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» 2021年05月10日 10時00分 公開

クラウド導入を阻む“コストとリスクの壁” 失敗を予測・回避するEYSCの腕前

[ITmedia]
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クラウド導入をためらう日本企業特有の事情とは?

 日本企業がこれから国際競争を勝ち抜き、日本の経済と社会を支え続けていくためには、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現が不可欠といわれる。そのための手段として、新たなデジタル施策を素早く立ち上げられるクラウドの活用は欠かせない。

 事実、多くの企業がクラウドの導入・活用に取り組んでおり、中には既に大きな成果を挙げる事例も出てきている。その一方で、クラウド導入の効果に疑心暗鬼だったり、その有効性は理解しつつも導入に踏み切れなかったりする企業も少なくない。

photo 写真はイメージです(提供:ゲッティイメージズ)

 こうした状況について、企業のDXやクラウド活用をサポートするEY ストラテジー・アンド・コンサルティング(以下、EYSC)の田畑紀和氏(テクノロジーコンサルティング リーダー パートナー)は次のように考察する。

 「クラウドは従来のITソリューションと比べて成果が見えづらく、ROIを算出しにくいためになかなか導入・活用が進まない面があります。これまでクラウド導入プロジェクトはインフラ部門が中心となり、オンプレミス環境のインフラの置き換え案件として進められてきたケースが多いのですが、単に『インフラのリプレース』という点だけに着目するとクラウドの負の側面ばかりが目に付いてしまうのです」

photo EYSCの田畑紀和氏(テクノロジーコンサルティング リーダー パートナー)

 ある程度長期にわたって運用することを考えると、ITインフラの構築・運用にかかるコストだけを基にROIを算出した場合、クラウドの方が高くついてしまうこともある。そのため、インフラ部門だけに閉じた議論だと、「クラウド化してもROIは悪化するだけではないか」という結論に至ってしまう。

 日本企業でクラウドがなかなか浸透しないもう1つの理由として、田畑氏は「クラウド活用の成功事例が十分に認知されていない」という点を挙げる。

 「インフラ部門の方々は、『何事もなくシステムを安定稼働させること』を最重要課題にしています。しかしクラウドへの移行には当然のことながら、アプリケーションも含めさまざまな点で大きな変化が求められます。従ってインフラ部門の目から見ると、せっかくこれまで安定稼働させてきたシステムに対して大きな変化を加えるクラウド移行はリスクとして映り、どうしても失敗事例にばかり目が行ってしまいます。その結果、逆に価値のある成功事例の存在がかすんでしまうのです」

 しかし言うまでもなく、実際にはクラウドを活用してDX実現へと順調に歩を進める企業も存在し、そうした企業の事例も多数公開されている。

 クラウドのROIに関しても、単にインフラの構築・運用コストだけに着目するのは、クラウドの価値を矮小化しかねない。例えばMicrosoft Azureのようなメガクラウドサービスは、年間数兆円もの額を投資して機能をアップデート・ブラッシュアップし、先端テクノロジーをいち早く導入している。これと同等の投資を自社で行うのは到底不可能である以上、クラウドを活用して自社の投資を抑えつつ、最新テクノロジーを素早くかつ安価に利用するのはむしろ理にかなっている。

 加えて、前提として収益差分(およびコスト差分)と初期投資が大きなファクターとなる、顧客の各ビジネスのROIを考えた場合、以下のようなメリットを享受できる。

  • 1. クラウドの利用で初期投資を極小化できる
  • 2. クラウド利用料はどのビジネスのものか明確であるため、ビジネス単位でROIがどの程度であるかを明確にできる

 財務戦略的にも、CAPEXからOPEXモデルに転換でき、クラウドのメリットを享受できるモデルは、大きな効果をもたらすのだ。結果的に、新規でのチャレンジへの障壁がぐっと下がる。

 ただ、クラウド戦略や方針を明確化できても、次に「どのように」実行すればよいのかというところが難所になる。EYSCは、そうした状況において、顧客と同じ目線で伴走し、その中での見直しも考え、よりビジネスをスケールしていくことができるという強みがある。

