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» 2020年09月15日 10時00分 公開

繁忙期には月6000件も! 膨大な契約業務を抱える企業は「Adobe Sign」をどう活用したのか実録「脱・紙とハンコ」記

リゾート施設へアルバイトスタッフの派遣などを行うダイブは、繁忙期には月6000件もの契約業務を紙とハンコで行っていた。しかし、基幹システムの入れ替えをきっかけに電子契約ソリューション「Adobe Sign」を導入したことで作業時間やコストが激減。ダイブはどのようにAdobe Signを活用したのか?

[PR/ITmedia]
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 1カ月間に数千通規模の契約書を、電子契約ソリューション「Adobe Sign」の導入で大幅に効率化・コストダウンした企業がある。リゾート施設に向けた人材の派遣事業などを展開するダイブだ。

 日本企業には「紙とハンコ」の文化が根深く浸透している。契約書などは、その最たるものと言っていい。文書はせっかくWordなどのデータで作成しているのに、それをわざわざ印刷して製本し、割り印を押して、印紙を貼り、封筒に入れて郵送――こうしたフローを多くの会社が行っているのだ。この手間とコストの負担はとても大きいといえる。

 しかし、法的には電子署名や電子契約が認められており、必ずしも紙やハンコを使わなくてもいい場面が増えてきた。紙に印刷することなく、デジタルでやりとりを完結させられればコストと時間の大幅な節約になる。当然、契約書を交わす頻度が高ければ高いほど、電子契約システムを導入するメリットは大きくなる。

 そこで今回は、ダイブがどのように「脱・紙とハンコ」を決意し、Adobe Signの導入に至ったのか。選定のポイントや実際の運用方法、そしてAdobe Signが生み出した効果について、同社CIOで情報システム部部長の鮎川悟氏と、総務課長の中川卓也氏に話を聞いた。

ダイブでCIO・情報システム部長を務める鮎川氏(左)と、総務課長の中川氏(右)

繁忙期には月6000件以上の契約を「紙とハンコ」でやっていた

 ダイブは前身となるアプリ社を2002年に創業。リゾート施設に向けた派遣事業を基幹事業としており、北海道から沖縄まで、日本全国のいろいろなホテルや旅館に人材を派遣している。他にも「Tokyo Dive」という、地方に住む人が上京する際に「仕事」と「住まい」をサポートするユニークなサービスをはじめ、リゾート施設のアウトソーシング事業や旅行観光イノベーション事業、留学・ワーキングホリデーのサポート事業などを幅広く手掛けている(旅行観光イノベーション事業、留学・ワーキングホリデーのサポート事業は現在休止中)。

リゾート施設への人材派遣、必要な契約書は膨大だったという

 同社は年々売り上げを順調に伸ばし、19年にアプリからダイブへ商号変更した。最近では四国の香川県にグランピング施設もオープンしている。しかし、そんなダイブも新型コロナウイルスの影響をもろに受けた。緊急事態宣言の発令などもあり、ホテルや旅館が軒並み休業したので、人材の派遣がほとんどできなくなってしまったのだ。

 「緊急事態宣言の期間などは影響を受けていないところへ人材を派遣していましたが、最近になってGo To トラベルキャンペーンが始まり、リゾート地にも再び人が流れるようになりました。とはいえ繁忙期の8月でも、今年は派遣する人数が1000人程度になっています」(中川氏)

 メインとなるリゾートアルバイトの派遣事業では、派遣先企業やアルバイトとその都度契約を結んでいるという。そして、その数が膨大なのだ。例年、長期休暇で繁忙期となる8月に派遣する人材は3000人ほど。人材の派遣事業と紹介事業の両方を手掛けているため、派遣先の企業と3000件、そして派遣する人材とも3000件の契約を交わすことになる。

 業務の流れとしては、ダイブの営業スタッフが営業に行き、オーダーをもらうと、まずその企業と基本契約書を結ぶ。そして、人材を紹介するごとに、その派遣先企業と個別契約書を結び、派遣スタッフとは雇用契約書兼労働条件通知書を結ぶことになる。この契約をこれまでは、紙とハンコで行っていたのだ。

一度デジタル化するのに、生かしきれていなかった

 今年の8月であれば、1000通+1000通+派遣先の数という契約書を結んでいる。新型コロナの影響で例年の3分の1ほどに減ったものの、それでも紙とハンコで行うには大変な数だ。もったいないのは、一度デジタル化してワークフローに流していたのに、結局は紙で印刷していた点だ。

 「契約書を作るたびに、まず契約書をPDF化してワークフローに載せて承認を受けます。承認されたら、契約書の原本を印刷し、東京本社の総務まで持ってきてハンコを押して、郵送していました。この作業の手間がとても大きかったです」(中川氏)

 また、契約そのものではなく、紙とハンコで契約することに付随する課題も発生していた。

 例えば、派遣先と結ぶ基本契約書や雇用契約書の管理ができていなかった。営業担当が送っても返送されないというケースが代表例だ。通常であれば、催促して返送してもらうことになるが、その間に営業担当が退職してしまうと、契約書がどうなっているのかを把握することが困難になってしまう。扱っている契約書の量が膨大なこともあり、この確認作業が大きな負担となったという。

