これからは「聞く」より「見る」! ローコストでコンタクトセンターを改革できるツールとは?便利な機能を豊富に搭載

「顧客体験」の重要性が注目されるようになり、コンタクトセンターの立ち位置が変化している。一方、現場業務の抜本的な効率化を果たさなければ、「攻め」のコンタクトセンター運営はできない。そのために活用すべきが、タカコムのソリューションだ。

» 2021年06月04日 10時00分 公開
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 コンタクトセンターは、クレームの対応や応対品質の向上のため、通話を録音していることが多く、以前から通話録音装置が活用されてきた。しかし近年、業務効率化の向上が求められるようになり、録音の全てを従業員が聞き直すという業務の負担が大きく、課題になっていた。

 こうした課題を受け、通話録音装置としてトップクラスのシェアを持つタカコムは、数年前から通話の録音データを音声認識にかけ、テキスト化するソリューションを販売している。これまで何度かバーションアップを行い機能強化を行ってきたが、2021年5月6日、4つの新機能を搭載し、音声認識機能を備えた通話録音装置「VR-TR785」と音声認識サーバ「VR-TRS110」を発売した。

 同社のソリューションを活用すれば、これまで品質向上に必要だった「聞く」という作業が、「見る」という作業に置き換わり、大きな効率化を果たせるという。そこで今回は、タカコムの不破時雄氏(商品企画本部新規事業推進部部長)と山内幸治氏(同部主任)に、コンタクトセンターの課題とその課題を解消するツールについてお話を伺った。

「守り」から「攻め」の部署になるために必要なものとは?

 同社は1947年に設立された情報通信機器メーカーで、電話応答機器や放送機器など、通信技術や音声技術に関わるさまざまな製品、サービスを提供している。中でも、通話録音装置に関しては高いシェアを持っているそうだ。

 コンタクトセンターといえば、クレーム対応の専門部隊など「守り」の部署といったイメージがある。実際、これまでのコンタクトセンターは製品やサービスのテクニカルサポートやクレームの解決を行う役割だったという。ただ、ここ数年は、顧客自身がまずインターネットなどで情報収集し、それでも解決できないような場合にコンタクトセンターへ連絡するようになった。これまで以上に高度な問い合わせや購入意思決定のための課題解決など、総合的な情報の提供や提案をする必要が出てきたのだ。

 こうした流れを受け、最近は「顧客体験(CX)」や「カスタマーサクセス」といったキーワードが注目を集めている。顧客との接点であるコンタクトセンターに、これまで以上の役割が期待されるようになっているのだ。

写真はイメージです 出所:ゲッティイメージズ

必要不可欠なのが「通話の分析」

 高い顧客体験に資するためには、まず応答の品質を上げる必要がある。そのためには、通話の分析が不可欠だ。実際、これまでも多くのコンタクトセンターで通話を録音していた。しかし、全部の通話を聞くのは時間とコストが見合わない。そこで、サンプリングという形で評価することになるが、一部を切り取って分析するだけでは、なかなか抜本的な改善につなげることが難しい。加えて、従業員側の満足度の点でも課題が生じる。オペレーターとしては、せっかくうまく応対できたところをしっかり見て評価してもらえないと不満が出てしまうからだ。

 これらの課題は、コロナ禍においてさらに顕在化した。以前は同じ場所で働いていたので、直に通話対応を聞いて、評価やアドバイスを通して教育もできた。しかし、オペレーターも管理者もリモートワークが多くなると、従来の方法を取れない。

 「これらコンタクトセンターの課題を解決するために、私どもが提供する音声認識システムをはじめとしたソリューションを活用する機運が高まっています」(山内氏)

音声認識&テキスト化で「聞く」から「見る」へ

 同社が最初に音声認識機能を標準搭載した通話録音装置を発売したのは17年12月にさかのぼる。「VR-TR780」シリーズとして、「通話録音」と「音声認識」の一体モデルを発売した。それぞれの機能で別ベンダーのシステムを導入すると、高いコストがかかってしまうが、まとめることでコストを圧縮できるのがメリットとなるという。また、音声認識機能を活用すれば、通話のテキスト化が可能となり、業務効率を大きく改善できるのも特徴だ。

 発売以降、コンタクトセンターをはじめ多くのユーザーに採用される中で要望の高かった機能を実装し、2021年5月6日に新モデルのVR-TR785をリリースした。また、すでに通話録音装置を導入している企業に対しては、音声認識機能を利用できるVR-TRS110も同時リリースしている。

 新モデルでは、各種機能の性能向上だけでなく、新たな機能を4つ搭載している。いずれも顧客からの要望に応えて搭載された、コンタクトセンターでの運用に欠かせない機能となる。

応対品質をスコアで客観的に算出

 目玉は、オペレーターの応対品質を可視化することで評価や教育に活用できる「応対品質診断機能」だ。顧客との通話が終了すると、さまざまな項目を評価し、数値で出してくれるのだ。

 具体的には、「早口にならず適正なスピードで話をしているか」「顧客の話にかぶせて話していないか」「適切なあいづちをできているか」「NGワードは話していないか」「必須ワードは入れているか」などをチェックする。顧客とオペレーターが話している割合を示す「発話率」も計測できるという。