 このようにインフラに閉じた発想から脱却して、従来のIT投資とは異なる広い見地と尺度からクラウドのROIを評価する必要があるのだ。

膨大なクラウド導入実績から“最適解”を提供

 こうしたハードルを乗り越え、日本企業のDX実現とそれに伴うビジネスの成長を後押しするために、EYSCが提供するのが、日本マイクロソフトの協力を得て開発した「EY Cloud Adoption Framework Assessment for Azure」と呼ばれるコンサルティングサービスだ。

 同サービスを提供するに至った背景について、EYSCの手島伸行氏(コンサルティング アソシエートパートナー)は次のように説明する。

photo EYSCの手島伸行氏(コンサルティング アソシエートパートナー)

 「これまで多くのお客さまのクラウド導入をお手伝いしてきましたが、多くの企業ではクラウドの機能や価格の面に着目するあまり、クラウドの価値を矮小化して捉えてしまう傾向があります。そうではなく、クラウドの本来の価値を理解していただくためには、上流工程からコンサルティングを提供して、戦略の策定からお手伝いさせていただく必要があると考えていました」

 数あるクラウドベンダーの中からマイクロソフトをパートナーに選んだ理由について、田畑氏は「Microsoft Azureはエンタープライズ向けの機能を豊富にそろえており、多くの企業が採用するMicrosoft 365との親和性も高い点がアドバンテージでした。マイクロソフトは財務状況も安定しており、今後もクラウドに対して積極的な投資を続けていくでしょうから、将来性の担保という意味でも高く評価しています」と話す。

 サービスの中核を担うのは、マイクロソフトが提供するクラウド活用のためのビジネス戦略・テクノロジー戦略作成フレームワーク「Cloud Adoption Framework」(CAF)だ。マイクロソフトがこれまで手掛けてきた膨大な数のクラウド導入プロジェクトから得たノウハウを基に、クラウド活用でビジネス成果を得るための実証済みガイドラインを提供。そこには、さまざまなベストプラクティスやドキュメント、ツールが含まれている。

photo

Well-Architected Framework : 実現すべきCloudのアーキテクチャと効果

効果を前面に5ピラーで押し出して、その特徴をそれぞれのピラーに記述している

5ピラー = 効果(コスト最適化、などそうした効果を作るためのアーキテクチャ)

Cloud Adoption Framework

最適なクラウドを導入するフレームワーク

Well-Architectedなクラウドを導入し、運用するためのプロセスと留意点

Cloud Center of Excellence

Cloud Adoptionを進めて行きながら、Well-Architectedベースのクラウド基盤を構築していくことを推進するための組織メカニズム

 まずは、このCAFに基づいて戦略策定を行う。具体的には、顧客に対して現状のシステム運用やデジタル施策に関するヒアリングを行い、そこで得た情報を基にEYSCのコンサルタントが問題点の抽出や解決策などを検討し、最終的にレポートの形にまとめて顧客に提供する。

 同サービスには「Standard」と「Advanced」という2つのメニューがあるが、前者はかかる期間はわずか3週間、費用も300万円から始められる。これまで「コンサルティングサービスは高価でとても手が出ない」と敬遠してきた企業でも手軽に利用できるように配慮されている。

photo Standardのスケジュール

徹底したリスク抽出で、クラウドへの疑心暗鬼を払しょく

 もう一方のAdvancedは、Standardで提供される内容に加えて、より詳細なコンサルティングサービスが提供される。約3カ月間かけて既存のデジタル資産の棚卸からクラウド活用推進のために組織設計、スキルトレーニング、具体的なクラウド導入計画の策定に至るまでの一連の取り組みを強力にバックアップする。

photo Advancedのスケジュール

 この際にフレームワークとして用いられるのが、EYSCが独自に開発した「EY Cloud Risk Assessment」という手法だ。これは、企業や組織がクラウドを導入する際にカバーすべき領域を8つに分け、それぞれについてリスク評価を行うことで取り組みや投資の優先順位を付けるというものだ。

