新型コロナの影響で在宅ワークが急速に広がりを見せる一方、生産性の低下を懸念する声も上がっている。オフィスと異なる環境でも、作業効率を落とさずに業務を行う効果的な方法の1つは、外部ディスプレイを導入することだ。前回は在宅ワークで仕事を効率的にこなしたいと考えている方や、生産性を上げるための環境づくりに取り組む企業に向けて、外部ディスプレイ選びのポイントを紹介した(関連記事:在宅勤務向け外部ディスプレイ選びのポイントは?)。
会社から支給される在宅ワーク用PCは、オフィスとの行き来も考慮して、携帯性に優れたモバイルノートPCになるケースが多いと思われる。これらを外部ディスプレイと組み合わせて作業する際、どんな使い方やレイアウトが適しているだろうか。
外部ディスプレイを導入するメリットは明白だ。一般的に、モバイルノートPCの画面サイズは12型〜14型が主流で、これまでオフィスでデスクトップPCとディスプレイを組み合わせて使っていた人なら画面サイズが小さいと感じるだろう。ノートPCでも高解像度のパネルを搭載するモデルは少なくないが、画素密度が高すぎて結局はDPI設定を150〜200%で使うことになる(等倍では文字やアイコンが小さすぎる)ため、作業領域はそれほど広くならない。
一方、コスパが高くビジネス用途に適した外部ディスプレイは23型〜27型が中心で、ノートPCに比べると画面サイズそのものが大きい。このため、フルHD(1920×1080ピクセル)程度の解像度であれば表示スケールを変える必要はない。デザイン制作など特殊な業務を行うのでないなら、フルHD解像度で十分なのは前回お伝えした通りだ。
さて、画面サイズの異なる2つのディスプレイを併用する場合、1つを作業用のメインディスプレイ、もう片方を情報参照用のサブディスプレイにする、あるいは2つの画面をつなげて拡張ディスプレイとして使うなど、用途で使い分けること以外にも検討したいポイントがある。それはディスプレイの設置レイアウト、つまり2つの画面の並べ方だ。
まず思い付くのが単純に横に並べるレイアウトだが、外部ディスプレイとノートPCでは画面の大きさが異なるため、同じ画面サイズのデュアルディスプレイと比べるとやはり違和感がある。また、入力デバイス(キーボードなど)がノートPC側にあるので、外部ディスプレイと正対するときは体の向きと顔の向きが別の方向になってしまい、長時間の作業では体への負担もありそうだ。
そこで提唱したいのがノートPCの後ろに外部ディスプレイを設置する、いわば“前後置き”のレイアウト。これなら両方の画面と正対する形になり、首や体をよじる必要はなく、視線移動も上下だけですむ。横に並べるレイアウトとわずかな差しかないように感じるが、作業時間が長くなればなるほど、体への負担の少なさが実感できるはずだ。
ただし、この“前後置き”には若干条件がある点に注意したい。2つの画面が縦に並んだレイアウトで違和感なく利用するためには、ノートPC側の画面の上端と、外部ディスプレイ側の画面の下端が、ちょうど連続するような位置にくるほうがよい。ノートPCの画面の高さはほぼ固定なので、外部ディスプレイの画面位置を調整する必要があるということだ。
2つの外部ディスプレイを例に見てみよう。「ProLite XUB2493HSU」と「ProLite XU2493HSU」はパネルスペックがほぼ同等の23.8型フルHD(1920×1080ピクセル)ディスプレイだが、前者はチルトやスイベルだけでなく、幅130mmの昇降と画面回転(ピボット)も可能な多機能スタンドを備える。一方、後者のスタンドは昇降機構がないため、画面の高さは固定になる。
この違いを示したのが下の写真だ。14型ノートPC「MousePro NB4」と、15.6型ノートPC「MousePro NB5」を、多機能スタンドを持たないProLite XU2493HSUと前後置きをすると、奥に設置したディスプレイの下側が、手前にあるノートPCの画面で隠れてしまうことが分かる。NB5との組み合わせを見れば分かるように、ノートPC側のディスプレイが大きくなるほどこのデメリットが目立つ。これではむしろ作業効率が落ちそうだ。
一方、多機能スタンドを備えたProLite XUB2493HSUであれば、ノートPC側の画面にあわせて柔軟に高さを調整できるため、NB4とNB5の両方ともぴったりと縦に並ぶ。写真をみれば一目瞭然だ。
