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» 2021年01月06日 10時00分 公開

世界を激変させつつある先端コアテクノロジーの可能性

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 かつて昭和20年代後半から40年代ごろにかけて、少年向け雑誌では未来予想図のような企画が多数散見された。高層ビルが林立する街中を、空飛ぶ車やロボットが行き交い、最新テクノロジーの中で人々が生活する。折しも当時は高度成長期の真っ只中であり、最新の知識やたくましい想像力の下、“21世紀の世界はこうなるであろう”という夢に満ちたものだった。

 今日、こうした空想とはやや異なる世界が広がっているが、テクノロジーは確実に日々進化しており、人々の生活を根底から支え、いままで不可能だった、あるいは難しかった事象を可能なものにしつつある。さまざまなセンサーが多くの機器に組み込まれ、AI(人工知能)は身近なデバイスの音声認識や映像分析に活用されている。情報通信だけでなく、製造や小売り、金融や保険、流通や医療、さらには農業の発展でさえテクノロジーの進化と無縁ではなく、人は知らず知らずのうちに最新技術の数々で築かれたインフラの恩恵を受けている。

スーパーやコンビニでもAI活用が当たり前に

 これらのテクノロジーは実際にはどのように活用されているのだろうか。一例として、小売業界で急速に進んでいるオートメーション化を取り上げてみよう。小売業界において商品の欠品は機会損失になるが、商品棚を監視して個々の商品の売れ行き状況を把握し、棚の商品が尽きる前に素早く補充することができれば機会損失を防ぐことができる。

 商品棚の状況は、棚に取り付けられた重量センサーや光センサーのほか、棚を監視するカメラで取得した映像をAIが解析して把握する。棚の商品が一定数以下になると、店内のスタッフが身に付けているウェアラブルデバイスに通知が届き、素早い商品の補充を促す。また、全ての売上パターンはこうしてリアルタイムに収集されたデータから把握されているため、必要に応じて自動的にメーカーや流通に対して発注を行う。これらのデータはクラウドに上げられ、チェーン店舗であれば全ての店舗のリアルタイムの状況を遠隔地から把握する。これにより店舗間で在庫を融通することも可能になり、迅速かつ無駄のないサプライチェーンを構築できる。

 また、以前までは人海戦術で行われていた面倒な棚卸し作業も、ロボットや無線技術を使った自動化が進みつつある。複数のカメラセンサーを搭載したロボットが定期的に店内を巡回し、撮影した画像をもとに棚の商品陳列状況を自動的に記録していく。バックヤードの倉庫に詰まれたままの商品群も、個々の商品にRFIDタグを事前に取り付けておくことで、無線センサーを通じて短時間で商品情報を一度に把握でき、1つ1つチェックする必要はない。こうした仕組みはメーカーからの流通段階での検品でも有効で、作業時間や手間を大幅に短縮し、よりスムーズで素早い流通を実現できる。

 流通における革新は検品作業だけではない。例えば、スウェーデン企業のEinrideはT-podと呼ばれる自動運転トラックの走行テストを現地で2019年に開始しているが、この自動運転技術の実現にあたってはAIによるカメラ解析やLiDARセンサー、5Gによる遠隔通信と、多くの最先端テクノロジーが組み合わされている。自動運転は単純なリモートコントロールではなく、リアルタイムで刻一刻と変化する周囲の状況を把握し、とっさの事態に素早く対処できるAIが必要となる。この状況把握に必要なのが各種センサーや5G通信の存在だ。流通業界への自動運転導入は人手不足解消と同時に、厳しい労働条件改善にもつながるだろう。

遠隔接客や遠隔医療――社会課題を解決する先端技術

 日本の若年人口は減少の一途をたどっており、10年、20年といわず、5年先にも社会生活を支えるだけの労働人口が足りなくなるという問題に直面する。この影響を真っ先に受けるとみられるのが、先ほど挙げた小売や流通を含めたサービス業であり、少ないスタッフで効率的に業務を回す仕組みは必要不可欠になる。

