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» 2021年02月05日 10時00分 公開

DX実現の第一歩は、クラウドとアジャイル開発による「内製化」日立ソリューションズ×日本マイクロソフト対談

[ITmedia]
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 新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性を強く意識した企業は少なくないだろう。事業環境が目まぐるしく変化する中で、企業が生き残るには、旧来の事業構造の見直しや、新たなビジネスモデルの創出を余儀なくされる。そうしたDX実現の下支えとなる、企業のシステム開発体制には、どんな要件が求められるのか。

 日立ソリューションズの藤岡聡氏と大平剛士氏(スマートライフソリューション事業部 通信サービス本部 デジタルサービス部)、日本マイクロソフトの平岡一成氏(パートナー事業本部 クラウドソリューションアーキテクト)の対談から探っていく。

DX実現の第一歩は「内製化」

photo 日本マイクロソフトの平岡一成氏(パートナー事業本部 クラウドソリューションアーキテクト)

平岡 多くの企業がDXを推進していますが、DXの実現に向けた第一歩はどのような取り組みになるのでしょうか。

藤岡 DXを実現するためには、事業環境の変化に素早く対応できるシステム開発が求められます。従来のようにシステム開発をSIベンダーに全て委託するスタイルでは、要件定義からシステム完成まで時間がかかり、ビジネスの変化に追い付けません。そこで、社内でシステムを開発する「内製化」が求められています。

平岡 SIベンダーにシステム開発を丸投げしてしまうと、ビジネスの変化に素早く対応できないという認識は企業の間でも広まりつつあります。しかし内製化といっても、社内の人的リソースだけでシステムを開発するのは容易ではありません。

藤岡 全てのシステム開発工程を社内でまかなうのはハードルが高いため、SIベンダーと一緒にチームを組んで内製化することが現実解になります。これまでのSIベンダーは、お客さまである企業から依頼を受けてから開発を始める、いわば受け身でした。しかし、これからはお客さまのビジネス上の課題を、一緒に見つけ、取り組んでいくことが増えていきます。

 日立ソリューションズでは、ゼロから新規事業立ち上げを支援した事例もあります。お客さまである企業と一緒に、サービスの利用者(エンドユーザー)の行動、求めているものを分析し、カスタマージャーニーマップを作成するところから始めました。その上で、最小限のサービス(MVP:Minimum Viable Product)を試作。実際にエンドユーザーに実証実験という形で体験してもらい、改善を繰り返して、サービスを完成させました。

平岡 ただシステムを開発するだけではなく、新しいビジネスの創出部分から支援されたのですね。

DX実現に必要な「強い下地」とは?

平岡 DX実現の第一歩は内製化だということは分かりましたが、スピード感をもって内製化を進めるには、どんな要素が必要でしょうか。

藤岡 理想的な内製化には「クラウド利用」と「アジャイル開発」を取り入れることがポイントになると考えています。

 クラウドのメリットは、最新にアップデートされたシステムインフラをすぐに準備し、ビジネスをスモールスタートで素早く立ち上げられるところにあります。また、アジャイルという開発手法を取り入れることにより、短期間のうちに最小構成のシステムを作り、サービスを始められます。そうして仮説と検証、改善を短いサイクルで繰り返し、サービスの完成度を高められます。

平岡 新しいシステムのインフラをオンプレミス環境に構築すると、チームに「もう後戻りができない」という心理的な負担をかけてしまうこともあります。しかしクラウドならば、最新技術にチャレンジしたり、古い技術を捨てたりすることも容易なので、そうした心理的なハードルも下げられますね。

 言い換えると、クラウドとアジャイルを採用して内製化を進めていけば、DXの実現に近づくのでしょうか。

photo 日立ソリューションズの藤岡聡氏(スマートライフソリューション事業部 通信サービス本部 デジタルサービス部 第1グループ 主任技師)

藤岡 いいえ、クラウドとアジャイルで内製化を進めたからといって、そのままDXの実現につながるわけではありません。DXの目標は、新しいビジネスを生み出し、成功させることです。実現には「強い下地」が必要だと考えています。

 強い下地とは、チームが自分たちでシステムを開発・リリースし、利用者の反応をダイレクトに受けて改善を繰り返すという、経験の積み重ねを指します。この経験こそがチームを成長させ、DXを実現するための原動力となります。逆に下地が弱いと、たとえ良いアイデアが生まれたとしても、仮説・検証が不十分で独りよがりのサービスになってしまったり、本来捉えるべき課題を捉えきれず不必要な機能を実装している間に、競争に負けてしまうことになります。クラウドとアジャイルは、そうした下地づくり、すなわちチームを効率よく強化する手段なのです

クラウドとアジャイルを採用すべき理由

平岡 強い下地づくりには、なぜクラウドが適しているのでしょうか。

藤岡 オンプレミス環境と比較して、環境の調達が非常に容易で、ビジネスの急拡大に対しても高い拡張性を発揮できます。また、クラウドネイティブな技術、例えばコンテナを活用することで、障害が発生しても瞬時に代わりのものが立ち上がるような、回復性(レジリエンス)を実現できます。

 これらはクラウドの特性を理解し、それに適合したアーキテクチャの設計やアプリケーションの開発が必要にはなりますが、オンプレミス環境に比べて圧倒的なスピードで手に入れることができます。

平岡 システムインフラの調達や構築、保守運用にかかる負荷も抑えられますね。オンプレミス環境だと、開発チームが6人いたとしても、1〜2人はインフラの面倒を見なければならなくなります。その点、クラウドであれば省力化でき、アプリケーション開発や運用にリソースを割くことができます。