なお、前後置きのレイアウトは、2つの画面の画素密度の差から生じる“見え方の違い”を小さくできるというメリットもある。具体的に説明すると、同じ解像度で画面サイズが違うディスプレイを横に並べる(ユーザーの目の位置から等距離で並べる)と、画面サイズが小さいノートPCの文字は小さく、画面サイズの大きい外部ディスプレイの文字は大きく見えるため違和感が出てしまう。一方、外部ディスプレイをノートPCの後ろに設置する前後置きのレイアウトであれば、ユーザーの目から外部ディスプレイの画面までの距離が長くなるため、この違和感が少なくなる、というわけだ。
もちろん、ノートPCの画面と外部ディスプレイの画面をどんな配置で並べるかは使い方によって変わるだろう。縦にスクロールして閲覧するWebサイトや、縦位置表示のデザインなどを外部ディスプレイで表示するときは、外部ディスプレイの画面を回転(ピボット)して使うほうが便利だが、前後置きでは上下の視線移動が大きくなってしまうため横置きの方が向いている(そもそも画面の下端がノートPCで隠されてしまう)。
また、片方の画面で資料を閲覧しながらもう片方の画面で資料を作成する、といった同時併用なら前後置きが向いているが、一方の画面ではTwitterや株価などリアルタイムで更新される情報を流しておくだけ(頻繁に視線移動が発生しない)なら横置きでもよさそうだ。いずれにしても、自分の使い方に合わせて画面のレイアウトを柔軟に変えるなら多機能スタンドが重要になるのは間違いない。そもそも在宅ワークでは、オフィスのデスクのように十分な幅を確保できないケースも多い。そうした環境でも“前後置き”は有力だろう。
ProLite XUB2493HSUの実売価格は税込み2万6180円、ProLite XU2493HSUは税込み2万3980円と、多機能スタンドを備えたProLite XUB2493HSUは2200円ほど高いが、昇降機構だけでなく画面回転(ピボット機能)までできることを考えれば、むしろコストパフォーマンスは高いといえる。在宅ワークの作業効率を高めるなら、多機能スタンドを備えた外部ディスプレイを導入し、“前後置き”を検討してみてはいかがだろうか。
モデル名 | MousePro-NB410HC |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i5-10210U(4コア/8スレッド/TB時最大4.20GHz) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics |
メモリ | 8GB |
ストレージ | M.2 SSD 256GB(SATA) |
光学ドライブ | なし |
液晶ディスプレイ | 14型ワイド(1920×1080ピクセル/ノングレア) |
無線機能 | IEEE 802.11 ac/a/b/g/n (最大433Mbps) + Bluetooth 5モジュール内蔵 |
標準保証 | 1年間無償ピックアップ保証、24時間×365日電話サポート |
モデル名 | MousePro-NB530H |
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OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Intel Cor i5-1035G1(4コア/8スレッド/TB時最大3.60GHz) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics |
メモリ | 8GB |
ストレージ | M.2 SSD 256GB(SATA) |
光学ドライブ | なし |
液晶ディスプレイ | 15.6型ワイド(1920×1080ピクセル/ノングレア) |
無線機能 | IEEE 802.11 ac/a/b/g/n (最大433Mbps) + Bluetooth 5モジュール内蔵 |
標準保証 | 1年間無償ピックアップ保証、24時間×365日電話サポート |
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2021年1月15日