 最近、駅や商業施設の案内カウンターに、人の代わりにAIコンシェルジュやバーチャルアバターを配置する光景が見られるようになった。これらは物珍しさから人目を引くという理由以外に、広い商業施設の案内を効率よくカバーするという目的がある。また、アバターや分身ロボットを通じて案内業務が可能になれば、必ずしも現地に人がいる必要はなくなる。

 その最先端の事例が、スタートアップ企業のオリィ研究所が開発している「OriHime」という分身ロボットだ。OriHimeでは、身体的理由などから声を出したり動いたり、あるいは現地に行けない人々が遠隔でコミュニケーションを取る手段を提供する。通信とロボットの組み合わせが、効率化のみならず、新しい可能性を生み出す好例といえる。

 通信技術は医療分野の新たな扉を開く可能性を秘めている。現在はまだ法制度が追い付いておらず、医師団体からの反対意見もあるが、高速通信とセンサー群は遠隔医療をより容易なものとする。これまで非常に高価だった医療機器は、家庭用機器への組み込みと大量生産により比較的身近なものになった。例えば、米国ではApple WatchのECG(心電図)機能を医療機関が診断に利用する仕組みが存在しており、IoTが医療分野に拡大したといえる状況だ。

 前述のウェアラブルデバイスに限らず、コンビニや公共施設に各種センサーを搭載した装置を置き、医療の出先機関として定期検診や投薬判断などの遠隔診察を行う試みもある。こうした遠隔での診察は、人口に対して国土が広く、移動もままならないカナダや北欧などの国で広く導入が検討されており、過疎地での医療に問題を抱える日本の自治体にとっても大きな助力となるはずだ。

 また、通信遅延が非常に少ない5Gの活用により、遠隔手術の実現も期待されている。難度の高い手術を行える医師は限られており、現状では患者を特定の医療機関に集めるか、医師が逐次出張して手術を担う必要があるが、5Gを使った遠隔手術はこうしたハードルを乗り越える可能性を秘めている。

交通に革命をもたらす「Mobility as a Service」

 このほかにも、テクノロジーは生活の身近なところにあるさまざまなものを変えていく。自動運転は物流での導入にとどまらず、人の移動も大きく変えるはずだ。将来的に自動運転が一般化することで「車を所有する」という概念は希薄になり、移動の間だけ車を利用するカーシェアの仕組みが当たり前になる。また、自動運転そのものも最先端テクノロジーで実現されるものだが、社会に対してより大きな影響をもたらすのは、自動運転インフラ上での運行管理システムだろう。

 現在運輸各社が取り組んでいるMaaS(Mobility as a Service)は、バスや鉄道といった既存の公共交通に加え、自動運転車の仕組みも活用して、現在地から目的地への移動をサポートするものだ。例えば、会社での会議が終わって次の目的地へと移動する際に、スマートフォン上のMaaSアプリで目的地を指定すると、一番近くの自動運転タクシーがやってきて最寄りの駅へと運んでくれる。鉄道での移動が完了すると、降車駅にも自動運転車が待機しており、最終目的地へ最短の時間で連れて行ってくれる。そして支払いはMaaSアプリを通じて自動的に精算される、という流れだ。

 この仕組みの実現には自動運転、交通事業者を横断した運行管理システム、全ての支払いを一括で行える決済システムの3つが必要になる。ここで使われる決済インフラについても、キャッシュレス化が加速する中で、全ての支払いをデジタルで行うことを可能にするCBDC(中央銀行デジタル通貨)の研究が進んでいる。この巨大な決済インフラを支えることになると考えられているのがブロックチェーンのテクノロジーだ。

 このように、すでに最先端テクノロジーは“いつか思い描いた未来予想図”に近い領域へと達しており、日々私たちの生活に深く入り込んでいることが分かるだろう。そして今後も私たちの社会や生活をより豊かなものに変えていくはずだ。

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