Special
» 2020年01月22日 10時00分 公開

接客に集中できる:フィットネスクラブが「会員カード」を廃止!? 「顔認証システム」はなぜ従業員の負担を減らし会員の満足度を向上できたのか

フィットネスクラブでチェックインの手続きをする際、会員カードを使うのが一般的だ。しかし、「フィットネス&スパ あすウェル小田急相模原」(神奈川県座間市)では、顔認証システムを導入することで、店舗運営における従業員の負担低減と、利用者の満足度向上を両立させている。業界では先進的な取り組みだ。「ハイクオリティなサービスをお手頃な価格で提供する」というコンセプトに欠かせない、顔認証システムの全貌に迫る。

[PR/ITmedia]
PR

 「顔認証システムを導入したことで、受付業務の負担が減り、より質の高い接客ができるようになりました」

 このように語るのはフィットネスクラブ「フィットネス&スパ あすウェル小田急相模原」(神奈川県座間市)の狩野達郎マネージャーだ。2019年5月にオープンした同店では、会員の入退管理・受付(チェックイン)にNECの顔認証システムを導入しているが、どのような仕組みなのだろうか。

 24時間営業を行うあすウェル小田急相模原の会員は、日中に利用する際、受付にあるタブレットに向かって自分の顔を近づける。すると、自動的に会員かどうかを瞬時に判別。OKのサインが出たら入場できるようになっている。早朝や深夜に利用する場合は、店舗の入口付近にあるタブレットに向かって顔を近づけ認証されると自動ドアが開く。登録されたメンバーしか入館できないため安全性も高く、自分の好きな時に安心してトレーニングできると好評だ。

※別途休館日あり

日中に利用する際、会員は店内の受付にあるタブレットでチェックインを行う
早朝や深夜に利用する際、会員は店舗入口にあるタブレットで認証を行う

 そもそも、なぜ同店では顔認証システムの導入を決めたのだろうか。運営会社の「株式会社ハイパーフィットネス」(神奈川県川崎市)は、首都圏で3ブランド、計9店舗のフィットネスクラブを展開している。その中の一つ“あすウェル”ブランドでは「ハイクオリティでお手頃価格のサービスを提供する」(狩野氏)というコンセプトの実現に欠かせない店舗運営の効率化に取り組んでいる。

 特に、会員数の多い大型店舗では、できるだけ会員を待たせないスムーズなオペレーションや、新しい施設の使い方などに戸惑う会員への手厚いサポートなど、ただ効率化するのではなく、いかに会員の利便性や満足度を高められるかが店舗運営の重要なポイントだ。NECの顔認証システムが求められたのにはこんな背景があった。

予想以上に手間のかかる「会員カード」方式

 あすウェル小田急相模原では受付やタオルの貸し出し等、1人のスタッフが複数の業務を担う。会員に丁寧な接客をするために、受付スタッフの業務負担を減らすことが求められた。

 例えば、既存店舗では受付スタッフの重要な業務の1つに会員カードの管理・再発行業務がある。会員がカードを紛失してしまったとしよう。会員にカード再発行費用を負担してもらわなければならないだけでなく、従業員は事務手続きにも時間を取られてしまう。他にも、会員と非会員がカードの貸し借りをする「なりすまし」の不安もあったという。

フィットネス&スパ あすウェル小田急相模原の狩野達郎マネージャー

 顔認証システムは、このいずれにも対応できる。一度、システムに会員の顔データを登録してしまえば、カードの紛失やカード忘れに対する事務手続きの必要がなくなる他、入場時の顔データの自動照合によって、なりすましに対する見落としも確実に減る。従業員は受付の様子を確認するだけで良いため、受付以外の業務に集中できる。もちろん、会員にとっても手ぶらで来店できる、紛失や忘れの心配がないなどメリットが大きい。

