに置き換えるだけのものではなく、複雑な条件分岐や場合分けなども考慮したコンバージョンを行えるものでした。コンパイラの開発を手がけた経験のある人や、過去にJavaに関する本を執筆したことのあるエキスパートが社員にいたことで、難度の高い要求に応えることができたと考えています」(渡邉氏)

Herokuを使った今回のシステム構成図

 結果的に、他の著名なコンサルティング企業が「たとえツールを使ったとしても、2年はかかるだろう」と見積もった移行作業を、アピリオでは実質7カ月という短期間で完了させた。Heroku上でのアプリケーションは、18年9月に稼働。それ以来、代理店からのクレームは一度も出ておらず、SOMPOシステムズとしても満足度の高いプロジェクトになったという。

 「お客さまからは『通常の会社であれば、開発者、アーキテクト、プロジェクトマネジャーといった役割を、別々の人が担当します。しかし、アピリオの場合、1人の担当者が複数の役割を高いレベルでこなせるので、プロトタイピングのスピードが圧倒的に速く、ニーズに対する理解とリアクションも迅速だった』と高く評価していただけました。もちろん、進行のプロセスに対するお客さま側のコミットメントをいただけることも重要です。その両方がそろったことが、最終的な成果物のクオリティや、短期間でプロジェクトが完了したことによるコスト削減といった、お客さまにとって満足のいく成果を生むことにつながりました」(渡邉氏)

コンサルから開発・運用までのシステムライフサイクル全般をサポート

 このSOMPOシステムズにおけるマイグレーションの事例は、クラウドシフトを考える企業に対し、アピリオが提供できるソリューションの一部に過ぎない。同社は、クラウド専業のシステムインテグレーターとしての顔と同時に、IT戦略に関するコンサルティング企業としての顔も持つ。

 アピリオには、長年にわたるSalesforceとの強固なパートナーシップにより、アピリオには、エンタープライズシステムのクラウド移行に関して、大手コンサルティングファームを凌駕(りょうが)するノウハウが蓄積されている。また、最新テクノロジーへの対応も早く、Salesforceが18年に買収した、エンタープライズシステムとクラウドとの接続を行うミドルウェアの提供企業「MuleSoft」のテクノロジーを活用して、企業のレガシーシステムのモダナイゼーションのサービス提供も始めた。

 「アピリオでは『Phase 0(フェーズ・ゼロ)』と呼ばれるIT戦略のコンサルティングサービスも提供しています。このサービスでは、クラウドを活用したDXを目指す企業において実際にワークショップを行います。企業戦略やグローバルでのベンチマークと照らし合わせ、現状はどうか、DXの実現に向けて、どこに優先的に投資していくべきかというロードマップを策定し、実際に動くプロトタイプと共に提供します。現時点で、DXに対する明確なビジョンがない企業であっても、このサービスを利用することで、次に取るべきアクションを、より具体的にイメージできます」(渡邉氏)

 「DX実現のためには、クラウドへの移行が必須」という認識があったとしても、単に既存システムの稼働環境のみをクラウドに移して、それで終わってしまっては、最終的に企業の利益へ貢献するようなクラウドシフトにはならない。アピリオでは、コンサルティングから始まり、UX(ユーザー体験)のデザインとアプリ開発、システム導入とインテグレーション、業務への定着化支援、運用のマネージドサービスという、移行後のシステムライフサイクル全般に対して包括的なソリューションを提供できる点が大きな強みだという。

 「2025年の崖」のリミットが近づく今、自社システムのあり方について問題意識を抱え、次のステップを模索している企業にとり、アピリオが提供できる具体的なロードマップの作成、クラウドに最適化された方法論、最先端のテクノロジー、世界トップクラスの人材を活用することは、クラウドシフトを実現する上でますます重要性を増してきている。

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提供:株式会社アピリオ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2020年2月4日

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