 「管理者がオペレーターを評価する際、サンプリングを抽出して評価すると結果がばらつくという課題がありましたが、当社のソリューションであれば、客観的なスコアとして表示されます。定量的な評価なので公平ですし、管理者の評価業務を軽減する効果もあります。オペレーターは診断結果を自分で閲覧できるので、どこがよくてどこに課題があるのかをチェックし、自己学習にも活用できるのです」(山内氏)

辞書のセルフメンテナンス機能を搭載

 音声認識率を向上させる機能も強化した。標準の状態でも一般的な用語を認識できるが、商品名やその業界特有の単語などは認識できないことがある。そこで、今回の機能強化では、ユーザーが容易に用語を辞書登録できる「辞書セルフメンテナンス機能」を搭載した。専用の辞書を登録し、チューニングすることで5%ほど精度を向上できることもあるという。

 辞書機能はすでに搭載されていたが、何年かたつと商品名や商習慣が変わって辞書が対応できなくなる。とはいえ、そのたびに大規模な辞書登録作業を行うのはコストが高くついてしまうことから、機能の追加に踏み切った。

 本機能を使えば、テキスト化した通話をチェックする際、誤認識した箇所を見つけたタイミングで修正できるようになる。テキストを修正する際に音声認識の学習を行い、認識率の改善ができるのだ。辞書のメンテナンスを外注せずに済むことから、リアルタイムに精度を高められるだけでなく、コストダウンにもつながるはずだ。

 一般的には、音声認識といっても、100%の精度となることはない。タカコムの音声認識ソリューションでは、きれいな話し方をするオペレーターであれば、90%程度の認識率になるというから、通常の使用には差し支えない水準で運用できるだろう。

選択テキスト化でコストを圧縮

 3つ目の新機能が「選択テキスト化機能」だ。これまでは通話の録音データ全てをテキスト化する機能しかなかったのだが、顧客が任意で選んだ通話データのみをテキスト化できるようになった。

 「録音ファイルを全てテキスト化するというのが標準の仕組みですが、お客さまによってはその必要がなく、クレームの通話や事故の通報を受けたときのみ、テキスト化し、レポートとして上司に提出するというニーズがあります。テキスト化する通話数を絞ることで、契約していただくライセンス数を最低限に抑えることができ、コストの削減が可能になります」(不破氏)

システム連携も充実

 4つ目は、「外部システム連携機能の強化」。タカコムのソリューションを利用しているユーザー企業から、自社で使っているCRM(顧客管理)システムと連携させたいというニーズが寄せられたことで開発した機能だ。Web APIを用意し、過去の通話を音声やテキストで呼び出せるようにした。

 「これらの機能だけでなく、そもそもの使いやすさも特徴です。操作や機能についてはお客さまの要望を取り入れて開発しているので、操作しやすいと評価していただいております」と山内氏は胸を張る。

ローコストで大きな工数削減につながった事例も

 複数のコンタクトセンターを持つ警備会社では、事故が起きたときに報告書を作成するという業務フローがあった。もともと通話録音装置は使っていたので、社員が録音を書き起こして報告書を作っていたという。この作業負担が大きく、業務を簡略化したいというニーズがあり、音声認識システムを探したが、全ての通話を即テキスト化するシステムだと数千万円規模のものが多く、コストの面から導入に至らなかった。

 「1拠点ごとに大きな予算をかけずに何とかできないか、ということで当社にお問い合わせをいただきました。そこで、『選択テキスト化機能』を利用すれば、1拠点当たり数百万円で業務効率化を実現できるとご案内し、導入につながりました。報告書作成作業のコストが50%ほど削減され、喜んでいただいております」(不破氏)

コンタクトセンター以外での活用も進む

 こうした機能は、コンタクトセンターだけでなく、証券会社の営業でも活用されているという。金融業界での営業では、暴言などのNGワードをいってはいけないのは当然として、金融商品の説明をしっかりしたかどうかの確認も必要なのだ。

 ほとんどの証券会社では、顧客との通話を全て録音し専門チームが内容をチェックしている。中堅どころの企業でも、5〜10人が同様の業務にあたることは珍しくない。しかし、タカコムのソリューションを入れることで録音音声をテキスト化できるため、業務コストを大幅に削減できたケースもあるという。コンプライアンス管理のために、わざわざ録音データを最初から最後まで人が聞いてチェックするのはとても大変な作業になる。しかし、テキストになっていれば、NGワードを検索するだけでいいので手間が省けるというわけだ。

クラウド化、リアルタイム認識にも今後は対応予定

 今後の展望について聞いたところ、山内氏は次のように話した。

 「今回新たに搭載した応対品質診断機能を、多くのコンタクトセンターに導入いただき、便利に使っていただきたいですね。将来については、現在オンプレミスでの提供となっており、クラウド化のご要望がありますので、実現していきたいと考えています。また、リアルタイムで音声認識・テキスト化してほしいというご要望もいただいており、対応を検討しているところです」

 録音と音声認識、品質診断を三位一体で開発したソリューションなのでイニシャルコストを抑えられるだけではなく、オンプレミスかつ永久ライセンスでランニングコストも抑えられる。それが、タカコムのソリューションが持つ特長だ。

 また、選択テキスト化機能により、業務に合わせて最低限のライセンス数で済むのもうれしいところだろう。コストが障壁となり、音声録音・音声認識システムを導入できないという企業にとっては大きな選択肢となるはずだ。

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提供:株式会社タカコム
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2021年6月29日