 実は、NECの顔認証システムはグループ店舗の「フィットネス&スパ あすウェル青葉台」(横浜市)で部分的に導入されていた。深夜早朝時間帯の入館向けに顔認証システムを利用しており、会員のセキュリティ向上や従業員の省人化など一定の効果が得られたことで、あすウェル小田急相模原でのチェックインを含めた全面的な導入につながった。

 NECの顔認証技術は世界No.1の精度・スピードだと評価されている。これはスムーズな入退管理・受付を実現しようと考えていたハイパーフィットネスのニーズを満たすものであり、特に、あすウェル小田急相模原のような、会員数の多い大型店舗で滞りなく運営するには、会員データの上限登録人数にも余裕を持たせる必要があるという判断もあった。

※米国政府機関による顔認証技術の性能評価5回目の第1位を獲得

※NISTによる評価結果は米国政府による特定のシステム、製品、サービス、企業を推奨するものではありません。

顔認証システムの導入は想像以上に簡単だった

 他店舗で会員カードによるオペレーションをしてきたハイパーフィットネスにとって、新しいシステムの導入にはさまざまな不安があったという。例えば「会員に受け入れられるか」「新店舗オープンまでの限られた時間の中で導入できるか」「従業員が無理なく操作できるか」「受付が混雑してしまわないか」といったことだ。

 しかし、そうした不安はすぐに解消されたという。ICTサービス&ソリューションなどを手掛ける「東洋通信工業株式会社」(東京都新宿区)の手厚いサポートがあったからだ。東洋通信工業は顔認証システムにおけるNECの特約店である。東洋通信工業の藤原拓哉氏(ITソリューション4部営業1課)は「あすウェル小田急相模原様のご要望を考慮し、最適な解決策を提案しました」と説明する。同社が顔認証システムの設定支援から、導入、オペレーションの支援などをワンストップで対応した。

東洋通信工業株式会社の藤原拓哉氏(ITソリューション4部営業1課)

 また、今回顔認証システムを短期間で導入できたのは、サーバに顔認証ソフトウェアがあらかじめインストールされており、基本設定から保守サポートまでNECが一括で提供していることも大きい。

 NECで同システムの販売推進に携わる松川潤氏(プラットフォームソリューション事業部 主任)は、「基本機能や設定内容もシンプルなものですので、顔認証用のカメラ設置工事や配線作業が終わっていれば、システム構築期間は1〜2日間で完了するケースもあります。また、構築パートナー向けにハンズオンの技術研修メニューもご用意していますので、今回のようにワンストップで提案から運用まで対応されているパートナー企業は増えてきています」と説明する。導入されるシステムは標準化されているため、各店舗に合わせた調整を行えば、すぐに導入できるのだ。このように、パートナー企業とNECの連携がしっかりできているので、店舗側がスムーズに利用できるという背景がある。

NECの松川潤氏(プラットフォームソリューション事業部 主任 )

 あすウェル小田急相模原で、顔認証システムをはじめとするシステム全般の導入や受付実務を統括するサブマネージャーの島崎篤志氏は、オープン前に従業員への教育を行ったところ「覚えなければいけない操作はそれほど多くなく、また複雑なものはほとんどなかったため、一度教えればすぐに使いこなせるようになりました」と振り返る。マネージャーの狩野氏も「思ったより簡単でした」と語る。ITにそれほど詳しくないフィットネスクラブの従業員でもすぐに使いこなせるのは大きなメリットだろう。

パートナーの協力で事前準備もスムーズ

 事前準備にも大きな手間はかからなかった。あすウェル小田急相模原では、入会希望者向けにオープンの4カ月ほど前から「ご案内センター」を開設した。入会希望者の登録用顔データを事前に撮影し、入会手続きを行うためだ。東洋通信工業のサポートもあり、登録作業はスムーズに行われた。特に、カメラの高さや人物との距離など、本番環境構築に向けた細かなノウハウを蓄積できたことも両社にとって大きな収穫だった。