 もう1つのポイント、アジャイル開発が優れているのはなぜでしょうか。

藤岡 アジャイルを取り入れるのは、ビジネスのアイデアをできる限り早く形にするためです。従来のようなウォーターフォール型の開発手法では、要件定義を行う企業の事業部門とシステム開発を担当するSIベンダーが分かれているため、両者の間に認識のズレや解釈の食い違いがしばしば発生し、本当に欲しいものが実現されるまで時間を要したり、本当に欲しいものが手に入らなかったりしました。

 アジャイルならば、企業の事業部門とSIベンダーが同じチームとして課題抽出やアイデア創出を行いながら開発・リリースを繰り返します。利用者からのフィードバックも得ながら軌道修正することも容易です。

経営層は「必要なエラー」を理解すべし

平岡 ただ、日本企業では、海外と比べるとアジャイルのイメージがまだまだ浸透していないとも感じています。要因は何でしょうか。

藤岡 経営層からすると、求めるシステムがいつまでに完成して、どれくらいのコストがかかるか、見通しが立っているほうが安心するのかもしれません。開発のスピードよりも、決まった期間内に決まったものを作るという文化が重要視されてきました。しかし、そうした文化からの脱却が必要です。

 アジャイル開発に取り組んでいくことが、結果的に開発コストを抑えたり、利用者のニーズに合ったサービスづくりにつながったりしていく──ということを、感じていただく必要があります。初めてアジャイル開発にトライする際は、上位マネージャーにも現場に入っていただくと、最終的にうまくいくことが多いです。

平岡 経営層にはトライアンドエラーの感覚が広まっていなくて、抵抗感があるのかもしれませんね。現場で起こっている試行錯誤の過程を理解いただいて、必要なエラーだと感じてもらう必要がありそうです。

 また、日本企業では「DXを推進したいが、現場の目の前の課題、予算の確保が優先されがち」というケースも少なくありません。予算の大部分を、既存システムの運用保守に費やしている企業が多いのも実情です。

藤岡 まず、目前の運用・保守のコスト削減を目指すことになるでしょう。日立ソリューションズでは、古くなった既存システムをクラウドネイティブな環境へ移行・再構築する支援も行っています。

photo 日立ソリューションズの大平剛士氏(スマートライフソリューション事業部 通信サービス本部 デジタルサービス部 担当部長)

大平 例えば、古いグループウェアを最新のクラウドサービスに移行したい、という要望に応えられます。日本企業の場合、業務内容に合わせてオンプレミスのシステムをカスタマイズしていてクラウドには完全に移行できない、という議論が数年前はよくありました。しかしクラウドの機能も充実してきていて、独自の業務アプリケーションをMicrosoft AzureのPaaS、コンテナ技術などを利用して再構築し、運用・保守コストを大幅に削減した事例もあります。

内製化に初挑戦、どこから着手すべき?

平岡 クラウドとアジャイルでシステム開発の内製化を進めたいと考える企業に対し、日立ソリューションズではどのような支援を行われていますか。

藤岡 当社では、1日でクラウドとアジャイル開発を体験いただくハンズオンセミナーを用意しています。Microsoft Azureの環境で、コンテナ技術を使ったWebサーバ(PaaS)を構築し、Azure DevOpsというDevOpsツールを利用してアジャイル開発を効率よく行える流れを体験いただけます。

 そこから日立ソリューションズがお客さまの試行プロジェクトに参加し、アジャイル開発・運用を支援する「アジャイルコーチ」へと続きます。

 実際に、お客さまがプロダクトとして生み出したいものをイメージし、最小限の機能を持ったものを3カ月程度で完成させる、という事例もありました。当社からクラウドの機能の使い方、アジャイル開発の手法も含め、サービスをどのように作るかを提案しました。同時に、ゆくゆくはお客さまが当社からノウハウを引き継ぎ、自社だけで開発できるように、内製化をサポートしました。

photo 最小限の機能をもったプロダクトを3カ月程度で完成できるという

大平 DX実現のためにクラウドとアジャイルを活用して内製化することが重要だとお伝えしましたが、既にある古いシステムや昔ながらのアナログな業務手続きが残っている状態だとDX実現の足かせになってしまいます。

 日立ソリューションズの強みである、システム開発力・開発実績を生かすことで、お客さまの日々の業務を改善することができます。

 AIを使った業務プロセス分析サービスを利用して非効率な業務を明らかにし、クラウドを活用したスピーディな改善案を提案させていただきます。

 オンプレミスのアプリケーションを単純にクラウドシフトするだけでなく、その後の継続的な業務プロセスの解析・改善もサポートいたします

photo 日立ソリューションズでは、業務(情報系)システムのテンプレート群も提供している。顧客が独自システムの開発に専念できるようサポートする
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平岡 DXの実現に向け、クラウドとアジャイルでシステム開発の内製化を進めることの重要性、そして日立ソリューションズさまが従来のSIの形にとらわれず新たな形で支援されているのかがよく理解できました。

 クラウドネイティブでのシステム開発内製化を進めるにあたって、どこから着手してよいのか分からないという方は、ハンズオンセミナーと連動して開催しているオンラインセミナーへのご参加がおすすめです。1日ハンズオンセミナーへのご案内もこちらから行っておりますので、ぜひご視聴ください。

【オンラインセミナー】

DX実現のためのファーストステップ 「クラウド+アジャイル」による変化へ対応した開発について

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本セミナーをご受講頂くことで、クラウドを利用したアジャイル開発のイメージをクリアにご認識頂けるようになり、今後自社で新規システム/サービスを開発する際にスピーディかつ効率的に進めることに繋げられます。

また本Webinarご参加者限定で、別途ハンズオンセミナーも開催予定です。詳細はWebinar内でご紹介いたしますので、ぜひご参加ください。

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(Azure Web App for Containers, Azure Container Registry, Azure DevOps)


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