きっかけは基幹システムの入れ替えと法改正

 そんな中、ダイブの基幹システムの入れ替えが行われた。従来はオンプレミスのサーバを社内に置いており、会社にいないとアクセスできないという問題や、他のシステムと連動できないので同じデータを2回入力するといった非効率的な業務が発生していたそうだ。そこで、サイボウズが提供しているクラウドサービスの「kintone」へ移行することに。これにより、どこからでもアクセスできるようになり、さらにさまざまなサービスと連携できるようになった。これをきっかけに、非効率な紙とハンコによる契約にもメスを入れることになる。

 「基幹システムの入れ替えと同時に、『紙をなくす』という目標のもとで、電子契約システムも導入しました。労働条件通知書の電子化が解禁されたことも大きな要因です」と鮎川氏は話す。19年4月に法改正が行われ、労働条件通知書の電子化が解禁された。それまでは雇用契約書を電子化しても、労働条件通知書は書面で通知する必要があったが、これで派遣スタッフとの契約をまとめて電子化できるようになったのだ。

 そこで20年5月、kintoneに組み込む形でAdobe Signを導入した。kintoneで派遣先と派遣スタッフをマッチングしており、作業している人がその流れの中で契約書を作成できるようになった。基幹システムと電子契約ソリューションを異なるシステムにしてしまうと、同じ情報を重複して入力する手間が発生してしまうため、この形式を選んだという。ユーザーには契約業務を行う際でもインタフェース上ではkintoneを使っているように見えており、契約書にAdobe Signを使っていると知っているスタッフは少ないという。

kintoneだけでなく、さまざまな外部システムと連携が可能

選定のポイントは?

 数ある電子契約ソリューションの中からAdobe Signを選んだポイントについて、鮎川氏は次のように振り返る。

 「複数の電子契約サービスを検討したのですが、Adobe Signを選んだのは第三者による電子証明書で本人証明を行える点が大きかったです。派遣先によっては、まだ電子契約の法的効力について信じてもらえないことがあります。そんなとき、グローバルに展開するアドビさんは知名度もあるうえ、第三者機関が承認しているということから、派遣先に電子契約をお願いするのも楽だと考えました」

月間で最大1000時間超もの「時短」を実現 管理性やセキュリティも向上

 Adobe Signを導入することで、契約書に関するワークフローは劇的に変化した。具体的には、次のようなフローとなっている。

 まず受注が成立すると、kintoneに作成した「受注管理」アプリのアクションボタンをクリック。その情報を基に契約書を発行するアプリへと移動する。そこで、契約書を送付するボタンをクリックすると、派遣先の担当者にメールが送信され、サインをもらうという流れだ。そして、派遣先から契約書が返送されるとkintoneにその情報が自動的に登録される。

 従来の契約書を印刷して郵送するワークフローだと1件当たり15分ほどかかっていたところ、Adobe Signとkintoneを組み合わせることで、5分もかからなくなったそうだ。1件だけなら10分程度の時短となるが、1000件、2000件と増えていくごとにその効果は高まる。単純計算で、3000人分の派遣に必要な6000件の契約だと、1000時間ほどの作業時間を削減できることになる。

 「今のところ、派遣先と結ぶ個別契約書と派遣スタッフと結ぶ雇用契約書をAdobe Signに切り替えています。受注から承認までの記録が残るので、契約書が見つからないという問題はゼロになりました。個別契約書に関しては送付の際に返信用封筒を同封していたので、1契約につき300円のほど送料がかかっていましたが、Adobe Signの導入により半額以下になりました。再発行や封筒、用紙、印刷などのコストもなくなっています」(中川氏)

 締結済みの契約書を探す時間も大幅に短縮されたという。以前は、契約書を保管している棚の鍵を取りに行くことからはじめ、分厚いファイルをめくって探していたところ、今は派遣先を検索するだけで出てくる。所要時間は10分の1以下になったという。

画像はイメージです

 また、契約書を送信するには上司の承認フローが必要なので、担当者が勝手に送信することはできなくなっている。業務効率の向上とともに、セキュリティ面の課題も解決できたのだ。さらに、現在ではNDA(秘密保持契約)や反社チェックの覚書などへのサインもAdobe Signを利用するなど、活用の幅を広げているようだ。

 以上のように、ダイブはAdobe Signを基幹システムに組み込むことで、大きな業務効率の改善とコスト削減を実現した。さらには本格的なテレワークへの移行も見据え、紙とハンコ文化からの完全脱却を目指しているという。「新型コロナウイルスの影響で、ハンコ文化の見直しが起きると思います。まだ電子化していない契約フローも、今後はどんどん電子化する予定です」と鮎川氏は今後について話した。

効率性だけでなく「証拠保全性」も重要

 新型コロナの影響で広がったテレワークにより、多くの分野で脱・紙とハンコが進んでいる。これまでは、非効率的だと感じながらもなかなか脱却できていなかった紙とハンコは、ダイブのように電子契約ソリューションで簡単に効率化できるのだ。

 中でもAdobe Signは、多くの契約書が保存されるPDF形式の閲覧環境を提供しているアドビが手掛けるソリューションだ。せっかく効率化したはいいが、後々になって参照できなければ、契約書の意味がない。効率性と同時に、見逃しがちな「証拠保全性」も担保できるAdobe Signで、契約に関する無駄な業務を一掃しよう。

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提供:株式会社大塚商会・アドビ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2020年9月21日