 具体的には「戦略」「運用」「コンプライアンス」「可用性」「インフラ」「人とナレッジ」「データ」「セキュリティ」の8つの領域で、現在どのようなリスクが存在するか、詳細なヒアリングを行う。その結果を基に、それぞれのリスクを分析・評価し、対策の優先順位を付けた上で、最終的には実際の導入計画にまで落とし込んでいく。

photo 「戦略」「運用」「コンプライアンス」「可用性」「インフラ」「人とナレッジ」「データ」「セキュリティ」の8つの領域でリスクを洗い出す

 EYSCの澤木俊彦氏(コンサルティング シニアマネージャー)によれば、こうしてあらかじめさまざまなドメインごとにリスクを洗い出しておくことは、クラウド導入のコンセンサスを組織内で取り付ける上でも極めて有効だという。

 「クラウドの導入がなかなか進まない企業や組織には、得てしてクラウドの導入効果に懐疑的な人が多いものです。そうした人たちを説得する材料としても、あらかじめ多面的にリスクの可視化・評価をしておくことで『きちんとリスクも考慮していますよ』『リスクが表面化した際の対策もきちんと立ててありますよ』と示せるようになります」

photo EYSCの澤木俊彦氏(コンサルティング シニアマネージャー)

 リスクアセスメントは一度だけでなく、定常的に行うことが大事だという。リスクの在りかは、自社のビジネスの変化や世の中の変遷によって刻一刻と変わっていくため、「今この瞬間にどういうリスクがどこに存在するか」を常に気に掛けていないと、リスクが長期間にわたって放置され、思わぬ事故につながる危険性がある。いざ事故が起こってしまった際の説明責任を果たす上でも、「リスクアセスメントを定常的に行うことが極めて重要です」と澤木氏は力説する。

テクノロジーだけでなくチェンジマネジメントが不可欠

 このようにEYSCは、日本マイクロソフトとタッグを組んで実現したEY Cloud Adoption Framework Assessment for Azureを通じ、日本企業のクラウド活用、ひいてはその先に見据えるDXの実現を支援していきたいとしている。

 ただしそのためには、今回のサービスを利用するだけでは必ずしも十分ではないという。手島氏は「このサービスはあくまでも、クラウド活用とDX実現に向けての『単なるスタート地点』にすぎない」と語る。

 「このサービスを利用いただくことで、個別の課題やリスクを解決してクラウド導入の計画を立てることはできます。しかし本当に大事なのは、実際にクラウドを活用してお客さまのビジネスを成功に導いたり、組織全体のカルチャーを変革したりすることです。当社ではこれらを支援するための人材や組織もそろえています。お客さまの真の意味での変革をお手伝いできる、数少ないコンサルファームだと自負しています」

 同社にはITやビジネスの専門家はもちろんのこと、人事や組織に関する専門家も多く在籍している。DXの実現にはデジタル人材の登用が不可欠だとよくいわれるが、単に人材を獲得するだけではなく、その人材が組織内で正当に評価される制度もセットで整える必要がある。また、変革の推進役がいくら一生懸命に旗を振ったところで、現場の従業員がそれに理解を示さなければ、いつまでたっても変革が組織内に根付くことはない。

 EYSCでは顧客のDXを支援する上で、こうした人事や組織面での変革を重要視しており、これらを支援するための体制も整えているという。

 「人事関連のコンサルティング案件としては、これまで人事評価についての相談が多かったのですが、今ではDXの専門組織立ち上げの案件が増えてきました。DXはテクノロジーの課題というよりは、人材や組織、企業カルチャーの問題ですから、それらを解決するためのピープルアドバイザリーやチェンジマネジメントのコンサルティングにも力を入れています。こうした活動を通じ、今後も日本マイクロソフトとともに日本企業の変革のお手伝いをしていきたいです」

●EYストラテジー・アンド・コンサルティング

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