フィットネス&スパ あすウェル小田急相模原の島崎篤志サブマネージャー

 2019年5月のオープンを控えた3月末〜4月にかけては、建設中の実店舗の受付で、会員を待たせない、スムーズなチェックインを行うためのさまざまな調整が行われた。会員の顔の読み取り精度を向上させ認証エラーを出さないよう、タブレットに別途Webカメラを導入するといった工夫も施した。こうして導入に向けたスケジュールを振り返ると、比較的短い期間で顔認証システムの稼働にこぎつけたことが分かる。

 入念な準備のおかげで、オープン後も大きな混乱はなかった。初めて利用する顔認証システムに戸惑いを感じる会員もいたが、すぐに慣れたという。「このフィットネスジムは最先端の仕組みを取り入れている」と前向きに評価する声も聞かれた。

導入後に感じたメリットとこれから

 顔認証システムを導入してから半年が経過するが、店舗の従業員はどのように受け止めているのだろうか。

 狩野氏は「受付業務の負担が軽減されました。空いた時間で会員様へ、より目配りや気配りができるようになりました」とそのメリットを実感している。会員カードの場合に発生する各種手続きがないため、従業員の負担が軽減し、会員への声掛けや、困りごとへのケアが手厚くできるようになったという。さらに、会員も手ぶらで来店できるようになり、利便性が確実に向上した。

 顔認証システム運用担当の立場からはどうか。島崎氏は「当初の想定より、会員の顔を認証するスピードが早く非常にスムーズで、受付が混乱するということはありません」と語る。また、日々のメンテナンス作業は、東洋通信工業の迅速なサポートがシステムの安定運用を支えている。さらに、会員情報を顔写真と一緒に確認できるので、会員管理や安全性の点でもサービスが向上したそうだ。

店内の様子

 そして、狩野氏は「欧米などに比べ、日本はフィットネスクラブの利用者が少ないとされています。今後、フィットネスが身近で魅力ある存在になるよう、尽力していきたいと思います」と抱負を語る。フィットネスクラブが広く普及していくためには、利用者にとって使いやすく満足度の高いサービスを、よりお手軽な価格で提供することが不可欠だ。

 会員の利便性、満足度向上と従業員の業務効率化・省人化を両立するNECの顔認証システムが果たす役割も小さくはないだろう。

顔認証システムの今後の展望

 このように、利用者の利便性向上と従業員の業務効率化・省人化に役立っている顔認証システムだが、今後はどういった分野での需要が見込めるのだろうか。

 東洋通信工業の藤原氏は「24時間営業のフィットネスクラブのように、深夜に入店する必要があったり、特別なセキュリティ環境が求められる施設にニーズがあるのではないでしょうか。また、小売店やホテルなどのように会員管理のビジネスを手掛けているところでも役に立ちます」と語る。特に、認証精度が高く、スピーディーな認証が可能で、高いサービスレベルを誇るNECのシステムが活躍できる余地は多いという見通しを示した。

 NECの松川氏は「会員制の施設に加えて、アパレル専門店のように、一人一人のお客さまに対して手厚いサービスが求められる店舗に新しいニーズがあるのではないかと考えています」と語る。例えば、常連の顧客が来店したとする。その際、顔認証システムで来店を確認し、さらに顧客管理システムを連携させることで、「これまで、どのような服を購入していたのか」「同じブランドが運営しているECサイトではどんな服を検索していたのか」といったことも瞬時に把握できるようになる。店員がその情報をもとに最適な接客をするといったシーンでの活用が進むのではないかと見ている。

 こうした様々なシーンでの活用が進んでいるNECの顔認証システムは、人々の生活を便利に、安全に支える、その強力な手助けとなる。

店舗外観

※本製品によりカメラ撮影した特定の個人を識別できる画像データは個人情報に該当します。プライバシーに配慮するとともに、個人情報保護法その他の法令および規則、ガイドラインなどに沿ってご利用ください。

※本広告に登場する会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:日本電気株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2020年2月21日